客家(ハッカ)料理とは。 客家料理の[菜包]の作り方体験に参加しました。
台湾料理の中に客家(台湾読みで、クァーチャと言います)いう民族の中で伝わってきた客家料理という料理があります。
街中では、客家料理と名前の出ているお店も見受けられ、そこでは客家料理を中心に出している様です。
客家料理と特に銘打ってないお店でも客家料理は台湾料理の中に入り込んで普段に多く食べられ馴染んでいるという気がします。
下にWikipediaなどで調べたことを抜粋して書きました。
客家とは
中国大陸の北部広東・広西・江西・福健などに住んでいて、東南アジア各地に多く移住をを繰り返している人々で、台湾に移住してきた人々は台湾の北部・中部・南部の特定のところに集中して住んでいるそうです。
客家人は他の民族との争いを避けるために、山を開拓して集落を作るなど移住を繰り返してきた民族で、常に苦しい環境で生活する中で、生き抜くための主な手段として文化と知識を身につけることを大切と考えてきた。
移民の通例として土地の所有が困難であったために流通や商業に従事することが多く、子弟の教育にも熱心なことで知られる。
客家民族からは多くの名だたる人たちが輩出されている。
中国国民党の孫文、中国共産党の鄧小平やシンガポールのリー・クアンユー(李光耀)、日本でもよく知られる台湾元総統の李登輝、現総統の蔡英文など、台湾に移住した客家を出自とする。
著名人の写真(政治家や女優さんたちも、、あの日本でも有名なビビアン・スーさんも)
Wikipediaより
台湾の客家人の分布図(飛行場のある桃園あたりに多いようです)
移住を繰り返す生活の中で
食事は保存の効く乾物や漬物などが多く工夫されており、味も濃いめの料理が多いのが特徴だそうです。
刈菜のことを記事にしたものに、
刈菜(芥菜)の漬物や干したものなどについて書きましたが、これらも客家の人々が工夫して作り出したものだそうです。
梅干菜(刈菜の古漬けをしっかり干したもので酸味が出ているのでこの名前)と豚ミンチの餡を包んだ肉万の[梅干扣肉包]も有名です。
また、切干大根を戻して卵に混ぜて焼いた料理、客家菜脯蛋(客家オムレツ)も有名です。
山間部を開拓して暮らすことが多く、
主に米やお茶を作り、料理も米を使ったものも多いのです。
客家料理の中でも菜包(ツァイパオ)や板條(バンティアオ)は有名です。
これらの料理には米を粉にしたり、餅にして使っているのが特徴です。
つい先日、近くのレストランで
「猪肉炒手工板條」(豚肉と板條の炒め)という料理をいただきました。
太い名古屋のきしめんの様な米の麺が板條です。
ぷりぷりと喉越しの良いとても美味しいものです。
これは炒め物ですが、他に、日本のうどん同様に温かい汁にして食べられる様です(残念ながらまだ私は体験していません。これからの楽しみ!)
この「炒め板條」を自分でもつくってみたくて、近くのスーパーで探したら
[粿仔]と書いたのがあり、調べたら板條のことらしいので、これで作ってみようと思って、早速買ってみました。
12cm幅程の板状のものが二つ折りに畳まれたのが10枚入っていました。
これを、1.5cmくらいの幅に切って使います。
肉や野菜を炒めて、少しスープを入れて調味し(ちなみに私は和風の砂糖、醤油、お酒程度)、切った板條を入れ、スープを少し入れて麺が透明になるまで数分煮込みました。
これも、なかなかの美味しさでした!
[事後談] 温泉で台北から来られるおばあちゃんと客家料理の話をしたら、「私のお母さんは客家出身だからよく食べたよ。私もよく作る」とのこと。
客家料理の材料は専門の市場があるからそこで買うとのこと。
私が、近くのスーパーで買った板條のことを話すと、「それは美味しくないよ。今度、台北に来たら連れて行くよ」とのこと😅
菜包を包むのも、ちゃんと餅が売っているから、それを使うと良いというお話でした!
客家料理[菜包]の作り方体験講座に参加しました❣️
会場は宜蘭の冬山という所で山の裾野にある台湾の古い建物を活用し、古い家具などの調度品を設えた趣のある[故意生活藝術館]という所で行われました。
[生地をこねるのに、手について悪戦苦闘!こねているうちに、まとまってきましたが、、]
親子で台湾の伝統を学ぶという趣旨のもので、親子に混じって楽しく体験してきました!
デモンストレーションを交えながら、体験するというもの。
あらかじめ、米の粉がある程度捏ねたものや、中に詰める具などは下準備ができていました。
おおよその作り方などパソコンの画面で示されました。
客家料理の菜包を伝統的な方法での作理方が示されています。
[包む生地の材料]
●材料は粳米と糯米を1:1の割合で使う。
●4時間水に浸けたものを石臼で挽き、一晩重しをして水分を抜く。
●その一部を茹でて板母(バンム)というものをつくり、これを生地に少しずつちぎって入れしっかり練り込んでもちっとした生地をつくる(板母を入れないと粘りのある生地にならない)。
[下の写真は、米粉をこねて板状にして茹でて餅状になったもの。いわゆる元種のような役割をする。]
[下の画面には、具の材料と包む様子が示されている。]
[菜包の中に入れる具の材料と作り方]
●豚肉、大根、干し椎茸を戻したもの(全て千切り)、干しエビ、炒め用油、塩、胡椒
●材料を順次炒めて塩、胡椒で味をつける。
[下の写真は、実際に出来上がった具 すでに準備されていました]
これからいよいよ包んでいきます。
●手のひらに油を塗り、60-70gくらいの生地を平たく伸ばしてたっぷりめの具を載せて包み、形作ります。
(生地が柔らかく手早くしないと崩れがち💦)
●文旦の葉に油を薄く塗った上に載せる。
●大きなセイロに入れて、強火で30分ほど蒸して出来上がり❣️
みんなで試食兼昼食❣️
舌触りのいいモチモチの菜包、
中の具は大根の風味と椎茸、干しエビの味がとてもいい、ピリッと胡椒が効いてジューシー!餅と絡んで美味しい❣️
昼食には、炒米粉(炒めビーフン)、蒸しおこわ、魚団子スープも添えられて美味しい和やかなひとときでした❣️
後日、我が家で菜包を作りました!
手軽に餅米粉(糯米粉)で作れたら、日本でも、粉を買ってすぐ作ることができますね。
❶先に豚ミンチ、千切り大根、干し椎茸の千切り、干しエビを順次炒めて、塩胡椒で調味しておく。
❷買い置きの糯米粉を150gに最初は少しの水を加えて硬めにこねる
他に粉を50g程度残しておき、後でまとめる時に適度に振り入れる
❸10分の1程度の量を取り分けて、水を少し加えて耳たぶ程度の硬さにこね、小さい小判型にまとめて、団子を作るときの要領で、沸騰した湯に入れて茹で、水にとる
❹ ❷に❸を小さめにちぎって入れ、よく混ぜながらこねる。(これが板母の役割、これをしないと生地に粘りが無く、具を包むのが難しい。
この茹でたものを混ぜないで、粉を水でこねただけで包んでみたら、生地の粘りがなく、包むのがうまくいきませんでした。)
水を少しずつ加えて耳たぶ程度の硬さにこねていく(手にこびりつくので、分量外の粉を足しつつ硬さの加減を見ながらこねてまとめる)。
❺手に薄く油を塗って生地を載せ、1cm程度の厚さに広げて❶の具を包み形作る。
❻葉っぱの代わりに、クッキングペーパーを切って使用。
❼20分程度蒸して出来上がり。
我が家で糯米粉で作った[菜包]
美味しい出来上がり❣️
台湾のYouTubeなどをみてみると、
米の粉だけで無く、小麦粉を混ぜたり、小麦粉だけで肉まんの要領のものも多く出ています。
糯米粉(団子の粉など)に中力粉を1-2割混ぜて作れば、板母なしでも小麦粉の粘りでうまくつながり、手軽に作れるかもしれません。
作ってみたい方、是非試してみて!
[菜包]美味しいですよ♪
いつか、温泉で会う台北の客家料理の得意なおばあちゃんを訪ねて、是非、客家料理の材料を売っている市場に連れて行ってもらいたいと思います。
そして本場の客家料理についていろいろ教わりたいと思います。
その時はまた、リポートします❗️