自分の弱みが、自分の強み
Safeology研究所の山川です。
私は大学と大学院で物理を学んでいました。そのころ、世界がどう成り立っているのかという描像と理屈、それに論理の世界に遊んでいました。そのころは自分の感情にあまり興味がなく、むしろ論理を進めるのにじゃまになると考えていたふしがあります。
前の投稿で田中さんが、自分や他者の感情を推測するゲームやワークを授業に取り入れていると書かれていましたが、私も現在担当している授業や講座の多くでは、感情を探究したり推測したりするワークを取り入れています。
一方、私は小さいころからお腹が弱く、お腹の調子を中心に身体の内部状態はいつも気にしていたように思います。今年(2024年)の2月からトラウマに身体からアクセスする方法論であるソマティック・エクスペリエンシングの研修を受け始めていますが、その研修の中で、上記の話をしていたら、ある方から、お腹が弱かったのはギフトだったかもしれませんね、と言われました。
確かに、身体を感じる脳の部分と、感情を感じる脳の部分は、現代の医学からみてもオーバーラップするところが多いということが言われているので、若いころあまり感情を意識していなかった自分が、今、感情や身体を意識するような仕事ができているのも、小さいころからお腹が弱かったということからのギフトだったかもしれないなと最近思い始めています。
自分の身体や感情を意識するための一つの方法が、マインドフルネスですが、これは大学の授業の中で使っているだけでなく、社会人向けの講座の中でも使っています。ただ、マインドフルネスを始めたきっかけは身体を意識してきたことよりも、修行とか悟りに興味があり、長年、ヨーガの呼吸法や瞑想に取り組んできて、それを教育に活かせる方法を考えた結果でした。修行や悟りの話は、また別のnoteで機会があれば書きたいと思います。
そうはいっても、マインドフルネスを使って自分の身体や感情を観察することができると、物理的な痛みだけでなく精神的な苦痛も和らげられるので、少しでも多くの方に知って欲しいので、この2月から2ヶ月おきくらいに、福井県内のカフェで90分程度のミニ講座を開講しています。
1回目は三国のことことさんで2月に、2回目は福井駅近くの深緑さんで4月に実施しました。カフェのお茶を飲みながら、最初はマインドフルネスの概略の説明を聞いた後、いくつかの実習をして、自分の身体や感情を観察するということをします。3回目は6月22日に丸岡町山竹田の鈴廼園さんで開講予定です。また、福井市内の和田八幡宮で7/7の七夕に、ヨーガとコラボしてマインドフルネスの講座も予定されています。
自分の身体や感情を観察することにより、世間の常識では自分の弱点だと思っていたところが、ひょうとしたら強みだったかもしれないという意識変化が起こるかもしれませんね。
文/山川 修(Safeology研究所 代表)