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À Bordeaux #3

#1も#2もあまり読まれてなさそうだけど、日本語訳も、書いておこう。
私にとっては割と、個人的な話。
あまり友達にも話してなかったかもしれない。
今思えば、本当か嘘か確かめようのないような、ふわふわした生活だったけど、あの日々は、本当に私のものなんだよな。



Bordeauxにいた頃、私は、あるお年寄りの男性と、その息子と一緒に暮らしていた。

今日、彼らとの昼ごはんを思い出した。

彼の家、開かれた窓、たくさんの太陽、日本風の壁紙、肖像画、銀食器。

その彼の名前は、Max。Max MARTIN 当時、77歳だった。

今は、2023年。
あれは、2017年だから、、、もう6年も経ったのか!

私は、彼が生きているのかどうか知らない。知りたくない。

なぜなら、生きていないと、知ってしまったら、彼は死んでしまうから。

(ここは、私の倫理観の問題。私は、私が相手の死を知ることで、相手が死んでしまう、と考えている。これは、ハワイの親戚ジェームス・クロダが亡くなった時に思ったこと。私は彼がずっと闘病中で、なんとか生きていると思っていた。しかし、ある日、ふと彼はもう亡くなっていると知った時、初めて彼が私にとって亡くなってしまった人、として認識された。)

Bordeauxを出る時、駅まで送ってくれた。

私は彼に手紙を送ると言ったが、彼はやめてくれ、と言った。
もし、私が手紙を書いたら、彼は何度も何度も、読みなおして、悲しくなるから。

これを書いていると、Bordeauxの思い出が溢れてくる。

なぜ今まで書こうとしなかったのか?
あえてそうしなかった。
私には時間が必要だった。6年と呼ばれる時間が。

私はBordeauxのことを忘れたことなんて一度もない。
でも、話したり、書いたりしてこなかった。

私の思い出たちは、アルカッションの海の底に沈んでいる。

でも、書いていると、心に戻ってくる。

お久しぶりね。会いたかったよ。

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