見出し画像

高度プロフェッショナル制度に関する報告の状況 厚生労働省公表(2021年6月)

高度プロフェッショナル制度に関する報告の状況

「高度プロフェッショナル制度に関する報告の状況(令和3年3月末時点)」を厚生労働省が2021年6月30日に公表。

高度プロフェッショナル制度に関する報告の状況(PDFファイル)

*追記:上のリンク「高度プロフェッショナル制度に関する報告の状況(PDFファイル)」には、昨年(2021年)6月に公表された「高度プロフェッショナル制度に関する報告の状況(令和3年3月末時点)」ではなく、今年(2022年)の「高度プロフェッショナル制度に関する報告の状況(令和4年3月末時点)」に変えられてしまっているので、注意!(2022年8月6日に追加記載)

共同通信(2021年6月30日配信)によると「高収入の一部専門職を労働時間規制から外す『高度プロフェッショナル制度(高プロ)』を3月末時点で導入していた17事業所のうち6事業所で、在社時間と社外で働いた時間を合計した『健康管理時間』が月300時間以上の長時間労働になった適用者がいたことが30日、厚生労働省の集計で分かった」と報じた。

高収入の一部専門職を労働時間規制から外す「高度プロフェッショナル制度(高プロ)」を3月末時点で導入していた17事業所のうち6事業所で、在社時間と社外で働いた時間を合計した「健康管理時間」が月300時間以上の長時間労働になった適用者がいたことが30日、厚生労働省の集計で分かった。2019年の導入後、厚労省が高プロ適用者の働く時間の集計を公表するのは初めて。

健康管理時間には休憩時間も含まれるため単純比較はできないが、一般労働者が月300時間働くと、残業が月100時間とされる「過労死ライン」を上回る。労働組合などは高プロが過重労働につながると指摘している。

高度プロフェッショナル制度「健康管理時間」とは

高度プロフェッショナル制度の対象労働者には労働基準法に定められた労働時間、休憩、休日及び深夜の割増賃金に関する規定は適用されない。

そのため「労働時間」ではなく「健康管理時間」という規定が設けられたが、「健康管理時間」は、対象労働者が事業場内にいた時間と事業場外において労働した時間との合計の時間のこと。

「高度プロフェッショナル制度に関する報告の状況」によると、対象労働者の1か月あたりの「健康管理時間」は集計対象となった全17事業場のうち6事業場で、月300時間以上となっている対象労働者がいたということ。

社会保険労務士事務所が参加するネットワーク・PSRnetworkの記事よると、「健康管理時間には休憩時間も含まれるため、労働時間と単純には比較はできませんが、通常の労働者が月300時間働くと仮定すると、残業が月100時間を優に上回ることになるため、高度プロフェッショナル制度が過重労働につながるという声があがっているようです」とのこと。

<関連記事>

*ここまで読んでいただき感謝!