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人の役に立つことが元気の源

家の食洗機が故障してもう3カ月くらい。
修理してもらおう、と言いながらまだ依頼していない。
我が家は 4人家族だけれど、汚れた食器は溜めずに食べ終わった人から自分で洗う(父以外)のが習慣なので、実はそんなにストレスになっていない。母が最近しまってあった水切り用のバスケットを出してきてくれたので、それを使っている。

けさ朝食で使った食器を洗っていて、水切り用バスケットに箸やシルバーウェアを立てる仕切りがあったらもっと便利だと思った。私は空のペットボトルをリサイクルの箱から取ってきて、カッターで上下を切り落とし、筒を作った。切り口がギザギザしていたら手を切るかもしれない、、、と考えていたら一部始終を見ていた父が「工場(こうば)で綺麗に切って磨いてきてやろか?」と提案してくれた。父は鉄工所で60年以上勤め上げた技術者だ。すぐにお願いした。私は次にその筒をバスケットに固定する方法を考えていた。以前、父の事務所で大量の結束バンドを見たことを思い出した。父の許可を得て一本頂くことにした。が、筒を一周するだけの長さが足りない。どうしようか考えながら、電動ヤスリで切り口を磨いてくれている父の作業を眺めていた。父の作業が終わったのを確かめて、「これ(結束バンド)短すぎるから方法を考えないと」と言ったらすぐに「つなげたらええだけやん」と即答。賢いなー。

高齢になり、仕事も1週間に数回あるかないかくらいのペースになったけれど、父は人のために何かをしているときにとても生き生きする。最近は毎日うだるように暑いし、家で休むことが多くなった父。するとわがままも多くなった。今朝の箸立ての創作では父は喜んで私の手伝いをしてくれた。父に助けてもらう機会が出来てよかったと思っている。それが完成したときは父も嬉しそうだった。箸たてつきの水切り用バスケットなんて数百円出せばお店で買える。でもこの経験を得ることはできない。父の喜ぶ顔を見られる方が数百円で手に入る便利さより価値がある。

これからも父に助けてもらおう。
そのためには私が何かをはじめなきゃ、と思った朝だった。

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