仕事とは。~夏に見たクリスマス映画~
テーマは『秋』だっつーに。
言うほど映画を見ている訳ではないので、自分が見た中で特にお気に入りだったものを書いていく。最初なので洋画から。
公開時期のズレ
今回書く作品は、製作されたアメリカでは「クリスマス映画」として年末に公開された作品だ。だが、日本(札幌)での公開は約半年後の夏になってしまったのである。そりゃ誰も見たいと思わないだろう。
何で劇場で見ようと思ったのか、本当に思い出せないのだが、劇場で見たのは間違いない。そして見終わって「劇場で見てよかった」と思った作品でもある。
『TOYS』(1992年、アメリカ)
主演はロビン・ウィリアムズ。もちろん知っている。
監督のバリー・レビンソンは存じ上げなかった。申し訳ない。
舞台はおもちゃを扱う会社。自社工場も持っているほどだ。ロビン・ウィリアムズ演じる主人公はその会社の社長の息子だった。
父である社長が亡くなり、会社は誰が継ぐのか?となった時に、息子は経営の素質が無いとみなされ、会社は社長の弟が継ぐこととなる。
元社長の父は軍人。弟も軍人。弟の息子も軍人。というわけで、おもちゃ会社は、おもちゃの名を借りた兵器工場へと変わっていく。
平和な世の中を目指していたはずの会社が、どんどん軍国主義に蝕まれていく様を見ていられなかった主人公は、妹と共に元の平和な楽しいおもちゃ工場を取り戻す行動に出る…。
平和を取り戻すために戦うという矛盾
元のおもちゃ工場は、労働者も楽しく働くための工夫がされており、生活とは?働くとは?という今でも通じる側面が描かれている。
あんな工場で働けたらどんなに幸せだろう。
そんな中で主人公と妹は、日々新しいおもちゃの開発に携わっていた。それこそ遊んでいるように。(それが経営に向かないと判断されていた要因でもあるのだろうけど)
そして新社長の弟は、軍人として大成したいと願っていてもどこかうまくいかず、そのうっぷんを晴らすがごとく会社を自分好みに変えていく。
とにかく、それじゃ軍でも認められまいて…ということばかりやっているのだ。
おもちゃを使って子どもたちも戦争へ向かわせるように仕向け、戦い、勝つことが良いのだという世界を作ろうとしていく。
所々に現れるヒント
この映画、考えるところがいろいろあって、見ている間にも「あれ???」と思う箇所が出てくる。
大きく流れるストーリーと、個々のエピソード、それらがパッチワークのように紡がれ、いろんな面を見せてくれるのだ。
そして、最後の方で(自分的には)大どんでん返しが起こる。えー、そうなのー???と言いたくなる。
こればっかりは実際に見て体感してほしい。今でもいろんなサブスクで見られるようなのでおすすめする。
サントラもおすすめ
そういえば、自分はビデオもサントラCDも持っていたんだった、引っ越しで処分したけど。
そこで思い出したのだが、当時好きだったエンヤの曲が劇中歌で使われていたというのも大きかったんだ。
その他にも良い曲が多数入っているし、途中のトラックにある「おもちゃたちを前に戦いの前の演説をするシーン」が本当に泣ける。戦いとはこういうものなのだなと思わされる。
というわけで、ネタばれをしないように書いたら何のことやらという内容になってしまった。
でも最後に言おう、妹がかわいいぞ。