見えることとわかること
長年、視能訓練士として病院に勤務していた友人が、視覚トレーニングというものと出会い、『視覚トレーナー』として新たな道を歩み始めた。
眼科での検査業務に関わる中で、視力は出ているのに、違和感を感じることが時々あったそうだ。
それが、いわゆる発達障害と呼ばれる人たちの認知機能に関係あるのではないか、と考え始め、調べたり学んだりしていく中で、視覚トレーニングに行き着いたのだという。
「見えるとわかるは違う」
つまり、見えているということと、それを認知(理解する、認識する)しているのは違うということ。
例えば、文字が見えていても、どの線とどの線がどこで交わって、どのくらいの長さで、どこではねて…と、文字を作る線自体はもちろんのこと、その構成を認識していないと、それぞれの文字の違いもわからないし記憶もできない。
なるほど、そんな状況では、読めなかったり書けなかったりするのは当たり前だ。
逆に言えば、見えたものを認知する方法がわかってきたら、その先にある世界は全然違ってくるということだ。
その「認知する」という部分を、遊びの中で新たに育てられたら…
そんな彼女の関わりはもう始まっていて、少しずつ「その先の世界」を体験し始めているお子さんが出てきているとのこと。
楽しく遊んでいるうちに、できることが増える。
そんな一石二鳥な関わりで、1人でも多くのお子さんの世界が広がったらいいなと思った。
それにしても、見えることとわかることは違う、って何かと似てると思ったら…
「言うとやるは大違い」だった(笑)
ああ、自分で言っていて耳が痛い。