INTPにはタイプがある(後編)
※この記事は「INTPにはタイプがある」の後編です。まだ前編をお読みになっていない方は以下のリンクから前編をお読みになった上、この記事をお読みいただけると幸いです。
今回も「INTPにはいくつかのタイプがある」可能性についての解説と、後編では各タイプと筆者の関係性についての筆者の見解を自分語り多めで書いていこうと思う。今回は新たに心理機能の考え方も取り入れ、より客観的で納得のいく内容になるよう筆者なりに工夫を凝らし記事を書いたつもりなので、最後までお読みいただけたら幸いだ。前置きはこれぐらいにして、さっそく各タイプの解説の続きに入る。
⚠️注意⚠️
この記事はmbti + 心理機能初心者の高校生が薄い知見と全くの印象論で書いた記事です!あまり真に受けることなく、どうか温かい目で記事をご覧いただけると幸いです。ご感想やご指摘もコメント欄にてお待ちしております!
続・INTPのタイプについて
各項目の評価
こちらの文章は前回と全く同じだ。INTPのタイプを、以下の四つの評価基準に分け、0~5の6段階で評価する。
頭脳・・・賢さ。星の数が多いほど博識。
知的好奇心・・・知的好奇心の強さ。星の数が多いほど新たな知識の獲得や新しい体験をすることに意欲的。
社交スキル・・・コミュニケーション力や倫理観など、周囲の人間と良好な関係を築く能力の評価。
エネルギー・・・無気力から程遠い状態であるか。星の数が多いほど(社会的に美徳とされる生き方かは別として)自分の中で何らかの理想や生きがいもち、現状やりたいことを聞かれた場合多くを思い浮かべることができる状態であること。※幸福感とは別の観点であり、自己の現状に満足感を感じているかについては評価に加味しない。
なお評価はINTPの中での比較ではなく、16タイプすべてのタイプの人間と比較した場合の評価とする。(つまりINTPである以上頭脳は後述するどのタイプでも星1などの絶望的な評価になることはないし、社交スキルが星5と最高の評価を下されることもない。)
タイプ⑤ オタクタイプ
頭脳 ★★★★・
知的好奇心 ★★★★★
社交スキル ★★・・・
エネルギー ★★★・・
タイプ⑤はオタクタイプだ。「オタク」といえば「INTP」という認識が広く浸透していることからわかるように、全INTPの中でもっともこのタイプの人間が多いといった印象だ。前回の記事で紹介したねらータイプや世捨て人タイプといったどことなくダークなオーラを纏っているわけでも、発達障害タイプといった社会からひどく腫れもの扱いされることもな比較的扱いやすいこのタイプは、mbtiを題材にした創作物ではよく顔つきや衣装、またはその言動に大きくこのタイプの特徴を反映させた人物が登場することが多い。つまりINTPの中でおそらくもっとも馴染み深く、親近感を持たれることが多くまさに「INTPの顔」的タイプといっていいいだろう。また全体的に暗く、周囲に馴染みづらいといわれるINTPの中では最も健全で活力に溢れた様子であり、比較的幸福感を感じやすいタイプでもある。
このタイプの特筆すべき特徴は何といってもその知的好奇心の強さからくる、ある分野への並外れた興味だ。ここまで聞くとISTPにもこの特徴が当てはまるように感じるが、このタイプのINTPにのみ見られる特徴は興味のある分野に関して桁違いに博識であることと、卓越した言語化能力が備わっていることだ。ISTPは五感を研ぎ澄まし自分なりに感じたことを頼りに趣味を黙々と楽しむ人間、というイメージだが、INTPは同じ趣味を持つ人間と語らうことで常に沢山の知識を吸収し、同様に沢山のことを考えているようなイメージだ。
タイプ⑥ ネットイキリタイプ
頭脳 ★★★・・
知的好奇心 ★★★★・
社交スキル ★・・・・
エネルギー ★★★・・
タイプ⑥はネットイキリタイプとなる。このタイプはTwitterに多く生息しており、いわゆる「ツイ廃」と呼ばれ、パクツイをしてまでバズろうとするなど一般人を震撼させるような底知れぬ承認欲求を露見させたり、界隈内でしか通じないような意味不明な寒いノリの馴れ合いを繰り返すような人間は高確率でこれに当てはまる。前編にて紹介したねらータイプとの違いとしては、ねらータイプは「他者を攻撃し貶める」のが活動の主な原動力なのに対し、ネットイキリタイプは「ネット上で注目を浴びる」ことが活動の主な原動力となっている点だ。
このタイプの人間の生態を一言で表すならば「ENTPのなりそこない」であり、ENTPがリアルでやっていることをネット(Twitter)で行おうとしている人間、という認識で間違いないだろう。ENTPがリアルで奇怪な言動を行うことで承認欲求を満たそうとするのに対し、このタイプのINTPはそれをネットで行うことで承認欲求を満たそうとしている。
筆者正直どちらのタイプのこともよく思っていないのだが、どちらが気持ち悪いかでいえば圧倒的に後者だなと思う。やはりリアルで円滑なコミュニケーションをとれないような人間が「ネットなら自分や相手の顔が見えず、恥ずかしくないから」という都合のいい理由でイキっている様は見るに堪えないものがある。そこらのENTPと比べても、言葉の使い方やモラルといったコミュニケーションスキルが少し欠落しているように感じる。リアルで満足にできないようなことがネットという世界では完全に誤魔化しがきく、そんなうまい話があるわけがないのだ。
さらに「注目されたい」という欲求が好ましくない方向に向かうことによって起こるその陰湿な攻撃性も厄介だ。前者はリアルでそれを行う以上ある以上何か度の過ぎた発言をしようものなら周りから批判の声が飛ぶし、場合によってはそこに居合わせた人間が顔を真っ赤にして殴り掛かってくるリスクもあるわけだ。もちろんENTPの人間はそのリスクを少なくとも体系的には理解しているであろうし、それも承知の上で発言に臨んでいるはずだ。
しかリアルではだんまり、いい顔して隅っこにいるような存在なのに対し安全圏からの攻撃が可能なネットでは幅を利かせて好き勝手に暴れ散らかすINTPはどうだろうか。筆者はこの二面性を持ち、自分の欲求をうまくコントロールできず醜態を平然と晒すINTPが心底嫌いだ。「SNSのせいでお前らは他人をバカにしても顔面を殴られない環境に慣れ過ぎている」という有名格闘家のマイク・タイソンの言葉が適切にその不条理を言い表している。聞いてるか承認欲求お化けのヒョロガリ共
筆者のタイプの考察+各タイプの補足説明
ここまで「INTPにはタイプがある」という可能性について論じてきた。INTPのあなた、もしくはあなたの周囲にいるINTP疑惑のある人間に当てはまりそうなタイプは見つかっただろうか。
ところで筆者もINTPなのだが、筆者はどのタイプに分類されるのだろうか?結論から書くと、筆者にこれとピッタリ当てはまるタイプは存在しない。あえて言うならば、「オタクタイプになれる可能性を残した世捨て人タイプ」といったところだろうか。
まず博士タイプに分類されるほどハイスペな人間では絶対ないし、ねらータイプのような他人に攻撃を仕掛けるほど卑屈で短気な性格でもなく、ネットイキリタイプほど承認欲求に強い執着があるわけでもない。この三つのタイプは真っ先に候補から除外される。ここからは、残り三つのタイプの可能性について補足説明を入れつつ考察していく。
タイプ④ 発達障害タイプの可能性
まず発達障害タイプの可能性についてだ。結論から先に示すと「筆者の過去はこのタイプであった可能性は高いものの、現在はその限りでないため候補からは一旦除外」だ。事実、発達障害タイプの項目の解説には一部自分の体験に基づいた実話が含まれている。
(正直この記事を書いている時点で思っていたのだが、「発達障害タイプ」という名称は適切でないかもしれない。確かにほとんどの発達障害持ちに前回の記事で紹介したような厄介な問題性があるのは間違いないのだが、人一倍奔放さや自身の情動への正直さが顕著に見られることにより発達障害を持っていない人間にも発達障害持ちと同様の問題点が見られることがあり発達障害の有無で一概に判断することはできないからだ。要は筆者が発達障害持ちでないことの弁解を何とかしておきたいだけ したがって、「問題児タイプ」や「自由人タイプ」などといった名称が適切だと思われるが便宜上名称の変更は行わず、引き続き「発達障害タイプ」と記すこととする。※事実、筆者は過去の行動傾向や思考回路から自身はADHD、ASDを患っていないと思っているし、実際そうであって欲しいと思っている…)
ここからは心理機能にあまり詳しくない筆者なりの推測になるのだが、中学生時代までの筆者は主にTiとNeをメインに据えていた。INTPの第二機能(補助機能)の「Ne(外向的直観)」はたびたび発達障害との関連性が指摘される心理機能であり、先述した筆者の問題行動はNeに起因するものであると考えられる。
筆者は中学校まではこのタイプに代表される組織泣かせの問題児だったと思う。「空気を読む」といった行動を制限されるような言葉が大嫌いで、人の気持ちを理解する手段に乏しかったのもありその時の気分のままに遠慮なく振る舞うまさに「自由人」で、そこでたびたび周囲の人間に迷惑をかけていた。更に驚くべきことに筆者は小学校時代に「人一倍怒られたり、同級生から詰められたりするような経験があったような気がする」といった記憶はぼんやりとあるものの、肝心の自身の問題行動について当時の同級生から伝えられた具体的な内容と、自身に刻み込まれた記憶との乖離があまりにも大きいのだ。やはり”ホンモノ”なのか…(困惑)
しかし高校生になったのを境に、筆者は自分の人格や振る舞いに明確な変化が生じたのを実感している。おそらく何らかの理由でNeがうまく働かなくなったのだろう。この変化によってもたらされた良い側面を挙げるのならば穏やかさや慎重さ、自分の周囲に対する見え方を意識するようになったことが挙げられるが、逆に悪い側面を挙げるならば何事にも消極的・否定的になり無気力で探求心が薄れてしまったことだろう。
しかし長らくの課題だった社交性に良い変化がもたらされたか、と聞かれたら必ずしも自信を持ってそうと答えることはできない。確かに問題行動は減り、周囲の人間から嫌な顔をされることは減った。しかし中学までの頃はこんな自分でもなんだかんだ友達に恵まれ、その点で筆者は実に満ち足りた生活を送ることができていた。しかし高校に入ってからというもの、心を開いて話せるような親しい友達がいない。人と話していてその会話に時間を忘れ心からのめりこめる瞬間がない。正直この感覚は今までそうそう味わうものでなかったためまともな免疫がなく、今でも少し悲しい。それに留まらず馴染みのない人と話そうとすると妙に冷や汗が出たり体がチクチク刺されるような感じがしたりと、人と話す上で支障が出ていることなどが原因で積極的に外界と交流しようという意識すらも薄れてしまったように感じる。受け入れたくはないが、今の自分の状態ではいわゆる「コミュ障」と言われても仕方ない側面はあるのではと自分でも思う。
これらは「新たな可能性を模索すべく、活発に外界からの刺激を求める」Neの機能不全による弊害という側面が否定できない。Neは問題行動を起こすのとは別に社交性の評価に一役買っていたということなのだ。つまり「社交性」の評価における減点要素は減ったものの、加点要素も同様に減ってしまったことで結果的に合計スコアは横ばいなのである。
タイプ③ 世捨て人タイプの可能性
続いては世捨て人タイプの可能性だ。前にも述べたように、筆者と最も共通点の多いタイプだと感じているのはこのタイプだ。
実は前回の記事で解説したこのタイプの特徴についてだが、先程まで多く登場したNeの要素からひどくかけ離れていることにお気づきだろうか。本来、INTPが第二機能(補助機能)として備え持っているはず、なのにである。つまりこのタイプに当てはまる人間は「何らかの理由でNeを失った、または自らの手で抑圧している」可能性が高いのだ。先述したようにNeというのは組織の一人間としての相性がすこぶる悪い。そこでNeをメインに据えてきたINTPが新たな環境への適応を迫られた結果、自分のNeを抑圧し社会への迎合への道を選んだINTPが陥りやすいタイプといえるだろう。
しかし「長らく愛用していたNeを抑え込む」ということは自分の強みや個性までも取り除くという行為でもあるのだ。結果Neを失ったINTPは「E型のように明朗でも、S型のように組織に従順でも、F型のように慈悲深くもなくしかしJ型のように規律に従順で真面目でもない」どのステータスも平均以下、最弱の不器用人間が誕生してしまうのである。どう頑張ろうとも上記の型のタイプに肩を並べるような強みを後天的に獲得することははっきり言って難しく、それ相応の時間と気力を必要とすることだろう。
そこで抑え込まれたNeの代わりに精神の操縦席に座るのがINTPの第三機能(代替機能)であるSi(内向的感覚)だ。第三機能とは、第二の心理機能が効果的に働かなかったときに第一の心理機能を補助する役割を担う心理機能であり、普段は第二機能の影に隠れている心理機能のことをいう。
先程「このタイプの特徴はNeの要素とかけ離れている」と述べたが、この特徴はSiの働きによるものであると考えると納得がいく。つまりいつしか「過ちを繰り返さない」ためにSiが働き、負けることを恐れ初めから戦うことをやめ自分の殻の中に籠もってしまう、というわけだ。第三機能は心身が不健全な状態に陥ったときに発揮される心理機能とされるため、このタイプの人間が妙に無気力で覇気のない顔をしている、とい筆者の提唱するこのタイプの特徴も理にかなっているといっていいだろう。Neを失ったためかかつては実現を夢見ていた数多くの目標も消失してしまい、いつしか生きる目的すら見失ってしまう。
この記事に筆者の言いたい状態がまさにそのように書かれている。筆者の説明では詳しく理解できなかったという方、もっと自分の中で解像度を上げたいよ~という方はこちらの記事も参照願いたい。筆者の下手くそな説明などもはやいらなかったかもしれない
タイプ⑤ オタクタイプの可能性
筆者は世捨て人タイプに近いのではと思う根拠が多く揃っているのも事実ではあるが、実際問題筆者がそこまで追い詰められているというわけでもないというのもまた事実だ。野球中継があるとなれば毎日テレビの前で目を輝かせてチームや選手の応援に勤しんでいるし、高2から増える地理歴史の授業で新たな知識を会得し、授業やテストで無双(?)するのが楽しみだ。このnoteの投稿のために新しい知識を収集し、文字という形にしていく作業も自分が洗練されていくようで面白い。実のところ、筆者の人生はまだ終わっていない。ただ時を忘れてのめり込んだり、他人に誇れるような立派な趣味が現状ないのと、気分屋なのでたびたびネガティブで何をするにも気が起きないというだけだ。
「本気で没頭できる趣味を見つけ、それを生きがいにする」。これがオタクタイプになれる可能性であり、オタクタイプの生き方そのものだ。不器用人間でもいいじゃないか。そもそも人間は「組織に貢献する」ために生まれてきたのではない。「幸せになる」ために生まれてきたのだ。結果的に自分が満足ならそれでいいし、死ぬ前に「楽しい人生だったなぁ」と笑えればそれでいいのだ。
しかし筆者を含めNeとサヨナラしてきたはずの元々Neが強かったINTPの人間は何かのはずみに内に秘めていたNeが暴発し、またしても発達障害ムーブを起こし周囲に迷惑をかけるかもしれない。Neの息の根はまだ完全には止まっておらず、また誰かと遊べるその日まで心の奥底で小さい頃の思い出を夢に見ながらスヤスヤ眠っているだけなのかもしれない。INTPの明日はどっちだ。
あとがき
二回にわたる記事になりましたが、お忙しい中ここまでお読みいただけた方、本当にありがとうございました…!!筆者自身何度も自分を鼓舞してなんとかここまで書ききることができて感無量です…(正直水曜日 ※結果的な投稿日は土曜日の夜頃 に投稿する予定で、一応予定日には8~9割方完成していたのですが鼻詰まりによる不調とパソコンの不備が重なったことで推敲と仕上げが遅れ、投稿日が先延ばしになってしまいました…季節の変わり目、皆さんも体調管理にどうかお気を付けください…🙇♂️)
まだまだ未熟な身である筆者にとって新たな学びの機会となりうるため感想、指摘等々のコメントお待ちしております!!