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【協力隊日記】ここにいる意味を感じれた日


7月のある日、配属先長からNGOの12周年記念パーティーで子どもたちとヨガ、エアロビックのチームをつくってパフォーマンスをして欲しいと依頼がありました。

設立記念日自体は7月7日でしたが、パーティーは8月くらいの予定とのこと。結局、サマーキャンプもあったりで9月に流れて、本日9月8日(日)無事に終えることができました。

パフォーマンスチーム


これまでに色々な葛藤や苦悩があり、終わってすぐどうしても今の気持ちを書き残しておきたいので夜更かしして書きます笑



ヨガは毎週火、木、金にクラスをしていて、配属先長からは金曜日の小学生を中心にチーム編成して欲しいとのことでお願いされました。

5月から本格的に活動が始まってから、ヨガのクラスもスタートしましたが子どもたちにとっても同僚たちにとってもゼロスタート。

同僚が通訳してくれたり、サポートに入ってはくれていたものの、私が目指すヨガクラスには程遠く、毎回カオス状態でした。

とにかく集中力が続かない、自己主張が強い(自己中心的)、できないとすぐやめる、友達をバカにする、喧嘩するなど課題は山積みです。

私自身、自分で何年もヨガはしてきたし、TTC(ヨガ資格)もとっていたものの実際にティーチングするのは初めてで悩みは尽きませんでした。

ただパフォーマンスをすることが決まってから、私にも彼女たちにも明確な目標ができたことで真剣度が一気に上がったことは間違いありません。


それでも日々喧嘩は尽きませんでしたが、むしろ増えましたが笑
ヨガを通じてほんの少しずつ彼女たちの変化も感じれるようになりました。


パフォーマンスの内容は、悩んだ結果、音楽に合わせてポーズを展開するフローヨガと、エアロビックは子ども向けのズンバに決めました。夜な夜なYouTubeを沢山見ながら振り付けを考え、カウントや音楽に合わせて自分自身で何度も練習しました。

教える側の人間は、事前準備が全てだと思っています。学び続けることの大切さ、これは教員時代に学んだことです。子どもたちの姿は自分の鏡だと思い、彼女たちに何か問題がある時は私に問題がある。変わるべきなのはまず自分です。


それから練習日程も増やして、とにかく反復練習をしました。もちろん覚えが早い子もいれば、中々ついてこれない子もいます。

ここで議論になったのが、
ついてこれない子を外すか、残すか。


これはテコンドーを教えていたジョン、そしてエジプト人の同僚たち、そして私で何回も議論になりました。直前まで笑

子どもたちのやる気は分かる。けど誰か1人が失敗したら他の子たちもつられてしまい、パフォーマンス全体が失敗になる。だから自信を持って完璧にできる子だけを出すべきという意見。

今まで頑張ってきたから外すことは避けたい。だからその子が完璧にできるまで徹底的に教え込む。時には失敗した時にペナルティを与えてもいいという意見。

結局、これに関してはそれぞれがお互いの意見を理解した上で、それぞれの意見を貫く形になりました。

私は、最初に決めたメンバーは本人がやりたいという意思がある限り絶対に外すことはしないと決めていました。それはうまくできない子こそ、集合時間前や休憩中に自分のところにきて練習したい!って強い意欲をずっと持っていたからです。
自分で足りないことがわかっていて、自分からちゃんと言いにきていました。もうあっという間に皆んなに追いつきました。それを見て他の子たちも感化されて相乗効果でした。負けず嫌いって素晴らしい長所だと思います!

本番前日、いつも強気だった子がボソッと、失敗するのが怖いと言ってきました。
テコンドーを教えていたジョンは、失敗する度にかなり厳しく言ったりビシっとすることも多かったので、みんなの中で失敗をしてはいけない、悪いこと。という認識が強くかなりプレッシャーになっていたようです。
でもジョンの厳しさは、本番彼女たちが失敗をして悲しい思いをさせないための愛情表現の裏返しということは理解していたので、複雑な気持ちでした。
というのも、パフォーマンスとなると失敗した子に矛先が向かうことがあると聞いていたため、そういったものから彼女たちを守るためでもありました。だから徹底的に厳しく指導していました。

それぞれティーチングスタイルがあるので、先程も書いたように何が良い悪いとかではなく私たちは共通のゴールを目指してたものの、やり方は違っただけです。
エジプト、韓国、日本とそれぞれの国の文化や個人の考え方があって、お互いの意見を伝え合いながらも拒絶することはせず、理解した上で受け入れたり時には自分の思いを貫いたり、そういう掛け合いができる関係があるのは有り難いですし学びが多いです。私も初めは遠慮していたこともありましたが、私として大切な考えや思いは伝え守りたいものは守れるように強くいれるようになったのも彼らのおかげです。


間違っても大丈夫、みんないっぱい頑張ってきたから、最後までやり切るんだよ


その思いを込めて作ったミサンガ

部活をしていた時から、人に編んでもらったミサンガは私にとって特別でした。グローブにもバッグにもつけていました。これからは編む側です。本番前に皆んなの腕に。がんばれ!うまくいく!を込めて。


そして本番

誰より心臓がバクバクしていたのは私かもしれません。見守る側ってこんな気持ちなんだ。親になんて到底なれそうにありません。

すごい緊張感の中、
みんなの真剣な顔、一生懸命な姿

ずっとずっと心の中で頑張れと祈って

途中チラッと見てくる子にグッとポーズで大丈夫、とエール👍


終わって拍手喝采

何よりみんなのなんとも清々しい顔


よくやったよ〜すごかった〜と

実際今までで本当に1番よかったです。


本番で力発揮できちゃうなんて凄すぎます。


終わってからお母さんたちが来て、
すごい上手でした
いつも頑張っていました。と伝えると

私の娘がよくできたのは、あなたのおかげ
ありがとう。

この言葉が本当に嬉しかったです。


子どもたちも、お母さんに見てもらえて褒められてすごく嬉しそうで、それを遠目にまたウルウル。

何日も前からお母さんと弟が見にくるの!!って嬉しそうにしてたから、そんな家族のあたたかい一面を見て本当に幸せな気持ちになりました。


見に来ていた沢山の子どもたち、同僚、そしてJICAの調整員の方やナショナルスタッフの方も楽しんでくれたようで、みんなからもらう温かい言葉に今までの全てが報われたような気がして、帰りのバス、夕日をボーッとみながらグスッてなりました。


ちょうど最近色々なことに勝手に切羽詰まってかなり気持ちが落ちていました。外に足が向かない日もとにかく子どもたちの顔を思い浮かべて自分を奮い立たせていました。だからこそ、今日という1日は私にとって特別な日になりました。ここにいる意味を感じれた日でした。

そう感じれたのは、子どもたちのおかげです。子どもたちはいつも大切なことをいっぱい教えてくれます。素直で真っ直ぐな彼女たちのために、まだまだ色々したいなって思いました。

そしてこのような機会でパフォーマンスを任せてくれた配属先長や、ずっと手伝ってくれた同僚たちには感謝でいっぱいです。まだまだ一緒に色々なことに挑戦したいなって思いました。


悩みは尽きません。
弱気になることもあります。
嫌になることもあります。

でも、もう少し頑張ってみようと思います。



最後に、ヨガのパフォーマンスで使用した音源は、こちら。意味があってこれにしました。
大好きな曲です。是非聞いてみてください。

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