読書嫌いだった私
昔から、本を読むのがとにかく苦手だった。
文字を追うのに時間がかかるタイプで、読んでいるうちに疲れてしまうのだ。
さらに、父から無理やり読まされた本が追い打ちをかけた。
「これを読め」と押し付けられるたびに、どんどん本への嫌悪感が強まっていったのだ。
この読書嫌いが私に与えた影響は、今振り返ると少なくない。
知識不足だったことを感じるし、何より視野が狭かったと思う。
本を通じて得られるはずの新しい考え方や情報に触れる機会を、自ら遠ざけていた。
そんな私に転機が訪れたのは、audibleの無料キャンペーンを試してみたことだ。
耳で聴く読書という新しいスタイルは、ながら作業ができるという点でとても魅力的だった。
初めて体験した「読む」以外の形の読書に、私はすぐに夢中になった。
しかし、実用書を聴いていると、どうしてもメモを取りたくなってしまう自分に気づいた。
(というか実際に何度も戻っては聴きを繰り返し、ポチポチスマホでメモを取っていた。)
実用書は聴く読書に向いていないと感じ、そこから電子書籍に目を向けるようになった。
電子書籍を読むようになり、気になった部分にハイライトをつけ、Notionに記録を残すというスタイルに落ち着いた。
この方法が私にはぴったりだったらしく、読書が楽しく、そして勉強してる感も得られた。
ハッピー読書ライフ万歳。
私が読んでいる本の種類は、主に実用書だ。
自己理解や自己啓発、時間管理に関する本が多くなりがちで、本を通じて自分を見つめ直す作業が楽しいのかもしれない。
かつての私のように、「読書が苦手だ。でも読書できるようになりたい。」と感じている人もいるかもしれない。
そんな人は、下記のような心構えで本を気軽に楽しむのがいいように思う。
まずは表紙が気に入ったとか、タイトルが目に留まったなど、軽い理由で選んでみる。
必ずしも最初から順に読む必要はなく、気になった章から読んでみる。
一冊に固執せず、複数の本を併読してみる。
私自身、読書嫌いだった頃は「一冊を最初から最後まで読んでから次に進まなければならない」と思い込んでいた。
この考え方が読書へのハードルを上げていた原因の一つだ。
気になる章を5分だけでも読んでみる。それを繰り返すことで、読書が徐々に習慣になっていくはず。
ここまで語っておいてなんだが、私は読むペースが速くなく、本を読んでいると言っても読書家の人に比べれば全く読んでいない方だと思う。
読書家の人からしたら読んでないのとあまり変わらないかもしれない。
でも、読書が好きだ。
かつての私は読む量だけで読書の価値を判断して切り捨てていた。
しかし、読書は自分のペースで楽しむもの。
苦手意識があるなら、まずは気軽に手を伸ばしてみてほしい。
私もそうやって、読書の世界に再び出会うことができたから。