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労組満足度向上術 (2/16)バディーケアを提唱した。

書記長になり、なぜ1年で組合員の満足を向上させることができたのか?今回はそのポイントについてお話ししてみたいと思います。全部で16個のポイントに絞って全16回にわたってご紹介したいと思います。

ポイントその2 バディーケアを提唱した。

労働組合の支部での活動は委員会を中心に運営がされます。集まって議題を可決・承認して進めるのが組合としてのやり方です。その委員会では、バディーケアを提唱し、委員を教育してきました。メンタルヘルスは昨今話題ですが、本来従業員同士が普段から話せたり、声を掛けていれば、幾分か防げると思います。特に職場の問題が起因となっていればなおさらです。メンタルで不調者が出るということは、コミュニケーションが抜け落ちてしまうからなんだという仮説を立てました。そしてそれを本来は労働組合として救わなくてはならないと。そのために執行委員や代表委員に対してメンタルヘルスの教育を行い、「お互いがしっかり見よう」ということを伝え、「バディーケア」と銘打って進めてきました。

バディー:同僚、仲間

この一年間の中でも、メンタルヘルスに関する相談をしっかりと早い段階で拾うことができてきていますし、一定の効果がありました。何人か早い段階で救えたなと思います。

ただ一方で、「あれ?あの人が?」というケースも正直ありました。コミュニケーションをとっていたにもかかわらず、拾いきれなかったことも。正直、自分のふがいなさにがっかりしました。私と話した直後に休職に入ってしまったケースだったからです。

でも、セーフティネットをしっかりと張っておくこと、労働組合が手助けできる状態であること、手を広げていると伝えること。それだけで救われる方もいると思います。

また地区の保健師さんやカウンセラーさんたちにもご挨拶にいきました。労働組合に相談に来ていただいても、心の詳しいことはやはり専門家の力が必要です。労働組合としてどのように対応することがいいか、お話させていただきました。一方、重要であり、難しいことは、お互い守秘義務があること。お互いガッチリ協力することも重要ですが、本人の意向が最優先です。協力体制をとりながらも、一定の距離感はお互い必要ではあります。それは人事ともそうですし、相談してきた方の上司ともです。信頼を確実にしていくためには、この連携について慎重であることが欠かせません。

少なくとも自分の地区で働く人が、心身共に健康で、当たり前のように仕事を続けていける環境を今日からまた頑張っていきたいなと。この文章を書いて、また決意した次第です。

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