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佐賀県ふるさと納税「NPO等を指定した支援」について②(後編)

NPO等側から見た「ふるさと納税の正しい使い方」

 前編では、既存の支援者が少ない団体は「NPO等支援」では寄付集めが思うようにできない可能性についての話をしました。よほどキャッチ―でアメイジングなお礼の品を用意できない限り。

 この後編では、「そのような団体でも寄付集めができる!」というような情報商材のキャッチフレーズみたいな話ではなく、「そもそもどのように使うべきなのか」という前編でつらい話を読まされたと感じる団体は、よりつらくなるかもしれない話を書いていきたいと思います。

 そこのお方……どうかドMと呼ばないで。

今回も画像がなさそうなので「NPO等支援にふるさと納税ができるのはチョイスだけ!」

「NPO等支援」の知られているけれどもどうも意識されている気があまりしないとある大きな特徴

 佐賀県ふるさと納税「NPO等を指定した支援」、法人格を持たない任意団体も「使い道」団体の指定を受けられます(※1)。

 もちろん、法人格を持つ団体と同等の事務力が求められたり、そもそも市民活動団体対象の行政の補助金は多くの場合、任意団体も対象だったりするので、活動や事業のための比較的小規模な資金調達が目的ならば、「NPO等支援」に手を出すべきではないと考えます。ええ、絶対に。

 ただ、任意団体でも、少なくない数の支援者を抱えているのであれば、むしろ寄付集めの一つのカードとして持っておいて損はないと思います。

 だって、寄附金控除がつきますから。

 ふるさと納税制度はクソだとか、そもそも納税でも寄附でもねえとか、そんなことをおっしゃっているのは所詮「酸っぱい葡萄」のキツネ(※2)ですわ。だって、だいたいしていないのに吠えている。
 悪法とて法! 存在するものは活用せよ!

 何でかって、支援者のプラスになることですから。

 任意団体の支援者を極めた方々は「団体の目標が達成されるならば、それが資金提供の見返りだから」という概ね聖人ばかりだと思うのですが、そういう方々に「活動の進捗報告だけではなく何か返せるものがあれば……」と、ふと思ったらそこで「NPO等支援」の「使い道」団体ですよ!

 だって、寄附金控除がつきますから。支援者に。

 ふるさと納税は返礼品だけではないのですよ。
 地域内、「NPO等支援」ならば県内在住の支援者でも寄附金控除はつきます。
 ちなみに寄附金控除がつかない認定ではない特定非営利活動法人、一般法人を指定した寄附でも、支援者には控除がつくので、支援者に何かしら見返りがあればと思うそれら法人の寄付集めのカードとしてはあってよいと思います(※3)。

 だって、他でもない支援者のためです。
 悪法とて法ですよ。存在するものを活用して何が悪い。

※1 ナチュラルスルーしていますけど、佐賀県内に拠点を置く非営利団体が対象です。県外の団体は使い道になれません。
※2 出典はイソップ寓話。葡萄を採ることができなかったキツネが、実際甘いか酸っぱいかわからない葡萄を「酸っぱい」と断じる話。
※3 公益法人については案外、民間のクラウドファンディングをした方が、団体の目指すところに寄り添う支援者のためにもなるのかなと思ったり思わなかったり。

「NPO等支援にふるさと納税ができるのはチョイスだけ!」(2回目)

そういうわけで、NPO等側から見た「NPO等支援」の正しい使い方とは。

 支援者が多い大きな団体は既に実践されていますし、察しの良い方は前編のラストで完全に察しとなっていらっしゃると思うので、もはや敢えていうまでもないことかもしれないですが、「カタログギフト」ですね。
 支援者の方に、ささやかながらもお返しをする。
 おそらくそのつもりで運用するのが一番しっくりくるのではないかと思います。

 ただでさえ仲介サイトが1つしかない「NPO等支援」です。
 寄付集めなら多少ワンチャンあるとしても、新たな支援者獲得のためなら、もっと別の手段があるのではないかと思います。

 個人的には、たとえ当法人の返礼品でのご縁だったとしても、見つけてくださって、たどりついてくださって、ありがとうございます、と、そんな気持ちです。

 ホント、仲介サイトが1つしかないですからね…。

「NPO等支援にふるさと納税ができるのはチョイスだけ!」(3回目)

 次回は返礼品の調達事情とか、その辺りで書いていきたいと思います。

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