【入社エントリ】CTO牧野さん入社インタビュー。大学時代から海外で過ごしていた牧野さんが日本に戻りサグリに入社した理由をご紹介します。
採用担当の山本です。
今日は2024年1月からCTOとしてサグリにジョインした牧野さんにインタビューをしました。カナダの大学・スタートアップ、メルカリUSを経て、日本のスタートアップであるサグリで実現したいこととは?
是非ご一読ください!
まずはご経歴を教えてください。海外へ渡ったのは大学からですか?
高校時代まで日本で過ごし、親戚が住んでいたこともありカナダのバンクーバーの大学に進学しました。バンクーバーは移民国家カナダらしく国際的な環境で、いろんなバックグラウンドの人が過ごしやすい場所です。どうせ勉強するなら英語で勉強したほうが一石二鳥という思いもありました。
高校3年生の時、進路相談で先生が提案してくれたボランティア活動に参加し、兵庫県の水没した街を訪れました。そこで今までは想像すら出来ない経験値の方々との出会いがあり、その経験から海外へ出れば、もっと広い世界を見ることができ、さらに多くの新しい出会いがあるだろうと感じました。この体験は、私の視野を広げ、将来に対する考え方に影響を与えた一つのきっかけです。
当時はWeb2.0が流行り始めた時代で、「ウェブ進化論」という本に衝撃を受けたこともあり、コンピュータサイエンスに興味を持ちました。
WikipediaやYouTubeなど、一個人が誰でも、個人のエンパワーメントが可能になっていくことに魅力を感じました。実際に「ウェブ進化論」の著者の梅田さんにもシリコンバレーまで会いに行き、シリコンバレーで活躍する方々に会えた事も大きかったです。
実際に大学に入学していかがでしたか?
とことん勉強するには最適な環境でした。留学生ということもあり、お金の無駄遣いはできないし、卒業できないと困るので、真剣でした。
サイモンフレーザー大学という大学でしたが、コンピューターサイエンスの難しい授業だとパスできるのが30%程度で、1年次には数百人いたクラスが、3年4年では数十人に減っていました。
大学では、ビジネスとコンピュータサイエンスの2つがあれば就職ができるんじゃないかと思い始めは2つ専攻し始めましたが、ビジネスはプレゼンがメインだった一方、コンピュータサイエンスはプログラミングに皆が一緒に夢中になって解決していく環境で、語学に関係なく様々な国籍の学生が一緒に学ぶことができるコンピュータサイエンスのクラスにより魅力を感じるようになりました。卒業しても大学時代の同級生がいろんなところで活躍しているのが楽しく、国連からスタートアップ、ビックテックまで幅広く活躍していることにも刺激を受けます。
その後、1社目はカナダで就職されたんですね。
卒業後、バンクーバーのClioという弁護士向けのSaaSを手掛けるスタートアップに就職しました。
入社当時は創業間もなく、オフィスができて初めてのエンジニアとして就職しました。今は会社がスケールしていて1000人規模になっていると思います。私はキャリア始めのエンジニアで、シニアのエンジニアが沢山いるなか彼らには勝てないな、と思っていましたが、当時まだモバイルアプリが無く、iOS,Androidアプリの開発を任されることになりました。失敗が許されないプロダクトを自分が中心人物として担当し、会社が成功に積極的にサポートする環境は自分のキャリアをブーストするきっかけにもなりました。
実際にシカゴで行われたカンファレンスでメインアナウンスとしてiOSが紹介されました。
前職のメルカリに転職されたのはいつごろでしょうか。
バンクーバーでエンジニアとして活動しながら、シリコンバレーにより一層興味を持ち始めました。バンクーバーはアメリカの国境と近いですが、当時はまだアメリカとの機会の差は大きく、自分もエンジニアとしていつかシリコンバレーでチャンレンジしてみたいなと思っていました。
そのタイミングで、メルカリがアメリカに集中投資するニュースを知り、声をかけてアメリカでの直接雇用を希望することを伝えたところ、採用してもらえました。
当初は小さなチームで日本から応援のエンジニアチームが来ている状態でした。
メルカリは2016年までは日本・イギリス・アメリカの各リージョンで、日本でつくられたアプリを中心に展開してましたが、ローカライズを考え、フルスクラッチでアメリカでリライトすることが決まりました。Androidアプリは3人で3ヵ月でリライトし、とにかくスピードが命でした。アメリカはもともと意思決定も早く、マーケットとしても競争が激しいので、スピードもイタレーションも大事です。また、メルカリとしてもアメリカの成功は非常に重要でした。
応援のエンジニアも優秀なメンバーが集まりましたが、アメリカ現地採用だったこともあり主導的にプロジェクトに関り、コミットできたことが大きな経験になりました。
機能面でアメリカのニーズに寄せた基盤を構築し、日本のアプリとは違う機能がつくれる体制も構築でき、ビジネスとしても、組織としても10倍以上に拡大するフェーズを経験できた経験は貴重でした。
急成長中の環境で仕事をすることは自分のキャリアを伸ばす手段になると実感しています。
マルチハットでやらなければいけないこともどんどん増えていく環境で、成長せざるを得なかったです。元Facebookのエンジニアだったマネージャーと働けたこともすごく刺激になりました。アメリカのベイエリアは優秀な人が本当に多くモチベーションも高くハングリー精神も高いので、成長すべきタイミングでこの環境にいれたことは大きかったと感じます。
"Change is the only constant"という言葉があり、変わっていくことが当たり前、という環境に慣れることができたのも大きな学びでした。
サグリへ転職を決めたきっかけはありますか?
サグリとは2020年にアドバイザーという形で関わりはじめ、今の営農アプリ「サグリ」の開発にも初期から参加していました。日本に帰る度、COOの益田さんや代表坪井さんともお会いしていました。
日本に引っ越し、サグリに転職することは非常に悩みました。
決め手となったのは、私が以前からクライメイトテックに興味を持っていたことと、坪井さんと益田さんのパッションです。
自分の次のキャリアを考えた時に、地球環境など社会問題の解決に直接的に関わることに興味をもち、クライメイトテック分野のコミュニティに参加していました。
これから世の中がAIで大きく変わる、10年スパンで見た時にインダストリー構造がどう変わるかといった視点でも興味を持っていました。
坪井さんとは、実は坪井さんがシリコンバレーに来た際にメルカリオフィスで会っているのですが、当時から熱い人だなという印象でした。
これまでもClioのファウンダーJackや、メルカリ共同創業者山田進太郎さん、富島寛さんや石塚亮さんと働く機会もあり、新しい会社で働くなら、熱いパッションを持ったファウンダー達と一緒に働きたいという思いもありました。
アーリーステージからジョインし、自分でオーナーシップを取り責任を持って働きたいと感じていました。
またこれまでエンジニアの組織作りは経験していましたが、サグリでは会社作りができることも魅力でした。
サグリからカーボンクレジットビジネスの構想も聞き、農業ビジネスや社会問題解決に対するアプローチで共感し、最終的にサグリへの転職を決めました。
現在はどのような仕事を進めていますか?
今は、カンパニーのロードマップやストラテジーなど長い目でみたプランニングをはじめたり、3ヵ月毎にカンパニーで達成すべきゴールをOKRとして導入したりと。組織の体制も、それまで事業ごとの組織の中にそれぞれエンジニアが所属していたところから、プロダクトエンジニアリング組織を立ち上げ、基盤インフラの投資を進めています。
人事制度や採用を通じて強い組織を作ることによって会社を成長出来る構築を進めています。
これからサグリで目指したいことはありますか?
先日サグリが達成したいビジョンを考える経営合宿を行いましたが、ビジネスのグロースモデルとしてFlywheelのような、好循環にビジネス全体が成長出来るモデルを模索しています。
農家さんにとってはサグリを使うことで効率的な農業を実現し、収穫量も増える、またカーボンクレジットでの新しい利益や、サグリアプリで収穫が予測できることで保険やマイクロファイナンスなどにアクセス出来る。新たな収入を通じで有効活用できていない土地の購入や投資を可能にする。農地や働く人、サプライチェーンのマーケットプレイスを提供して、農地の集積・集約や有効活用が進む好循環を構想しています。
そしてその中心になるのは、基盤となる農業のデータベースであると考えています。
AI技術を先進的に取り入れ、農業全般をアップデート出来るのではないかと思っています。
そのためにまずは実現を目指していることはありますか?
現在、アクタバやデタバなどひとつひとつのアプリケーションに組み込まれているモデルはそのプロダクトに特化していますが、それらをサービス化し様々なプロダクトが一つのプラットフォーム上で向上していくサイクルを構築したいです。MLOpsといった環境つくりにも投資する必要があります。
プロダクトマーケットフィットを常に模索しながら、エンジニアリングとしてプロダクトをグロースできるシステム作りを進めたいです。
最後に、サグリへの応募や入社を検討する方にメッセージをお願いします。
社会問題解決にフォーカスを置いているソーシャルスタートアップにエンジニアとしてジョインする価値は高いと考えていますが、まだキャリアの選択肢としてメジャーではないかもしれません。
シリコンバレーにいても、ビックテックはもちろん人気でしたが、より直接的に社会にインパクトを与えるキャリアを作れればと思います。
サグリは環境問題、社会問題に直接的に社会貢献するビジネスモデルを模索し、エンジニアとして大きく貢献できる環境があります。
今のフェーズだからできる面白さ、このフェーズだからこそ顕著な貢献ができ自分の価値を最大化できる環境もあると思います。
2030年までに日本の農業労働人口は120万人が30万人に減ると言われており、食料安全保障の観点からも深刻な問題であり、解決の必要性の高い領域になっています。このような問題に対してテクノロジーを使いより効率的な農業へアップデートする必要性は上がっています。社会問題を解決すると同時に大きなビジネスチャンスだと思います。
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