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#45 自分ができる仕事は後輩に任せてみる

半年ほど前、事務所の所長からこんなことを言われました。

『仕事をどんどん捨てていかなければアカンぞ』

その時には本意が分かりませんでしたが、今はなんとなくわかります。

恐らく、所長はこういうことを言いたかったのだと思います。

自分1人で仕事抱え込むのではなく、どんどん人に振って、自分は自分のやるべき作業や自分にしかできない作業に注力していかないと、仕事も進まないし、時間がいくらあっても足りないぞ。

時間が限られているから人に任せる

育児休業から復帰し、仕事の取り組み方や時間の使い方を意識的に変えるようにしました。その中でも大きく変えたのは、人を頼るということです。

僕の横には新卒の後輩が座っています。その後輩に、どんどん仕事を任せるようにシフトしました。

もちろん今までも仕事を任せていましたが、教えるのも簡単で、やるのも単純なものが中心だったと思います。でも、それではやはり自分の仕事が回らなくて、自分が時間に追われるという状況になってしまいました。

なので、育児休業から復帰した後は、後輩にどんどん任せるようにしました。任せるにあたっては、その後輩ができそうかということはひとまず置いておいて、任せてみることにしたのです。

スピードや質はともかく、任された後輩は進めるためにどうしたらいいか考えます。その仕事を遂行することで、経験値を稼ぐことができます。

僕自身も、人に任せることで、一旦は自分の手から離れ、自分の頭に少し余裕ができます。今のところ、後輩に仕事を任せる一つの指標として、自分ができる仕事は後輩に任せるというのが自分にあっているなと感じました。


チームが仕事を終えるにはどうしたらよいか

僕はかつて、大量の仕事を爆速でこなせるようになることがかっこいいと思っていました。そういう人を目の当たりにして、目指していました。それが仕事ができる人の重要な要素だと思っていました。

もちろん大量の仕事を、爆速でこなすことは大切な能力ですが、それだけでは大事な視点が抜けていると気がつきました。

それは、私が仕事を終えるにはどうしたらよいか?ではなく、チームが仕事を終えるにはどうしたらよいか?という視点です。

新卒の子に仕事を任せれば、当然ながら僕がやった方が早いです。だけど、それでは僕が受け持ってる仕事が進まなくなってしまう。僕が受け持っている仕事は新卒の子には任せられないことが多いので、結果的に、チームとして停滞してしまう。そして、新卒の子の成長の機会を奪ってしまう。

それであれば、チームとして最も早く効率的に成果を上げるためにどうしたらよいかという視点に切り替えてみました。その結果として、自分ができる仕事は後輩に任せてみるという結論にたどり着きました。


自分ができるからやりたくなるが…
思い切って任せる

自分ができる仕事は、手がつけやすいので、つい自分でやってしまいがち。進捗も早いし、仕事してる感を得やすいのもあるでしょう。慣れない仕事の方が、気が重くて手を付けにくいのは当然。

でも、自分でやりたい気持ちはぐっとこらえて、任せるのです。

自分ができる仕事であれば、進捗が捉えやすいです。どこで困っているのかもわかります。なので、そうでない仕事に比べてフォローしやすいのです。

もちろん放任はしません。進捗率20%ぐらいでの報告はお願いしているところですが、こちらも20%ぐらい進んだかなと思った頃に声をかけるようにしています。そうやって細やかにコミュニケーションをこちらから取りに行くことで、後輩の悩む時間も減りますし、こちら側も報告がなくてイライラすることがなくなります。


チームの仕事の完了と後輩育成の両立を

仕事を任せることで、僕の後輩を見る時間は増えました。任せた分だけ、必要なフォローも増えます。

一方で、チームとしての仕事のスピードは上がったと感じています。後輩自身も、任されたものを成し遂げるために一生懸命取り組んでくれています。 

後輩育成は長期計画です。手塩にかけて育てれば、時間はかかっても必ず帰ってくる。長期的にみてプラスになっていれば、それでよいのです。

自分ができる仕事は後輩に任せてみる。
チームの仕事の完結と後輩育成の両立が実現できそうです。

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