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窓からうろこ雲をながめて

がん治療中のオットは,治療から緩和ケアに移行することになった。

つまりは,そういうことだ。


ここ数日,目まぐるしく病院の担当看護師さんとソーシャルワーカー的な看護師さん,地元のケアマネさん,在宅医療の看護師さん,そして私との間で連絡が交わされて,在宅医療の体制が整った。あとは退院の日を待つだけ。

たくさんの人が連携して実現する在宅療養生活。

家で過ごすという当たり前のことが一大プロジェクトになってしまう。病者とはそういう状態なのだと実感した。

気がついたらnoteに夢中だった夏が,もうすぐ終わる。

うちの寝室からは,隣の学校のフェンス越しに空が見える。

これから,二人で空を見上げて過ごすのだろうか。

空が,夏の深い碧からうろこ雲が広がる空に変わるころまで,二人で眺めていられたらいいのに。



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冴子
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