見出し画像

私はおもろい人間やない

昨日から三女がティンダーで知り合った男の子(男の人でしょうね、三女より大分年下だけど)の家に泊まりに行っている。

娘も30は過ぎているのだから、そこに突っ込みを入れる気は毛頭ない、ただ全然知らない人の家に行くのにはちょっと抵抗がある。

だって私が呼んでいる本では、ネットで知り合って付き合ったら猟奇殺人鬼ってパターンが多い。(どんな本を読んでんだよ)

そうでなくても、お互いに知らないのに、いきなり家に行っちゃうの~、と考えるのは私が古い考え方だからなの。

猟奇殺人鬼かもしれないので、lineで連絡を取ろうとすると、すぐには帰ってこない。(当然だよね、そんなの見てないよね)

やっと帰ってくるのは絵文字です、まあ絵文字でも帰ってくるのだから、相手も本人も猟奇殺人鬼ではないってことで、安心をしている。

娘には「お母さん、普通じゃないよね。」と言われることが有って、何が普通じゃないのか解らない。

人が言う普通って標準って意味ならば、私は標準も標準普通の真っただ中にいる。

何故普通じゃないなんて言ってくるのか、理解できなくて苦しんでいる。

「お母さん、ティンダーで知り合った人と会ってきてもええ?」ティンダーにはまったのか、これで三度目。

「ええけど、気を付けなよ、相手は猟奇殺人鬼かもしれヤンヤン。」と私。

ゲラゲラ笑って、「それは無いわー、だって相手家までさらしとんのやで。」と三女。

家を晒そうが、顔を見せようが、猟奇殺人鬼でないとは言えないじゃないか、私が読んどる小説は、大体猟奇殺人鬼が出てくるで。

「そういえば、その男の子も無防備やなー、だって本当に女かどうか解らんし、こっちが猟奇殺人鬼って可能性もあるんじゃない。」

「えっ僕の方が。」と言った途端、三女が大笑いしだした、だってそうでしょ、可能性はゼロじゃないんだからね。

「猟奇殺人鬼かもしれやんのに、家晒したらあかんよって、あっちに書いて送っとくわ。」とニヤニヤしながらlineの応酬をしている。

「こういうところが普通じゃないんだよね、考えんよ普通は。」

「それより知らん男んとこ泊まったらあかんとか言うもんやで。」

あんたが分かってるのやったら、そんなどうでもええ規範は要らんやろ、30過ぎてんのやから、自分で考えたらええ。

それよりも家に閉じ込められて、刺されるとかのが怖いやん、勿論避妊もせなあかんとは思うけど、それは自分でわかってるやろ。

「お前んとこのお母さん面白いな。」これは小学校の時に長女が友達に言われた言葉。

おもしろ無いで、規範をもって生きとる真面目人間やで、声を大にして言いたい。



いいなと思ったら応援しよう!

内山祥子
文を書くのを芸にしたいと思っています。 頑張って文筆家になります。 もし良かったらサポートお願いします。 サポートしていただいたら本を買うのに使います。 ありがとうございます。