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第6話 湯屋処まつばらで、私とあなたが「整う」まで

こんにちは。サウナのサチコです。

今回は東武スカイツリーライン獨協大学前(草加松原)駅から、線路伝いに歩いて5分ほどのところにある「湯屋処まつばら」に行ってまいりました。下の写真を見ていただければ分かるように、すぐ隣を電車が走っています。

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駅から歩く道の途中にラーメン屋さんがあり(写真でいうと左側)、私がサウナに行く時も帰る時も、そこはずっと行列でした。そんなに美味しいのかなあ。一度食べてみたいものです。


さて。

こじんまりして見えた外観とは違って、中は結構広い「湯屋処まつばら」。ここも下足入れが100円、ロッカーも100円(どちらも戻ります)、入館料も食事も食券制です。

1階は食堂、2階がお風呂。早速二階へ上がると、脱衣所の横にアカスリとエステコーナーがあるという初めてのタイプです。お客さんがいない時間だったのか、アカスリのお姉さんたちが韓国語?で楽しそうにおしゃべりしてました。すると脱衣所で体を拭いていた一人のご婦人が、「ちょっとあんたたち!ここは公共の場なのよ、静かにしてよ!」とかなり強めに注意してました。「すみませーん」と謝ったお姉さんたち、5分後には再び大きな声でおしゃべりを始めてました。強いな。


お風呂の全体図はホームページにあるので割愛しますが、ホームページにある「個性的バスコーナー」が気になる方もいらっしゃるでしょうから、解説します。リラクゼーションバスと、普通のお風呂と電気風呂、深さの違うジェットバス。まあ別に、個性的と言うほどでは・・・笑

むしろ個性的なのは、入り口近くにある「チョコレート風呂」でしょう。私が訪れたのはバレンタイン直前の平日。随分気の利いた企画です。チョコレートが大好きな私は、俄然テンションが上がります。しかし、お風呂の中を覗き込んでも甘い匂いは一切しません。おかしいな。確かにチョコレート色なのに。足を入れてもサラサラとしたお湯で、一気に疑心暗鬼。一応肩まで浸かってみましたが・・・あれ。なんかヒリヒリする。これはもしや・・・。

お風呂の前にある説明書きを読むと、香りの高い薬草が何種か入っていて、保湿効果が高いとのこと。

つまり、いろんな薬草を混ぜて茶色くなっちゃったから、「チョコレート風呂」って名前にしたんだね。

真面目なのか、シャレなのか。

みんなおとなしく茶色いお風呂に浸かってます。「もちろん薬湯だってこと、ご存じなんですよね?」と聞いてみたい。騙された気がしているのは、私だけなのでしょうか。


露天風呂も驚きでした。かなり浅いんです。肩まで浸かるにはある程度、体を倒さなければなりません。しかも透明なお湯なので、倒した体は外から丸見え状態。どうも落ち着かない。さらに横を見ると、「洞窟風呂」という怪しいものが。単に石の壁で囲われた小さな小さなお風呂なんですが、入るとちょっと囚人になった気がします。でも露天風呂よりちょっと熱めで深めというのはグッド。思わず、「はー」とため息が漏れます。するとその声が石に反響するではありませんか。一人きりだったことをいいことに、軽く頭に浮かんだ歌を口ずさんでみました。中島みゆきの「悪女」が悲しく洞窟に響き渡ります。サビに行く前に、虚しくなってやめました。


湯屋処まつばらは、良い意味で期待を裏切る、シャレの効いた施設です。決して悪口を言ってるんじゃありません。むしろこういう個性のある施設が私は好きです。サウナも個性的なんだろうかと期待が膨らみます。塩サウナとドライサウナがありましたが、私はもちろんドライサウナへ。しかしサウナは正統派でした(笑)。でも温度計は88度を指しています。結構熱い。


よし、今日は3セットを目指すぞ!

前回の記事にもあるように、「整うには3セット必要」というアドバイスを早速実践することに。

まずサウナで10分。水風呂(18度)で30秒。初めて読まれた方は「短っ!」と思われるでしょうが、水風呂に肩まで浸かることすらできなかった私には、これでも大変な進歩なのです(詳しくはこれまでの記事をご覧ください)。

2セット目。サウナに6分、水風呂に1分半。水風呂が楽になっているのを感じます。でも「整う」という実感はまだありません。

3セット目。なんだが疲れてきました。汗をかいた髪を洗って、一旦気持ちをリセットしようと洗い場へ。

シャンプーがたっぷりついた泡だらけの髪を流そうと、大きなボタンを押しました。勢いよくシャワーが出てきます。いいぞいいぞ。シャワーヘッドを頭の上にかざす私。その途端、お湯が止まりました。


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もう一度ボタンを押します。シャワーヘッドを頭の上に持ち上げると、やっぱりすぐにお湯が止まる。その繰り返しです。隣のシャワーも試してみましたが同じ。その隣も同じ。一体どのくらいの間お湯が出ているのか、数えてみました。

1、 2、 3。 

そんな。たった3秒でお湯が止まってしまうなんて。そんな短い時間でどうやって髪を洗ったらいいのでしょう。右手でシャワーヘッドを持ち、左手でボタンを押し、押したらすぐに左手で髪を2秒洗う。このサイクルを永遠に繰り返す私。

サウナ以外でこんな闘いがあるなんて。もう必死です。

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疲れた・・・。


そのままサウナに行く気にはなれず、露天風呂が見えるリラクゼーションバスへ。ゆったりと横になりました。空が青いな。私がサウナに来るときは、なぜか快晴の日が多いんです。空を見ると考え事が始まる私。

昨日突然、大学時代の友人から手紙が来たことを思い出しました。いまどき手紙だなんてと思って開封すると、便箋が一枚だけ。「会いたいです、ゆっくり話がしたいです」ということが、表現を換えて何度も書いてあります。そして最後に「宗教じゃないよ」の文字。逆に怖いよ。

そんなに仲が良かったわけじゃない友達。卒業してから一度も会っていない友達。SNSでの繋がりもないし、電話番号もアドレスも交換してない。それなのになんで私に会いたいのか。どうして今、会いたいのか。

どう考えてもわかりません。深い理由なんてないのかもしれませんが。手紙の最後には、彼女のメールアドレスと「連絡ください」の文字。どうしようかなー。彼女の近況を聞ける共通の友達もいません。しばらくお湯に浸かってあれこれ考えていたら、青い空に彼女の顔が浮かんで来ました。笑顔。つまり彼女との間には、いい思い出しかないということです。

よし、連絡しよう。そう決めました。でもその前にサウナに入ってからと勢いよく立ち上がった途端、目の前が真っ暗になりました。

やばい。

貧血です。手すりにつかまって、じっと時が過ぎるのを待ちました。長くお風呂に入りすぎたのかな。今朝は何を食べたっけ。昨日どれくらい寝たっけと、貧血の原因を考える私。いや、今はとにかく何か栄養のあるものを食べよう。

暗闇が去ってから、私はゆっくりと脱衣所に戻りました。


食堂へ。

一階の食堂はテーブル席と、座卓があります。テーブル席の方のテレビでは国会中継が流れ、座卓の方では昼のロードショーが放送されていました。食券を買ってカウンターに出すと、番号札をくれました。出来上がると番号をマイクで呼ぶシステムです。なんだか懐かしい。

ゆっくり足を伸ばしたかった私は座卓の方へ。昼のロードショーはなんだか男女の怪しいシーンになっています。胸が大きく開いた服を着ている女が、筋骨隆々の男に押し倒されています。座卓組の男性陣が一斉に身を乗り出しました。

が、襲われそうになった女は逆に男を押し倒し、ナイフを突きつけて捨て台詞。そのまま勇敢に去って行きました。残念(男性の心の声)


私の番号が呼ばれ、カウンターに行きました。「栄養のあるものを食べよう」そう思った私のチョイスがこれ。

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野菜炒め定食です。豚バラ、キャベツ、もやし、人参、玉ねぎ、キクラゲ。美味しかった。完食しました。


でも3セット目は次回に持ち越すことにしました。心も体もまだまだ未熟な私。サウナと水風呂に入れるようになっても、「整う」のはもう少し先のようです。

滞在時間   3時間半

入館料    550円(平日料金 タオル別)

野菜炒め定食 700円

計      1250円


このあと、「整うには3セット必要」とアドバイスしてくれたサ活部長から、3セットとは「サウナ→水風呂→外気浴」のサイクルを3回繰り返すことだと改めて教えてもらいました。外気浴!?・・・知らなかった。外の白いベンチで休んでいるご婦人たちは、セット中だったのか。どうりでサウナと水風呂だけでは体がきつかったわけです。次回からは外気浴も含めた3セットに挑戦し、「整う」ことを目指します。


今日も最後まで読んで下さって、ありがとうございました。

今週も、皆さんの毎日が整いますように。


次回は「さいたま清河寺温泉」です。

埼玉県大宮駅(徒歩なら西大宮駅)でお待ちしています。


サウナのサチコより

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