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京北・あうるの原っぱで開催された「ツクル森」に行ってきた。

#先日の余談

京北・美山・綾部など京都の里山には、アート、クラフト、農や食など、それぞれに個性豊かなツクル人たちがいます。その多様な創造の力をもちよって、「ツクル森」-アート・クラフト・世界の音楽会-を行います。ツクル森は作家もお客様も創る喜びを分かち合える場。京北の杉材でオリジナルの小屋を建て、原っぱや森にアートを展開したり、楽器をつくりプロのミュージシャンと共に奏でたり。「創る手」を持つ大人たちが思いっきり楽しみ、あうるの原っぱにここにしかない景色を共創します。(ツクル森HPより)


ちょっと天気が怪しいかと思っていた11月後半の三連休。京都市の北西にある里山「京北」で開催されたイベント「ツクル森」に行って来ました。僕は関係者じゃないけど、友人や知っている人も出演、出店されており、京北にちょっとご縁がある。

この日はなんとなく二条駅まで自転車で向かって、JRバス(片道1,180円)に乗って2時間弱(今回、市内中心部の交通渋滞と台風21号による土砂崩れの片側車線の影響が濃厚)で周山に到着。周山から会場までは車で送迎してもらう。

今月1日に開催された京北トレイルランニング大会の後、台風21号によって屋根瓦の破損や土砂崩れなど甚大な被害の爪痕が、今回の会場「あうる京北」に向かう162号線の道中で目に入ってくる。SNSでその状態は知っていたんだけど、目の当たりにすると胸がきゅっとしめつけられる。

この連休、天気予報だと雨模様ということもあって、テントは持って行かずに「あうる京北」に宿泊するプラン(一泊2,700円)とした。京都府立ゼミナールハウスが正式名称のようで、宿泊もできる府の施設。トレイルランニング大会ゴール地点となっており、シャワーを使わせてもらって泥と汗を流して以来で、同じ月に同じ場所で宿泊するとはちょっと想定外である。施設建物の雰囲気が宝ヶ池にある国立京都国際会館(設計:大谷幸夫氏)に似ているんだけど、何か関係あるのだろうかね。


施設の入り口から建物までは長い坂道がアプローチとして続いているんだけれど、野外彫刻が鴨川のカップルのように一定間隔で設置されている。大学の頃に教えていただいた先生方の名前もいくつか見つかって、当時を懐かしむことができる。イベント会場となっていた施設横の広場とを何度も行き来しながら、施設と彫刻の在り方には釈然としない「溝」を感じた。作品の良し悪しの話じゃなく、おそらく彫刻への意識が時代に取り残されているんだ。

先生のひとり、村上泰造氏の作品


「ツクル森」は第一回とは思えない安定した会場運営をされていた印象だった。「アート・クラフト・世界の音楽会」がサブタイトルになっているんだけれど、フードブースもそれなりに充実しており、メイン会場奥のテントスペースにはファミリー層を中心として、小さな子供たちが原っぱを走り回っている。夜の時間帯になっても、音楽がジャンベやディジュリドゥなど異世界の雰囲気に包まれているにもかかわらず、小さな子供たちがメイン会場周りでも走り回っているのは、けっこう新鮮♪


エントランス(トレイルランニング大会も同じ足場♪)
暖簾を替えるだけなのが素敵だ!

雨も降らずによいお彼岸日和です

デコというのか、杉の葉を隙間にはさむ演出好きです

世界観がしっかり作られていたお店「松橋雑貨店」
マコモダケを使ったピザ美味かったです!

出店されているお店で話を聞いていると地元の出店者もいた。けっこう大事なことなんだけど、良い繋がりが生まれるといいなぁー。

「家守の木」けっこうほっこりした絵本の読み聞かせ

ファミリー向けだと思うんだけれど、京北の歴史でもある御杣御料地の巨大伏条台杉とか、知らないこと教えてもらった。


人の手によって腐り、そして人の手によって蘇る

今回、もっとも印象に残ったのが、この原っぱの成り立ちだった。京北トレイルランニング大会のゴール、そして今回のツクル森の会場は、少し前まで工場廃墟の荒れ地だったと聞いた。

この場所の周辺は山に囲まれており、山から流れてくる雨水が不自然に貯まる構造となっていたのを、周辺に溝を掘り治水することで、土壌に空気が残る仕組みを施された。表面の雑草群も根本近くで刈るのではなく、風の当たる高さで刈っていくことで、雑草も根を深く張ることなく、小さく低い高さとなり、種類も変わっていく。

観葉植物でも水をやり過ぎると根が腐ってしまうことと同じなんだろう。水や風が循環する仕組みは、どこであっても効果が上がって気持ち良いのがわかる!今回はイベント利用ということもあっては、残っているぬかるみにはウッドチップを撒くなど、自然に寄り添う土壌改良が行われいた。たまたま訪れた場所なんだけど、また訪れたいと強く思う♪


#ツクル森 #野外彫刻 #あうる京北 #台杉 #大地の再生 #京北  #イベントレポ

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