セリーヌシアマ〜燃ゆる女の肖像・トムボーイ〜
去年初めて観たセリーヌシアマ。燃ゆる女の肖像が当時働いていたミニシアターのスタッフ達の間で評判がめちゃくちゃ良かったので年末に滑りこみ鑑賞した。その時の感動をフィルマークスに長々と書いたのでそちらを載せます。
言葉なくとも痛いくらいに伝わってくる2人の感情を視線や表情でここまで映し出すのは本当にすごい・・・今思い出してもウルウルしちゃうくらい。映画で他人の感情がこれほど心に響いたのは初めてかも。これはきっと映画だからこそできる事なんだけど、今までこんなの体験した事ないな。なんていうんだろ、映画でとても心動かされたり泣いたりする時って自分の経験と重ねて共感したり、感動したりすることが多かったんだけど(もちろん違う時もある)今回はそういうんじゃなくて、二人の感情がそのまま心に移ってきた感じ。いつも映画の中に私から迎えに行くんだけど今回はあっちからスッと入って来てくれた。これは迎えに行くより気持ち良いのかもしれない。
音楽の使い方もすごくて、焚き火のシーンとラストシーンはこっちまで感情が昂ってしまってどうしようかと思った。
ピアノのシーン、トランプのシーンでは距離が近づいていく様が微笑ましかった。
オルフェの音読シーンは3人の会話に自分だったらなんで答えるかな〜とかめっちゃ参加した気になってた。
海でのキスシーンは泣いた。
そしてラストシーンはもう・・・ああ。多分もう一度観る。
こちらが鑑賞直後の気持ちの昂りを綴った私のレビュー。とにかく映画を観る上で今までにない経験をしたことに驚きと感動を覚えた。
そしてついこの間、セリーヌシアマの旧作トムボーイがシネマカリテで上映されると聞き!観に行ってきた。
観る前に少しあらすじ読んだから、何となく流れをわかった上で安心して鑑賞出来たかな。多分何も知らなかったらハラハラして観るの疲れちゃったと思う。それくらい、私がもしミカエルの立場だったらと考えたらとてもじゃないけど心臓がもたない。嘘をつくのも勇気がいるし、本当のことを話すのはもっと怖くて勇気がいる。
子供たちがとても自然で演出凄いなーと終始思ってた。あと何と言っても妹のジャンヌの可愛さ、あれは一体なに。。。
すごい子見つけてきたよね。姉妹愛にも感動した。終わりまでとにかく「この子達が傷つきませんように」と願ってた。
最後良かったな。
トムボーイも燃ゆる女同様同性愛の話。
セリーヌシアマは自身も同性愛者だし、常にそういう世界を描いているのかな。水の中のつぼみも気になっているんだけど、まだ観てない。
トムボーイでは男子たちがこれでもかってくらい子供でおバカでそれでいて残酷に描かれているし燃ゆる女ではもはや男性は登場していなくて、完全に排除。笑
女性の世界を繊細に美しく描くことに関しては類稀なる才能がある監督だと思うし、もちろん映像も絵画のようで本当に美しく感性が喜んでいるのを感じる。
次回作も早く観たいな〜。
この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?