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世界各国の運転事情について【計7カ国で運転してみた感想】

はじめに

 みなさんこんにちは。未知なる音楽を探し続ける社会人です。今回はタイトルにもある通り、音楽の話題とは変わったテーマで綴っていきたいと思います。
 私は学生時代から海外を旅するのが大好きでして、今までそこそこいろんな国に行ってきました(上には上がいますが)。旅するなかで普段から車の運転を割とする方なので、レンタカーを借りて旅することが多かったです。
 しかし!!やはり一筋縄ではいかないのが海外での運転。各国それぞれに運転のしきたりや交通マナー、ドライバーの性格などがあります。正直死にそうになったこともありました。
 そんなこんなで各国で運転してみた感想やその国の運転マナーの特徴などをまとめてみたいと思います!

①🇹🇭タイ🇹🇭(バンコク、アユタヤ)


とりあえず料金が安いやつを予約したら何故かSUVが出てきた。でけえ

 言わずと知れた微笑みの国、タイ。老若男女に人気の国ですよね。仏像、ムエタイ、水上マーケット、タイ料理、マッサージ、男性向けのお店(笑)など楽しみ方は様々です!私が海外で初めて車を借りたのがタイです。初めてにしてはかなりハードルが高い国でした、、、w。

"都市部のとんでもない交通量、そして渋滞問題”

 タイ、そして首都のバンコクに行ったことがある方はお分かりだと思いますが、交通量が半端じゃないです。みんな隙があれば一歩でも早く行こうとするし、挨拶がわりにクラクションも鳴らします。日本ではあまりみられない光景ですが、他人への「お先にどうぞ」の考え方が一切ないので、逆にとんでもない渋滞を巻き起こしています。特に朝と夜の通勤帰宅時間は渋滞がひどいです。一回、バンコクでトゥクトゥクに乗っていて、3kmの距離を行くのに1時間かかったことがあります。

バンコクの日中の道路(イメージ)

"左折はAlways Go、右折優先”

 交通マナーで気になったのが、前方の信号が赤でも左折ができるということです。結構意味わからないですよね。タイは日本と同じ左側通行ですが、前方が赤でも前方道路を気にかけながら左折していきます(だから渋滞が減らないんじゃ、、、)。また、直進する際に前方に右折車がいる際こちらに気にかけず普通に右折してきます。これ知らないとかなり危ないのでぜひ知っておいてください。

 総じてタイ、特にバンコクでの運転はハードルが高いです。誰も道を譲らないので、いかに自分が強引になれるかが運転する際のコツです。ビビったら負けです。

②🇺🇸アメリカ🇺🇸(LA、ラスベガス)


まさに「イージー・ライダー」の世界線。

 アメリカで運転すると人生観が変わる、と私は思ってます。実際にかなり刺激を受けました。たかが運転しただけで変わるかよ、と思うみなさん、ぜひ一度アメリカに行ってハイウェイを100マイルで運転してみましょう

”とにかく広い。何がって?全てが。”

 道幅、車線、駐車場、国土、全てが広いです。主にロサンゼルスとラスベガスを運転したのですが、日本と都市の作られ方が全く違います。基本的に店にはほぼ全て駐車場がついており、圧倒的な車社会です。ロサンゼルスは基本的に都会ですが、都会な場所においても車社会は揺るがないようです。渋谷や新宿に慣れてしまうと、一つ一つのスペース(建物と建物の間など)が広く物足りなく感じてしまう方もいるかもしれませんが、個人的には窮屈さがなく居心地が良かったです。

”荒野を駆け抜けろ!”

 アメリカはその国土の広さから都市を一歩出ると、何もない荒野が広がっています。イメージドラゴンクエストです。L Aからラスベガスまで何もない荒野を車で400Kmほど運転しました。本当に何もないただの一本道なのでめちゃくちゃ眠くなります。ただ、日本では決してみられない”地球”の景色がそこで見ることができます。アメリカンロックを爆音で流しながらドライブしてみましょう。右側通行なのでそこだけご注意を!

荒野をバックに

③🇵🇭フィリピン🇵🇭(マニラ、バギオ)


恐怖の左ハンドル、MT車

 お次はフィリピンです。首都マニラ、そして山奥の大都会、バギオを運転しました。正直、今まで運転してきた国の中でトップクラスに凄まじかったです。

”左ハンドル、マニュアルの恐怖”

 オートマ限定免許の方が大半を占める日本において、マニュアル車なんてものは過去の産物。しかしながらフィリピンという国は発展途上という事情も相まってマニュアル車がまだまだ一般的に使用されています。そんな中、何も知らない私はネットで一番安いレンタカーを借りました。すると案の定出てきたのはマニュアル車。しかも右側通行なので左ハンドル。いやーもう最初の方は焦りまくりですよ。運良く日本でマニュアル運転経験があったからなんとか対応できましたけど、右手でギアチェンジをする経験はなかなか味わえないと思います。

”荒すぎる運転、すさまじい交通マナー”

 一言で言うとこの国の運転マナーは破壊的です。バンコクと似ていますが、全員我先に行こうとしますし、クラクションを2秒に一回鳴らします。しかも、そこそこ大きい交差点に信号がなかったりしてスレスレで車が交差して行ったりも日常茶飯事。バイクや原付の量も半端ないし、歩行者が突然飛び出してきたりも。なんなら信号待ちで勝手に窓を拭き始めて、金を要求してくる物乞いもいます。一番驚いたのは、大きい交差点で信号待ちをしている際、右折(日本だったら左折)の車が信号を待ちきれなかったのか、交差点に面しているガソリンスタンドを突っ切ってそのまま右折して行ったことです。何台かそれをやってて驚きました。(下図参照)

”地獄の坂道 バギオ”

 首都マニラの北部約250kmに位置する都市、バギオ。標高が1,500mほどあり、山の中の都市です。日本で山の中の都市というと、基本的に落ち着いているイメージがありますが、バギオはその逆。大きな屋台に人がごった返しており、大都会です。そして、運転は案の定超ハード。先ほど説明した運転の荒さに加え、急斜面にそのまま道を作った道路が多く、マニュアル車の私は地獄でした。一番焦ったのが、坂が急すぎて坂を登り切った部分の地面と車のボディ下部が擦った時です。
 バギオには行ったのは私の知り合いがいたからですが、その知り合いに

「フィリピンに来る観光客で車を借りて移動しているやつなんてみた事ない」

と言われました。(苦笑)


夜でも大賑わいのバギオの街並み

④🇹🇼台湾🇹🇼

 台湾で運転した時は、友人と台湾本島を縦断しました。台湾は特に治安が良く親日であることで有名ですが、なぜかトラブルがいっぱい起きました。そちらを紹介していければと思います。

”国際免許じゃ運転できません!”

 日本人が観光などで海外を運転しようと思った時、必要になるものは「国際免許」です。都庁など指定の場所に行けば、日本の免許を持っていれば誰でも取得することができます。国際免許は「ジュネーブ条約」という条約に基づいて、加盟国の中であればどこでも運転ができます、というものです。
 台湾はもちろん国際免許が使えると思ってノリノリで渡航したんですが、まさかのレンタカー屋で「この免許は使えない」と言われ驚愕。よくよく調べたら、日本の免許を中国語訳した公的書類がないと運転できない、という情報が。(JAFのサイトから簡単に入手できるようです)
 絶望した私たちですが、台北市内に繰り出し、いろいろなレンタカー屋に国際免許を見せながらレンタカーを懇願したところなんとか貸してくれるところがありました。
 みなさんは台湾で運転する際は対応した公的書類を持っていくようにしましょう。

台湾のレンタカーチェーン店

”渋滞ほぼなし、高速は自動引き落とし”

 台湾を運転していて思ったことはフィリピンやタイなど東南アジア特有の渋滞地獄があまりないということです。
 また、私たちは台湾の最南端まで車で行ったので、もちろん高速道路を多用しました。しかし料金所のようなものが一切なく、高速道路でも渋滞にほどんとあいませんでした。恐らく、各車にセンサーなどが埋め込まれており、センサーで自動で支払いがかかるシステムになっているのかと。

”恐怖の駐車違反レッカー”

 私たちは台湾で恐怖体験をしました。台南という南の街に到着し、駐車場がなかったため、車を路上駐車し、繁華街に繰り出しました。ご飯を食べて満足し車のところへ向かうとまさかの、、、

車がない!!!

 最初は間違った場所に来てしまったのかと思いましたが、いくら探しても私たちの車はありませんでした。貴重品以外の荷物を全て車に入れたまま来てしまったため(パスポートも車の中)本気で焦りました。しかし、気を取り直して周囲の人に事情を聞いたところ、訳もわからずタクシーを呼んでくれ、訳もわからず運転手の言いなりにタクシーに乗りました。

 タクシーを降ろされると、そこは大きな駐車場のような場所。そこで全てを察しました。「どうやらレッカーされたらしい」ということを。自分の車を探していると駐車場の真ん中にポツ〜ンと止まっていました。これには私たちも拍子抜け。しっかり罰金を払って車を返してもらいました。

 台湾の都市部は特に駐車違反などの交通違反に厳しいらしく、レッカー車も頻繁にパトロールしているそうなので、みなさんもぜひお気をつけを。


レッカーされた際の違反ステッカー

⑤🇧🇷ブラジル🇧🇷(リオデジャネイロ、サンパウロ)


ブラジルで乗ったお車

 地球の裏側、ブラジル。私は音楽を求めてブラジルに行きました。そして音楽以外にもこの国には素敵な文化がたくさんあり、どれもが魅力的に写りました。が、やはりブラジルはブラジルでした。東南アジアとは違ったベクトルで運転のハードルが非常に高いです。なぜでしょうか。

”Welcome To The Brazil"

 ブラジルは”BRICs”とは言われつつも、やはりまだまだ発展途上な要素もあり、走っている車は大方マニュアル車です。私が借りた車も御多分に洩れずマニュアルでした。しかしフィリピンの件で慣れていたのでそこはあまり問題にならず。

 本当のアクシデントは二日目の朝に起きました。
 ペンションに泊まっていたので、車を全面の広い道路に路上駐車していました。朝、起きて車に行くと何故か鍵が空いています。昨日閉めたはずなのに。
 よく見ると鍵が壊れていて閉まらない状態になっていました。異変を感じた私はすぐ車をレンタカー屋に走らせ、修理を依頼することに。
 するとレンタカー屋の店員が「後ろのスペアタイヤが盗まれている」と言い出します。私は、最初嘘をついていると思ったのですが、そこのレンタカー屋は大手レンタカー屋で車の初期の装備を全て写真に収めていました。確かに借りた当初はスペアタイヤがありました。私と店員は全てを察しました。どうやら「夜寝ている間に車の鍵を何者かに無理やりこじ開けられ、スペアタイヤを盗まれた」ようです。
修理費を日本円にして5万円請求されました。
 それを見た店員の一言

「Welcome To The Brazil」

なんて国だ、、、。

”夜、信号は無視しろ”

 タイトルから意味がわかりませんよね。まずもってブラジルは世界トップクラスの治安が悪い国として有名です。上記のエピソードからも分かるとおり、殺人、強盗から軽犯罪のスリや盗難まで犯罪発生率が都市部は極めて高く、強盗事件だけでいうと発生率は日本の約400倍。ヤバすぎる、、、。
 そんなブラジルでは都市部、夜遅くを運転する際は、大きな交差点を除いて車は信号を無視していきます。何故なら、信号待ちで止まっている車をめがけた強盗が多発しているから。生身の人だけで車を狙うケースや、バイクで挟み撃ちにして車を狙うケースもあるそうです。
 私は旅の終盤、リオからサンパウロに戻ってきた際にかなり夜遅くなってしまい、ホテルめがけて一直線で運転していたのですが、目の前のタクシーがスーッと赤信号を通過していき思わず笑いそうになりました。 
 ちなみにサンパウロの夜遅くは日本人にとって魔境のような雰囲気が漂いますので外出はなるべくしないようにしてください。(これは本気で)

映画の舞台にもなったスラム、通称『神の街』

⑥🇲🇾マレーシア🇲🇾(クアラルンプール、タマンネガラ)

お次は生物の宝庫、熱帯のマレーシアです。首都のクアラルンプールで車を借り、そのままジャングルがある中部の「タマンネガラ」という場所まで爆走しました。
2月に行きましたが気温は日中常時35℃です。暑すぎやろ、、、。

”マレーシア自国メーカー、プロトン”

マレーシアで乗車したお車

 マレーシアでレンタルした車は聞いたことがないメーカーのものでした。その名も「プロトン•サーガ」。「プロトン」がメーカー名で「サーガ」が車種名です。マレーシアは東南アジアで唯一国産車メーカーを有している国であり、東南アジアの自動車産業を牽引していくような存在だそうです。この「サーガ」はマレーシア国産車第一号であり、そのほかにも「プロドゥア」というメーカーが国内で人気だそうです。

”気候と、ジャングルと”

 先ほども述べましたが、マレーシアはとにかく暑い!!春夏秋冬なんてものはこの国には存在しません。乾季か雨季か、ただそれだけです。2月に行った私たちは気温35℃のなかひたすらジャングルに向けて車を走らせました。日本との気温差30℃というとんでもない環境でした。
 面白いことにマレーシアの車には暖房機能が存在しません(そりゃそうか)。温度調節の色が全部青です。
 また、左側通行でありそこは日本と同じで運転しやすかったのですが、ジャングルに近づくにつれ「動物注意」の看板が出てくるとともに道路の高低がかなりえげつなかったです。まるでジェットコースター。特に「バク注意」の看板がマレーシアを感じさせましたね。
 一度、道路に何か大きな物体が落ちていると思ったら2m弱のマレーオオトカゲの死体でした。まさにモンスターハンター。ルドロスそのままですよ。

「バク注意」の看板


⑦🇺🇾ウルグアイ🇺🇾(コロニア•デル・サクラメント)


ウルグアイで乗車したお車

 ラスト7カ国目は日本から最も遠い国、「ウルグアイ」。そもそも存在を知らなかった、なんて人も多いんじゃないでしょうか。私が訪れたのはアルゼンチンの首都•ブエノスアイレスからフェリーで1時間の、「コロニア•デル・サクラメント」という街。1680年にブラジルから南下してきた兵士たちにより建設され、歴史のある町並みは世界遺産に指定されているようです。

”本当に南米か?!”

 南米は世界的に見ても本当に治安が悪い国が多い。上述したブラジルなんてまさに筆頭ですし、ウルグアイに行く前に訪れたアルゼンチンでも、「ヴィジャ21」という超危険なスラムが存在していました。またベネズエラは一時期ハイパーインフレで国家が崩壊しかけましたし、お隣コロンビアもギャングの抗争が絶えず治安が最悪です。
 そんな南米の印象を持ちつつ訪れたこのコロニア•デル・サクラメント。いい意味で拍子抜けしました。めちゃくちゃ平和。平和度を表すポイントとして、•歩いている犬が全て飼い犬。•ゴミがほぼ落ちていない。•ホームレスや明らかに身なりが汚い人が誰もいない。•店に鉄格子がない。などです。逆にいうと治安が悪い地域はだいたいこの項目を達成できていません。
 車の運転も基本的に路駐し放題、渋滞もなしと非常に快適。街も非常に小さいので端から端まで行ってもすぐ着きます。都会の喧騒が一切なく、平和なのでなんだか気分がぼーっとしてきます。
 後で知った情報ですが、ウルグアイは「南米の優等生」と評され、南米屈指の治安がいい国として有名だそうです。まさに地球の裏側の桃源郷。


童話に出てきそうな平和な町


おわりに

 いかがでしたでしょうか。最後に外から見た日本の運転事情の特徴をまとめてみました。

🇯🇵日本🇯🇵(東京)

①・・・99.999%道路が整備されている
→よほどの山奥にいかない限りコンクリートの道路。過度な凹凸もほぼなし。優秀。
②・・・ドライバーのマナーがいい
→他人に道を譲ったり、「お先にどうぞ」の精神を持っているドライバーが多い。
③・・・交通ルールに厳しい。
→特に東京は警察が多く、駐車違反やスピード違反などで捕まりやすい。飲酒運転はもってのほか
④・・・運転が難しすぎる首都高速道路
→あそこまで分岐が多い高速道路を私はみたことがないです。都心環状線は特に異常。
⑤・・・免許取得のハードルが高い
→東南アジアの国々は一発試験や賄賂で免許で取れるところがあるらしい

皆さんもぜひ海外で車を運転してみてください!!
世界が割と変わりますよ!!



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