台湾で縁起ものの果物[柿]
台湾では春節前の春聯(赤い紙に新年を迎える縁起の良い言葉を書く行事)で書かれた赤い紙を玄関先や室内に貼って新年の幸運を願います。
春聯に好んで書かれるものの一つに
[柿柿如意](シーシールーイー)というものがあります。
これは
「柿」と「事」が同音であることから、柿を二つ並べて「柿柿如意」🟰事事如意(諸事意のごとし、すべてのことがうまく行きますように)という縁起の良い言葉なのです。
柿の文字の代わりに柿の絵を2個並べて描くこともあります。
[トップ写真はネットからいただいたもの]
縁起の良い紅い果物を二つ並べて見栄えもとても良いので、こんな風に描いたものがとても好まれているのです。
このように
台湾では柿は縁起物の果物として書や絵、飾りものなどにつくられたりします。
台湾に来て間もない頃
日本へのお土産に何か台湾らしい良いものはないかなと、伝統工芸館で探していた時に、台湾のガラス工芸で作られた柿の置き物を見つけました。ガラスで作られたきれいな柿が2個並んだ置き物です。
“なぜ柿が2個”とその意味を尋ねてみると、[柿柿如意🟰事事如意]のことを教わり、初めてそのことを知りました❣️
その2個のガラス工芸の柿の置き物は、息子のお嫁さんのご長寿のおばあさまのもとに届けてもらいました。
その後、春節前の書道教室でもこの文字を書く機会があり、とても親しまれている言葉だということがわかりました。
台湾ではこのような縁起の良いものがとても大切にされています。
縁起の良い文字といえば、とてもユニークなものもあります。
いくつかの縁起の良い文字を組み合わせて一つの文字に作り上げた難しい文字を見た時には“えー!ここまでするの?”と思ったこともあります。
こんなおめでたい組み合わせ文字の赤い紙が売られています! ⬇️
余談でした。
柿は今の季節台湾でもとても人気の果物です。
店頭には台湾各地の柿が並びます。
スーパーでも柿の売り出しをしていました。最近のスーパーのチラシに載っていたもの。⬇️
台湾でも干し柿も作られています。
台湾の新竹の北埔と言うところでは
丸くて平たい[柿餅]という干し柿が作られていて冬の時期の観光地にもなっているようです。
jtbの案内から写真と説明を一部掲載。
ところで、柿はどこの国で一番とれるのかが気になり調べてみました。
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私もこの季節には
庭先の柿が赤くなると美味しそうなものから順にカラスに食べられる前にと高枝切りバサミなどを持ち出して穫っていたのが懐かしいです。
日本では、この季節多くの家の庭先に柿がなってるイメージがあるのですが、世界4位なんですね。
台湾も第7位と結構生産されているようです。
台湾でも柿を食べるたびに思い出すのは
庭先に柿のなる風景です!
その度に何故か強い郷愁をおぼえます。
私にとっての日本の原風景の一つだということに気づきました。
美味しい柿のことを書きながら
庭先の柿のこと、福岡の道の駅で美味しい志波柿と出会ったことなどを懐かしく思い出しています。
[柿柿如意]を願いつつ❣️
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