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「トップコンサルタントを知る 2」毎日ショートエッセー:古い羅針盤125章

引き続いて、「外資系トップコンサルの「聞く」技術: 情報収集から問題解決、感情コントロールまで (知的生きかた文庫 し 53-1)」:清水 久三子氏を読んでいる。

一章では聞き方の3Mについて言及がある。相手をしっかりとプロファイリングした後に、意味、進め方、心構えを伝えてゆくのだと。詰まり、相手の要望を推定して、更に、相手に納得してもらいながら、懐に入ってゆくのだ。但し、相手がコンサルタントが思うように聞いてくれるとは限らない。その為に、ラポーリングが重要だと。そのプロセスが共感(ページング)、受容(バックトラッキング)、検証(バリエーション)だとも。さて、こうして最適なヒアリング状況を構築した上で、本格的なヒアリングに入ってゆく。この段階でも入念な工夫が必要だ。まずは仮説を立てる、その上でその仮説をヒアリングによって、検証してゆくのだ。更に、原因分析型なのか、課題解決型なのかをクリアにした上で、3*3のマトリックス形式で、よりヒアリングの精度を高めてゆくのだと。それは人の語ることは想像以上に曖昧だからだとも。分かる。言葉にすること、第三者に話すことで、より問題点が鮮明になるのは、自明の事実。だからこそ、このマトリックス方法が重要だ。その一部を紹介すると、明確にするポイント(省略、一般化、歪曲化)、見解(感情、思考、事実)、対象(現状、あるべき姿、問題)に分離するのだ。繰り返すとこの本の良い所は、ヒアリングを通じて、より深く効果的な問題解決の過程を得る事まで、言及しているからだ。これこそが、ヒアリングされる側、する側の両チームが一丸となって、課題に取り組む相乗効果を生むからだ。氏の求めるハードルは新人コンサルタントには実に高いが、逆に言えば、唯我独尊の方法で臨んだら悲惨な結果を呼ぶ所でもあった。既に、グーグルやMSはウェブ上でAIによるコンサルタントを始めている。強烈なライバルの出現でもある。そうした状況変化に臆することなく、真摯でしかもユーザーサイドに立った良質なコンサルタントが出来るように頑張りたいものだと思っている。

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