まっすぐな光 愛と笑いのベル①
今日からベルのことを書いて行こうと
思う。
ベルは2004年生まれ。
空に還ったのは2018年。13歳半の生涯だった。
ベルは私が、初めてペットショップから
迎えた子。先代は仔犬の時に保護した、
雑種犬のモコ、そしてベルの後に迎えたのが
元繁殖犬、保護犬の幸。
柴犬の雑種の小柄でかわいいモコと
暮らしたからベルと暮らしたいと思った。
そしてベルがいたから幸に会えた。
モコから始まる、魂の絆だと私は思っている。
ベルは当時、職場近くのショッピングモール内
のショップで販売されていた。
私は仕事帰りに路面店のショップを覗き、
まだ仔犬のベルと出会った。8週くらいだった。
小さくて、ふわふわもこもこしていた。
モコが旅立って一年ちょっと。
当時、一瞬に暮らしていた母は反対した。
モコの旅立ちが辛かったから、そして
ベルはやんちゃ過ぎる、手に負えない、と。
確かに
ショップのコメントには
とっても元気、おてんばな女の子
と書いてあった。
母が反対なら無理だろうから、と
私は一カ月、ベルを見に行かなかった。
そして
さすがにいないよねえ、と思って
見に行くと、ベルはいた。
ごはんを残している隣のゲージの子を
チョイチョイとして、まるで
たべないの?あたし、たべてあげようか?
と言っているような。
それから、フランスパンみたいな形の
オモチャを枕にして爆睡していたり、
広いサークルの中で自由になると
端から端まで笑いながら走り、
見ているお客さんたちから歓声と爆笑
が湧き上がった。
すごいな、パワーが半端ない笑
けれども、これは運命。
そしてベルは後に、私の無二の
パートナーになった。
ベルを迎える時。ショップで記念撮影。
ムッとしている笑
ベルはよく、人間っぽいと言われた。
モコは柴系の雑種だけど、
仔犬の時に捨てられ、ネグレクトの
フラッシュバックがあった。
だから性格的には番犬のようなところも
あるけれど、優しいおとなしい子だった。
さて、生粋の柴犬。
ベルは野生味が溢れる、
とてつもなく元気、やんちゃで
笑いながら散歩している、
と近所の方に言われた。
いつも毎日が楽しそう、と。
生涯、脱走4回。
本気で居なくなってしまう、捕まらない、
と思ったことはなかったが
だいぶ焦った。
広いグランドを見渡すと、血が騒ぐようで
勢いよく走り出してしまう。
いえーい、広場はあたしのものだー
と、ばかりに😅
ベル,ベル、ベル、と私が
何度も呼び、なかなか捕まらない。
ベルにしたら鬼ごっこみたいなもの。
そのうち、ベルが疲れて
近寄ってくる。
そこを私が捕まえて抱き上げる。
ダメでしょう、ベル‼️
と言って怒るとベルは
そんなに怒らなくてもいいじゃない。
おかあさんの散歩が下手なんだよ‼️
と、言いたげな上目使い。
甘噛みも酷かった。
私が甘噛みされているのを見ていた
近所のおじいさんに、
しばいてやれ!
主人は私だ!としばけ!
と言われた😅
もちろん、しばいていない。
ベルは人を見透かす。
連れてきたばかりの頃、
イライラしたように頭を振っていた。
心配になって病院へ。
女性の医師だったが、犬が好きではないみたい。
仔犬のベルを看護師も医師も抑えられず、
というか、仔犬だったのに。
イライラして頭を振ったり、ガウっても
まだ3カ月。体重は3キロぐらい。
診察台で仁王立ちのベルを、抑えられない。
おかあさんは触らないでください、
というので私は側で見ていた。
そしてなんと、
なんだよ、仔犬のくせに。
と医師は言った。
そして
この子は診察できないので
抗生物質だけ出します。
原因もわからないのに抗生物質。
しかも、頭を振るのは脳の重大な
病気の可能性があるから、と。
診察もしないで出された薬は
もちろん、飲ませない。
結局、別の病院に行くと、
耳に小さな傷があって、
痒くてイライラしたのだろう、と。
その病院では優しいおねいさん看護師に
ベルちゃん♡と呼ばれ、ご褒美をもらったり、
先生も穏やかだったからベルは機嫌が良かった。
そして医師に、
賢くて、意志の強い子ですね、と言われた。
賢いのはいいけれど、
ラスボス過ぎるベル。
けれどもこれはまだ、
始まりに過ぎない。
そしていつも陽気に
ひたすら毎日を自分のものにして、
楽しく明るく、ベルは生きる子なのだ。
つづく