<産経抄>沈丁花の香る頃には、スギ花粉の飛散本格化2025/2/16

「幾山河 越えさり行かば 寂しさの はてなむ国ぞ 今日も旅ゆく」 若山牧水

>ここ数日の暖気は、季節を一歩も二歩も前に進めた。きのう訪ねた都心の公園では、木により遅速があるものの、枝先に群れる梅の花が春意を伝えていた。園内を巡ると背の低い植え込みも。紅色のつぼみはジンチョウゲである。

ギリシャ神話にジンチョウゲの逸話が登場する。キューピッドの黄金の矢に射抜かれた太陽神アポロンは、最初に出会った女性に恋焦がれる運命になる。アポロンの前に通りがかったのは、森の妖精ダフネ。アポロンは激しい恋に落ち、ダフネを追いかけまわす。ダフネは逃げ惑い、ゼウスに助けを求めた。ダフネのことを憐れに思ったゼウスは、彼女をジンチョウゲの花へと変えた。ダフネがジンチョウゲの花に姿を変えても、アポロンのダフネに対する愛は失われなかった[9]

▼<沈丁花(じんちょうげ)いまだは咲かぬ葉がくれの/くれなゐ蕾(つぼみ)匂ひこぼるる>と詠んだのは若山牧水だった。「七里香」とも「千里香」とも呼ばれるその花の高い香気を、漂泊の歌人は梅以上に愛した。吹くか吹かぬかの風に乗って鼻先を訪ねてくる匂いは、「まつたく春のものである」と。
▼堅く口を閉じた公園のつぼみからは、先の歌にあるような主張の強い香りは漂って来ない。時期にはまだ早いのだろう。管理事務所の人に開花のめどを尋ねると、「もう少し先ですね」と答えが返ってきた。暖気のあと一押し二押しが必要らしい。

もうすぐはーるですねえーw
あっと言う間に酷暑になってしまうけど

▼その花の盛りと鼻をマスクで覆う時期は、どうやら重なりそうである。民間気象会社のウェザーニューズによれば、関東以西の多くの地域でそろそろスギ花粉の飛散が本格化する。牧水が晩年を過ごした静岡県などシーズン入りしたところもある。

雑木林ならここまではひどくはならない
戦後の住宅復興のために集中的に植林したのに成長した時にはもう需要が無くなっていたw

大阪万博のリングを杉材で作ればよかったのにねw

昨今の日本の深刻な林業問題を鑑みると、日本には使うべき木材が豊富すぎるくらいにある。また、間伐が必要なエリアも関西に多く存在する。 針葉樹から広葉樹に変えれば、森の豊かさが改善し、保全できる動植物も増える。再生林になることで、CO2の吸収率も向上する。 万博は「いのち輝く未来社会のデザイン」というテーマを掲げている。 「生態系を回復させる大きな木造リング」という要素が含まれていれば、ネイチャー・ポジティブ(Nature Positive)に貢献する建築仕様とも言えた。これは検討されたかもしれないが、結果的には実現しなかった。

▼特に西日本の飛散量は、香川県で前年比8・5倍、広島県で6・9倍など痛々しい数字が並ぶ。<気の毒に君気の毒な花粉症>佐藤鬼房。アレルギー体質の方は目を開けるのも息をするのも一苦労だろう。免疫療法や花粉除(よ)けグッズなど、手を打つなら早いに越したことはない。
▼国内でスギ花粉症が初めて報告されたのは昭和39年、牧水が没してから三十余年の後である。「花粉症」が春の季語と聞けば、花々の匂いを愛した泉下の歌人はさぞ渋い顔だろう。電車の中では、敏感な人が早くも鼻をじゅくじゅくさせている。お気の毒に。

花粉症は人間の行いが原因の「公害」だ
それとマスクすれば防げるんだからマスクしようよ
コロナもインフルエンザもかなりブロックできるw

いつもいつも ありがとうね
なんでそれが言えないかな
「選ぶ道より、選んだ勇気じゃない?」
そう言ってくれたあなた


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