【インド旅】パンチャカルマ体験記
2023年5月17日から31日までの2週間
こちらで紹介したアシュラム内にある
クリニックでパンチャカルマを経験しました!
インドに行く前は、ここのアシュラムに来る予定もなかったし、ましてやパンチャカルマも受ける予定はなかったのですが(パンチャカルマ自体も知らなかった笑)
色々なご縁と巡り合わせがあって人生初のパンチャカルマを受けることになったのです。
パンチャカルマとは5つの浄化療法を通して
ドーシャ(※後述あり)を整えていく
アーユルヴェーダの医療行為になります!
そもそもアーユルヴェーダは、
「生命の科学・Science of Life」という意味🍃
世界3大医学の一つで、インド・スリランカで生まれた5000年以上の歴史を持つ世界最古の伝統医学で、近年WHO(世界保健機構)に予防医学として登録され大注目されています!
西洋医学のように単に投薬や手術などの対症療法で治療するのではなく病気になりにくい心身を作ること、病気を予防し、健康を維持するという
「予防医学」の考え方に立っています!
病気の原因となる体内に溜まった毒素を排出し、
その人の本来の身体に戻していくのが今回受けたパンチャカルマの目的。
重篤な病気を持つ人から、
慢性的な痛み、原因不明の病、精神疾患など
悩める人たちがアーユルヴェーダの発祥の地
ここ南インドのケラーラに世界中から集まります。
※人の体にはドーシャと呼ばれる
「ヴァータ」風
「ピッタ」火
「カパ」水
3つの生命エネルギーがあります!
人はみんな3つすべてのドーシャを持っていますが、ほとんどの人は3つのドーシャのうち、生まれつきから1つもしくは2つ優勢なドーシャがあります!
アーユルヴェーダでは、これらの「ドーシャ」がバランスの取れている状態を健康と位置付け、そのバランスが崩れると病気になったり、健康を損なう状態になると考えます。
病気だけでなく、体型や性格から、疲れやすい、太りやすい、ロングスリーパーなどなどもドーシャが影響しています!
自分の生まれ持った性質を知る事、
今の環境や状態がどのドーシャに影響を与えてしまっているか理解する事で、食事や睡眠など日常生活から気をつけるべきことが分かります。
自分がどれに属するかは、
ドクターがいれば見た目や脈などで
正確に診断もしてもらえますが、ネット上でも自分で簡単に調べられるので興味がある方は是非!
※ちなみに自分はピッタ🔥でした!
ここからは実際に体験した内容や感想を共有します!
先述したように、元々パンチャカルマを受ける予定はなかったのですが、アシュラムで出会った日本人の方とお話をする中で、パンチャカルマを知りお勧めされたのでまずはアシュラムの中にあるクリニックに話を聞きに行くことにしました。
受付のスタッフにドクターと話したいことを伝え、すぐにカウンセリングを受けました。当時の悩みを話したところ、病院で子宮の検査を受けてきて欲しいと言われました。
めんどくさかったのと、子宮の問題については日本の産婦人科で言われたことと同じ理由だろうしそのことに関しては半ば諦めていたのでもういいかなーと悩んだのですが、
パンチャカルマを勧めてくれた方の後押しもあり
結局受けに行くことにしました。
すぐに結果をもらえたのですが、ある子宮の病気が見つかりました。
英語での説明で曖昧にしか理解できなかったので、検査結果を翻訳したところ思わぬ内容にショックを受けました。
※病名はここでは避けさせていただきます
これを持ち帰り、ドクターに見せたところ
"やっぱりね"とのことでした。
当時悩んでいた股関節の痛みや、精神疾患についてもこれが発端になっているようでした。
※今年行ったタイのドクターからの全く同じ事を指摘されて驚きました
ここのパンチャカルマはカウンセリングの後に全員が受けれる訳ではないようです。
自分はたまたまスケジュールも取れて受けることが決まりました。
3週間のコースが良いようですが、スケジュールの都合で2週間のコースにしました。
他にも3日のプログラムなどもあります。
シーズンは混み合うようなので事前に予約する方が良いようです。
治療内容は、ドクターがその人の疾患や、日々の変化をモニタリング、コンサルテーションして
組み立ていってくれます!
なので同じ2週間コースでも人それぞれ全く違う内容の治療を行います。
私が受けたのはこちら💁🏻♀️
1-3日目 パウダーマッサージ+スチームバス
4日目 オイルマッサージ+バンドル+薬草などの配合物を頭に乗せる
5-7日目オイルマッサージ+バンドル+シロラーダ+薬草などの配合物を頭に乗せる
ここまでは下準備で、
腸に身体中の毒素や老廃物など悪いもの(アーマ)を集めた状態でここから身体の外に一気に排出していきます
※体調不良で1日休暇
8日目 パルゲーション(10:00に薬草飲んで12:00まで絶飲、14:00まで10分おきにコップ1杯の白湯)12:30,13:30に下し、14:00に嘔吐と下し、ライスボール後嘔吐、夕飯前に下しライスボール5口くらい後嘔吐、夜中は3回くらい下し明け方1回下し)
9日目 オイルマッサージ+お湯+スモールエネマ
10日目 オイルマッサージ+お湯+スモールエネマ
11日目 ビックエネマ
12日目 オイルマッサージ+お湯+スモールエネマ
13日目 ビックエネマ
14日目 オイルマッサージ+お湯+スモールエネマ
※バンドル=薬草パウダーを布で包んでバンドルを温めながら肌をボンボン叩いていく
※シロラーダ=額にオイルを垂らす
※パルゲーション=薬草の下剤
※エネマ=浣腸
→ビックリエネマの時は一生トイレにこもってました笑
基本的に同じセラピストが(ドクターとは別)毎日担当してくれます。
下につける紙切れだけで真っ裸で施術を受けます笑
毎回全身オイルだらけになりますが、3時間はシャワーを浴びれません。
コース中は毎日夕食後にドクターのカウンセリングがあり、体調や身体の変化を確認しながら次の日の治療内容を決めてもらいます。
パンチャカルマの期間は、ドミトリーではなく個室を推奨されます。
私は最初の1週間はそのままドミトリーで過ごし、パルゲーションやエネマが始まってから個室に移動しました。
またパンチャカルマ中は、ヨガのアーサナクラスは初級者コース推奨で逆転のポーズは禁止、扇風機の風にあたること、チャイやコーヒー、冷たい飲み物は禁止などかなり厳しく制限があります。
治療自体は毎日1時間〜2時間なので、他の時間は自由に過ごすことができます。私は基本的に通常のアシュラムのプログラムに参加していました。ただ、後半は体調悪すぎたのと、トイレから離れられなかったので部屋で読書をしたりして過ごしていました。
食事もパンチャカルマを受けている人たちは別の場所で全く異なる食事が1日に2食提供されます。
こちらもおかわりは自由ですが、
パンチャカルマ中は体力と気力の消耗が激しいので食欲はどんどん落ちていきました
パルゲーションの日はライスボール(お粥)と決まっていました。
しかし私は吐き気と嘔吐が酷かったので、食べても全て戻してしまいました。
次の日からまた下の食事に戻せますが、私は暫く頼んでライスボールを食べていました。
また初日からパルゲーションまでの期間、1日2回それぞれにあった薬草が配合された飲み物を飲みます。これがゲキマズです。息を止めて一気飲みしていました。匂いも思い出したくありません笑
2週間の治療の中で、日を追うたびに身体の悲鳴を、全身全霊に受けて、途中2日くらい死ぬかと思うくらい正直めちゃくちゃしんどかったです。
2つ例をあげると…死ぬほど吐きました!パルゲーション(下剤)の後、2時間の間で10分おきにコップ一杯の水を飲まなければいけないのですが、飲んで吐いての繰り返し。あれは悪夢でした。
あとビックエネマこと浣腸。日本で浣腸するのは1回30-60mlのようですが、1,000mlを1回でねじ込まれました!※桁間違えていません
腸に大量に流し込まれてる時の感覚と、入れられてる時に出さないように耐えたあの時間は苦行でした。
そんな中ドクターの"絶対よくなるよ"を信じて
スタッフや他に受けている周りの人たちと励ましあいながら何とか最後まで終える事ができました!
ただクリニックでの治療が終わった後も、自分の場合は2ヶ月先まで続ける薬や、食事制限がありました。
私の場合は、冷たい飲み物、チャイやお菓子などの甘いもの、白米、小麦粉、たまねぎ、ニンニクなど禁止。
治療の後半は、しんどかったですが自分の内側にある毒素や悪いものが日に日に外に出ていき終わった後は身体も心もかなり軽く、柔らかくなりました!
股関節の痛みもだいぶ和らぎ、身体を労わることの大切さを実感しました。
そして、これが健康で自然な身体本来の姿なんだなぁと体感。
なにより全て自然の薬草、ハーブ、オイルを使って自分の身体の反応や変化を感じながら過ごす毎日はとても刺激的で素晴らしい経験だったと思います。
身体本来がもつ自己治癒力で根本から治していく西洋医学の実践は時間と忍耐力が必要ですが、長い目で見ると身体にとってベストな方法だと思います。
その後インドにいる間は継続して薬を飲んだり色々な制限を守っていましたが、あるトラブルに遭い急遽日本に帰国することになりました。
当時そのショックでヨガマット意外殆ど全てのものを手放してインドを飛び出したので、そのタイミングと共に私の治療は自己中止しました。
後悔はしていません。
それでもやってよかったと思うし、また受けたいとも思います。(1年に1回受けるのが良いそうです)
その後タイのチェンマイで違った形の西洋医学に出会うことになりパンチャカルマの経験があったからこそすぐにのめり込めたのだと思います。
パンチャカルマは、アシュラムの中だけでなく特に南インドのケララ州では有名なので沢山クリニックはあります。金額もピンキリです。綺麗なホテルに泊まりながら受けれる場所もあります。
個人的にはアシュラム生活を送りながら、みんなで励まし合いながら過ごした2週間はとても楽しかったし心に残ってるので、是非興味ある方は人生に一度はチャレンジしてみてはいかがでしょうか?
次回はアシュラムの最終回
北インドにあるシヴァナンダアシュラムの紹介記事を書きたいと思います!
今回も最後まで読んでいただきありがとうございました!
もしもっと詳しく知りたいなどあれば、コメントしてください!