コロンビア人の多くが、「今」を大事にする理由 その2
昨日の続きです。
コロンビア人の多くがあまり先のことを考えず
刹那主義的なところがある理由の一つは、
「冬がないから」ではないか
という仮説について話しました。
今日は、私の考えるもう一つの理由です。
それは、
「明日も明後日も、同じ状況が続いているとは限らない」
と考えているからではないか、
ということです。
例えば貯金をするのは、未来のため。
要は、例えば10年後も20年後も自分が生きているときのことを
仮定して、のことです。
「明日やればいいや」と思うのも、
「明日」が来ることがほぼ確実だと考えているから。
週末に遊びに行こう、と約束できるのも、
その週末が確実にやってきて、自分が元気であると思っているから。
でも、コロンビアでは、未来というものは
少なくとも日本ほどは
確定されたものではありません。
例えば今日、蛇口からきれいな水が出たからと言って、
明日も出るとは限らない。
ちなみにこれを書いている今日、
蛇口から汚水が出続けて2日目になります。
今日、仕事があるからと言って、
明日クビになったり、自分から辞めることになったりするかもしれない。
実際、「今日、仕事辞めてきた」
というセリフ、何度聞いたことか。
今週末、パーティーに行こうねと言って、
当日実際に来る人数は、その半分がいいところ。
それくらい、ここでは、未来は不確定なものなのです。
だったら、不確定な、不確実な未来を心配したり
それについて考えたりするくらいならば
今が一番大事、だと考えるのは
ある意味当然のことですよね。
これはあくまで私の体感であり、
何かデータに基づいたものではないため、
実際は、コロンビアの人々は
そう考えているわけではないかもしれません。
でも少なくともここでは、
未来というものは日本での未来以上に予測できないものであり、
本当に何が起こるかわからないもの。
それは本当に実感しているところです。