橋田賞新人脚本賞ベスト16「グッド・ドライバー」
【あらすじ】
幼い息子を交通事故で亡くした夫婦、高村秀平と涼子。2人は30年間、車とは無縁の生活を送って来た。しかし、涼子が病気になり、酸素ボンベが手放せなくなったことから、高村は運転免許を取得することを決意する。
免許取得を巡り、高村と涼子は過去の傷と対峙することとなる。果たして、息子を失った悲しみと、車への憎しみを乗り越えることが出来るのか……。
【執筆のきっかけ】
幼いお子さんが交通事故の犠牲になるニュースが多く、心を痛めていました。お子さんを亡くしたご家族は、決して癒されない傷を背負い、それでも生きていかなければなりません。
そのことについて、自分なりに真剣に考え、この物語を描きました。
【創作メモ】
シナリオの勉強を始めて4~5ヶ月の時に書いたのですが、書式の間違いや、細かい点での矛盾が目立ちます。
重い題材ですが、どうしてもこのテーマを伝えたい想いが強く、勢いで書き切りました。その勢いのようなものを評価していただけたのではないかと思います。
主人公は、60歳を過ぎて免許を取得した、祖父をモデルにしています。祖父は、初孫の私とドライブをしたくて免許を取得し、以来ずっとゴールド免許。70歳を前に免許を返納しました。