片頭痛について。
長男が生まれた年の暮れにインフルエンザのような症状で5日間くらい寝込んだことがあった。
今まで体験したインフルエンザと違ったのは、発熱のような自覚症状(めまい、吐き気、寒気、倦怠感、腰痛、背痛、関節の痛みなど)があっても発熱しないことと、今まで体験したことの無いような激しい頭痛に見舞われることだった。
その頭痛の痛みと言ったら、まともに立っていられないどころか土下座のような体勢で床に突っ伏して、何度も何度も今死んだらこの痛みから解放されるだろうかと脳裏によぎりながら、ただ痛みが過ぎ去るのを待つことしかできないくらいの無慈悲な痛みだ。
まず背中や腰に痛みが生じ、目や鼻の奥が熱くなる。背中から痛みが登ってくるように頭へ伝わり、あの地獄のような頭痛が始まる。そうなると胃の中のものを全部吐き出すまで嘔吐は止まらず、脂汗とも冷や汗ともつかない汗も止まらない。
そんな頭痛で月に一回か二回のペースで寝込むようになった。私の周りにとっては、特に妻にとっては全く迷惑な話である。
私の33歳の誕生日の前日の朝、いよいよこれは死ぬのではないかというくらいの頭痛がやってきたので救急車を呼ぶことになった。
救急車を待つ間も救急車に運ばれる間も、あまりの痛みに吐いて吐いて、もう胆汁の泡くらいしか出なかった。
結局死ぬことはなかったのだが、脳を検査しても特に異常は無かった。
神経科の医師に偏頭痛の薬、スマトリプタンを紹介してもらい、頭痛が来る兆候を得たらすぐ飲むというような対処療法的な提案しかできないとのことだったので、そのようにした。
薬は効く時もあったのかもしれないが、効かない時もあった。
原因究明のため人間ドックをはじめ整形外科から精神科まで行ってみたが、薬を飲んでやり過ごすという結論しか得られなかった。
以来、現在に至るまで月に一回か二回のペースで頭痛で寝込んでいる。調子の良い月は頭痛は来るが薬でやり過ごし、寝込むほどではない月もある。
気圧や気温差にも影響されるらしく、低気圧の日や気温が前日に比べ、グッと上がる日は頭痛が来やすい傾向にあることが分かってきた。
ヨーガをやってみたりジョギングしてみたりするものの、抜本的な効果は得られていない。
予感としては、恐らくこれから長い間この頭痛と付き合っていかねばならないということだ。
そんなわけで、私がうっかり死んでしまった時にでも何かしら文章が残っていた方が私のことを家族や友人やこの記事をたまたま見つけてしまったあなたが覚えていてくれるかなという打算の元、このnoteを更新していこうと思います。