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ゆる~く読む詩集

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ゆるゆるだったり、ふわふわだったり。ほがらかになれるかも。
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#短詩

金木犀の風│いや詩

金木犀の風│いや詩

今年もお会いしましたね
いつもありがとうございます

お見受けしたことはないけれど
風のむこうにいらっしゃるのですね

ふわっと微笑み去っていく
あとにはなにも残さずに

来年もお待ちしています
夏の終わりにたたずんで

心ならずも│恋詩

心ならずも│恋詩

好きになってしまいました
そんなつもりじゃなかったんです

ただなんとなく
ながめていただけなんです

どこか懐かしさのある人です
それでいて思い出せません

離れていてもいいんです
ただ遠く広がる風景に
映しこませていたいだけなんです

花舞│ふわ詩

花舞│ふわ詩

花ちる
舞いちる
どこへ
ちる

ほほえみ
咲いた
大地なら

ひとりで
ついて
ゆきましょう

ねこあくび│にゃん詩

ねこあくび│にゃん詩

朝寝して
すぐ
あくび

昼寝して
もう
あくび

夕寝して
また
あくび

夜寝して
ただ
あくび

それでも
なんだか
足りないで

話しかけると
あくびする

ねがい│ふわ詩

ねがい│ふわ詩

空が
空で
あるように

海が
海で
あるように

あなたが
あなたで
ありますように

まんまる|かわいら詩

まんまる|かわいら詩

月と猫 
どっちがまるい
まんまるい

月にきいたら
あっちだよ

猫にきいたら
あっちだよ

どっちも
まんまる
まんまるで

まるっこくて
なかがいい

ココロころころ│いや詩

ココロころころ│いや詩

ココロ
ころころ
ころがって

自由気ままに
ころがって

あっちに
ぶつかり

こっちに
ぶつかり

大泣きしたり
笑ったり

悲しがったり
怒ったり

ころころ
ころころ
ころがって

どこへ行くのか
たずねても

ちっともココロが
わからない

うみっこ|いや詩

うみっこ|いや詩

波打ち際に 
ぽとんと
ナミダ

またちょっと
海がおっきくなった

行って
みようか

波間をけって
遠くへ
遠くへ

いさましく

らいふ|ふわ詩

らいふ|ふわ詩

目を
あけて

目を
とじる

たった
それだけ

なのに
ずっと
つむっていたくなる

そのまんま
はじめちゃっても
いいのかな