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パワハラなどによる精神疾病労災請求増加のため精神障害労災認定基準全般検証

第1回「精神障害の労災認定の基準に関する専門検討会」開催

昨日(2021年12月7日)、厚生労働省「精神障害の労災認定の基準に関する専門検討会」(第1回)が厚生労働省議室にて開催されるが、議題は「精神障害の労災認定の基準について」。

第1回「精神障害の労災認定の基準に関する専門検討会」開催案内(厚生労働省サイト)

精神障害の労災認定の基準に関する専門検討会(厚生労働省サイト)

基準全般を検証し迅速で適切な審査実現を目指す

時事ドットコムニュースは「厚生労働省は(12月)7日、うつ病など精神障害の労災認定基準の見直しについて議論する検討会を開いた。業務の心理的負担やパワーハラスメントなどによる精神障害の労災請求件数が増加している。このため、基準全般に関して検証し、迅速で適切な審査の実現を目指す。抜本的な見直しとなれば、2011年に現在の基準が策定されて以来となる」と報じた。

厚生労働省は7日、うつ病など精神障害の労災認定基準の見直しについて議論する検討会を開いた。業務の心理的負担やパワーハラスメントなどによる精神障害の労災請求件数が増加している。このため、基準全般に関して検証し、迅速で適切な審査の実現を目指す。抜本的な見直しとなれば、2011年に現在の基準が策定されて以来となる。

厚労省によると、20年度に精神障害で労災請求された件数は2051件で、うち608件が労災認定された。10年前と比べ、請求件数は約1.7倍、認定件数は約2倍に増加。請求から認定までの審査が長期化している。(時事ドットコムニュース「精神障害の労災基準見直し議論 請求増加で―厚労省検討会」2021年12月7日配信)

精神障害(疾病)労災認定基準の改正経過

なお、第1回「精神障害の労災認定の基準に関する専門検討会」配布資料の資料6は「精神障害の認定の基準の改正の経過」について簡略に記載されている。

精神障害の認定の基準の改正の経過
○ 昭和 59 年
設計技術者に生じた反応性うつ病を業務上と認定
○ 平成 11 年9月(策定)
「心理的負荷による精神障害等に係る業務上外の判断指針について」
「精神障害による自殺の取扱いについて」
・ 精神障害の労災請求が増加したことを背景に、事案を迅速・適正に処理
するため、一定の基準を明確化する必要が生じたことから、判断指針を策

・ 判断要件を示し、「職場における心理的負荷評価表」に基づき、心理的
負荷の強度を評価
・ 業務上の精神障害を発病した者の自殺について業務起因性を推定
○ 平成 21 年4月(改正)
・ 「職場における心理的負荷評価表」の見直し(「ひどい嫌がらせ、いじ
め、又は暴行を受けた」の追加等)
○ 平成 23 年 12 月(策定)
「心理的負荷による精神障害の認定基準について」
・ 精神障害の労災請求が大幅に増加したことから、審査のさらなる迅速化
及び効率化を図るため認定基準を策定し、基準を具体化・明確化
・ 「業務による心理的負荷評価表」において、「強」「中」「弱」の心理的負荷の具体例を明示
・ 極度の長時間労働や「強」の心理的負荷となる時間外労働時間数を明示
・ 発病後に特に強い心理的負荷により悪化した場合は、業務上の疾病と
して取り扱う
・ 「セクシュアルハラスメント」を独立した分類とし、評価に当たっての
留意事項を明示
○ 令和2年5月(改正)
・ 「パワーハラスメント」を「業務による心理的負荷評価表」に明示し、
具体的出来事を明確化
○ 令和2年8月(改正)
・ 複数業務要因災害に対応

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*ここまで読んでいただき感謝(佐伯博正)