友達の恋人
ロメール作品の中でも特に好きなのがこの、友達の恋人。新文芸坐でロメール特集をやっていた時に初めて観たんだけど、その時の心の高揚と言ったらもう。セロトニンとドーパミンとアドレナリンが一気にドバァァァァァっと出る感じ。こんな映画を作ることが出来るエリックロメールは本当に優しくて面白くて賢くてでも少し捻くれていてそれでいて人間への愛が深い・・・まぁとにかく神のような人。というか、限りなく神に近い人間臭いおじさん。笑
まず序盤食堂での2人の出会いは結構カルチャーショックというか、あんな風に他人同士が普通に会話して仲良くなって親友にまで深い関係に・・・って日本ではなかなかないんじゃないかな。
あとプールで水泳帽とゴーグルをつけた状態で偶然知り合いに会ったりしたら自分ならそのあと未来永劫その人には会いたくないな。
そしてブラジャーをつけろ?
など、度重なるカルチャーショック攻撃をくらいまくり心の中でツッコミを入れ続けていたけどもう最後はそんなんどうでも良くなった。文化の違いなんか全く気にならなくなる程美しくて優しくて楽しくて少し泣いた。
ヒロインのブランシュは繊細で奥手でどちらかと言うと大人しいタイプ、だけど芯はしっかり持っている。声が可愛い。
友達のレアは男友達が多くてハキハキした少々勝ち気な女子。それでも友達思いで優しいところはブランシュと同じ。
こちらの2人を軸にレアの恋人、ブランシュの想い人などが繰り広げる恋愛喜劇。
劇中ロメールの遊び心が随所に見られる。
特にこの映画では服の色で遊んでる。
ラストシーンはそこも相まって本当に笑えた。温かな笑いと幸せな気持ちをありがとう〜と思える本当に大好きな映画に出会えたことを嬉しく思います!
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