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無料で使える変革型リーダーシップの尺度の妥当性はいかに?!(論文レビュー)

おはようございます。
修士論文提出まで,残すところ94日となりました。
(ちょうど3ヶ月くらい・・・?)

毎日、「はぁぁぁやばぁぁぁぁい」となっている湯浅です。

愛用しているFOCUS EITO手帳とカウントダウン


ようやっと理論固めは落ち着いてきた気がするので(遅い),Noteにもアウトプットするぞ・・・と小さく意気込んでいます。

年内には書き上げたいと思いつつ,
博士後期課程に在学している知人から
「修論は最後の最後まで書いてこそ醍醐味w w w」
というエールをもらったので粘り強く行こうと思います(笑)

今日は、変革型リーダーシップの尺度について述べられている論文をレビューします。

A SHORT MEASURE TRANSFORMATIONAL LEADERSHIP
(変革的リーダーシップの短い尺度)
 -Sally A. Carless,Alexander J. Wearing Leon Mann(2000)

JOURNAL OF BUSINESS AND PSYCHOLOGY
Vol. 14, No. 3, Spring

ちなみに・・・メジャーな尺度では「MLQ(Multifactor Leadership Questionnaire:多因子リーダーシップ質問票)があります。
(Mind Gardenという海外のサイトで絶賛販売中☆)

今回の修士論文は変革型リーダーシップ理論を用いているので使いたかったけど、課金できなかった私です。

そんな課金が厳しい方にも、こちら使えるかもしれないよーという論文です。

サラッと全体を知る1分

この論文は、変革型リーダーシップを評価するための短縮版尺度「Global Transformational Leadership scale (GTL)」の開発を報告しています。
GTLは、リーダーシップ行動を測定するための信頼性が高く、実用的なツールとして、既存の長い尺度よりも短時間で評価が可能です。
オーストラリアの金融機関で、695名のマネージャーとその部下1,440名を対象に調査を行い、GTLの信頼性と妥当性を確認しました。
GTLは、リーダーシップの選定や研究において有用であると結論づけられています。


夏の授業で作った自作のスライド(参考:NORTHOUSEさん)

この論文のリサーチクエスチョン

短縮版の変革型リーダーシップ尺度(GTL)は、リーダーシップ行動を有効かつ信頼性高く測定できるか?

▶︎リサーチクエスチョンの背景
既存のリーダーシップ尺度は項目数が多く、評価に時間がかかるため、簡便かつ信頼性の高い短縮版尺度が求められていたとのこと・・・


研究デザイン

  • デザイン: オーストラリアの金融機関での実証研究

  • 評価方法: GTL、MLQ、LPIの3種類のリーダーシップ尺度を使用し、部下と上司の評価を収集

  • 分析手法: 因子分析と回帰分析を使用し、GTLの妥当性を検証

  • 対象者: 695名のマネージャーとその1,440名の部下、66名の地区マネージャー

  • 方法: 質問紙調査を通じて、GTLによるリーダーシップ行動の評価を実施

用いられている変数

  • 独立変数: GTLによるリーダーシップ行動の評価

  • 従属変数: リーダーシップの有効性、部下の追加努力、マネージャーのパフォーマンス

この研究から得られた示唆

GTLは、変革型リーダーシップの評価において信頼性と妥当性を持つ簡便なツールであり、実務や研究において有用であるということが分かりました。また、GTLはリーダーシップ開発やマネージャーの評価、選定ツールとしても活用できる可能性を示唆されています。

この論文の強みと弱み

  • 強み: 短縮版尺度としての実用性、迅速な評価が可能な点、信頼性と妥当性が実証された点。

  • 弱み: 特定の業界に限定されたサンプルであるため、他の業界への一般化には追加の研究が必要。

余談・・・

自信満々に尺度を使っていたら,
「この尺度,変革型リーダーシップの構成要素(4I )とマッチしてないんじゃない?」とツッコミが入ったことはここだけの話。

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