⑦キーについて
カラオケでキーを変えた時に何が起きているか
「キー」といえば、一般的にはカラオケで歌をうたうとき、歌うメロディーが自身が歌える音域よりも高い場合に「キーを下げる」なんてことをシているかと思います。
これはリズム楽器を除く、音程のある楽器全ての音程の周波数を均等に変更することで、曲が持っている全体の雰囲気を変えずに上げ下げを可能としています。
例えば、「ド・ミ・ソ」という最も一般的なメジャーコードである「C」を参考にすると、各音の周波数が「ド=523.3Hz、ミ=659.3Hz、ソ:784.0Hz」となっており、それぞれ比率が「4:5:6」になります。
では、仮にこの和音の音程を全音(半音ではなく1音)上げたとすると、同じくメジャーではあるものの、コードが「D」になり、周波数は「レ=622.2Hz、ファ#=740.0Hz、ラ=880.0Hz」となります。
先程の周波数の比率「4:5:6」が保たれていることがわかると思います。
メジャーコードがこの比率になることはマジで覚えなくてもいいのですが、こうして周波数比率を変えずに音程の上げ下げを行うことでキー変更が行われていることは理解いただけるかと思います。
ではこの原理が「キー」にどう関係するかを考えてみましょう。
キーとはそもそもなんなのか
キーは一般的に「どの音階を中心にして曲が成り立っているか」を言います。そして、キーは「C・C#/Db・D・D#/Eb・E・F・F#/Gb・G・G#/Ab・A・A#/Bb・B」のどれかに必ず当たります。
例えば、ある曲のキーは「C」だったり、ある曲は「D」だったり、、、etc
何を持って「中心」と決めているのでしょうか。
最も基本的なキーは「Cメジャー※」とされており、#やbを含まないドレミファソラシドが中心に使われている曲だと言えます。
(※メジャー・マイナーについては後ほど説明します)
実は、キーが決まってしまえば基本的に使える音が自動的に決まるようになっています。そのため言い換えれば、キーが「Cメジャー」の曲はピアノの白鍵だけでコードも作れて、メロディーが作れるようになっています。
ミ・ファ、シ・ドの間には半音差しかないことはこれまでの記事で何度も述べてきましたが、ドレミファソラシドの音階の並び方、つまり周波数の比率を変えたものが名称を変えたキーになっているんです。
それぞれのキーでどの音を使えるのかわかりやすく表にしたものが下図の表になります。
この表を使えば、キーによってどの音を使えばいいのかがすぐわかるようになります。
試しに各キーで順番に左から音を弾いてみてください。すると音程は変わっても、ドレミファソラシドのように明るい音階の羅列が響くことがわかると思います。
音程を変えても、周波数比率を変えないことで雰囲気を保っていることを覚えてください。