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ピアノや楽器の発表会を経験した方がいい理由

昨年末に、生徒たちの冬の発表会を行いました。
私のお教室では年に2回の本番の機会を設けています。夏には同じくらいの年齢の子達だけを集めた小さな会、冬は全生徒さんでホールでの発表会。

初めての発表会で舞台に立つ生徒さん、大学受験のため今回の発表会で卒業する生徒さん、コンクール前の度胸試しのために出演した生徒さん、自分の弾きたかった曲を弾いた生徒さん、なかなか練習が進まなかったけど最後の追い上げがすごかった生徒さん。たった数分で終わる本番だけど、そこに至るまでのドラマはそれぞれあって、その子の日常や、その子の気持ちや、性格や、ほんとに演奏者の全てが、この数分に表れてくるんです。

最近は、子どもがあまり乗り気でないから、とか、その他様々な事情で発表会不参加となってしまう場合も多々あります。私の気持ちとしては、すごく貴重な機会を逃してしまってるなぁ、もったいないなぁと思います。
子どもたちによっては、人から見られることが大好きな子、あまり得意ではない子とそれぞれの個性があります。そして、ピアノを人前で弾くってかなり緊張します。一度経験したことがある方ならご理解していただけると思いますが、手足がガタガタと震え、身体はカチカチに固まり、とてもじゃないけど、普段通りに楽しく演奏なんてできない😣でも、小さな子どもたちの中には本当にリラックスして楽しそうにのびのび弾く子もいるのよね。大人でも演奏始まったら緊張が和らいで楽しめたという方もいる。それはすごいことだよね。でも大抵は、間違えたらどうしようとか、緊張してしまうことの方が多いと思います。

そんな発表会も何回も経験していくと、この緊張状態でどうしたらうまくいくようになるか?をその都度練習することができるのです。緊張しても、上の空になったり頭が真っ白になったりせず、やるべきことに全集中する。このコツを掴むのも一つ一つ練習なのです。毎回の発表会の機会からその都度自分に起こることを体験しながら、その都度学ぶのです。
 プロじゃないし、失敗もします。そこが気になって最後まで集中できなかったという経験をしたら、次は失敗してもすぐに気持ちを今に切り替えるとか。
 手足が震えていつものように動かなくなってしまったら、ドキドキしても体の力を抜くようにしてみるとか。
 リラックスしてうまく弾けたなら、なぜそうなったか?何が自分の中で起こってたか?を分析し、次まだ同じ状態になれるように次の発表会で試してみる。とか。

受験や面接いざという時の緊張感をともなうパフォーマンスは、いきなりその状況になってもうまくいかないものです。ピアノの発表会はそんなパフォーマンス力を上げる練習には最適だと思うのです。
 失敗しても、特に人に迷惑かけることもないし、自分は多少がっかりするかもしれませんが。でもそんな事はほとんど全員の人が経験してるくらい、しょっちゅうあるんだから気にしないこと。それよりもその体験の一回を逃してしまわやいよう、恐れずにトライして欲しいです。

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