【卒業プロジェクト :事業構想】 〜防災を”⽇常”にする、食べる本〜
みなさんこんにちは! 今回は卒業プロジェクト:事業構想アイデアをnote記事にて公開します。 エリックゼミ1期生であり、大学4年生の私たちは卒業プロジェクトとして、各々が好きなこと・関心のあることを事業構想し、事業構想アイデアとしてプレゼン・発表しました。本記事では、私の事業構想アイデアをご紹介します。
1.事業構想の概要
私の事業構想アイデアは...
「防災を”⾮⽇常”から”⽇常”にする「本」〜ろーすくBook〜」です。
【概要】
長期保存食を1食分=1冊の本の形でお届けするサービスです。
ローリングストック型で、普段は本のようにスマートに収納し、非常時には非常食として、平常時には普通の食事として活用していただけます。
どのくらい備えたら良いかわからない・非常食の置き場がない・美味しくないから食べずに捨てる...自分や大切な人の命を守る非常食を、日常的に備える妨げになっていた声に応えます。
防災を”日常”にすることを目指しました。
【名前の由来】
Low Riskとローリングストックをかけて「ろーすく」+本の形で届ける長期保存食ということで、”ろーすくBook”と名付けました。
【ろーすく ご利用の流れ (イメージ)】
①利用者は専用サイトにアクセスし、必要な食数分・内容・個人情報を入力し、注文する。
②長期保存が可能な食品のセットが、1食分=本1冊のパッケージに梱包され、郵送される。
1食分の内容:水・ごはん・おかず(※消費期限は最短1年・アレルギーや宗教等による食事規制への対応可能・複数のパターンから内容を選べる)
③ローリングストック。本棚など、見えやすい場所にスリムに収納しておき、非常時には非常食として、平常時には普段の食事として活用する。
④消費期限の2ヶ月前になると、利用者にメールで期限を通知。再購入・追加購入を促す。
2.構想のきっかけ
本構想に至ったきっかけ=防災活動をはじめたきっかけは、2011年の東日本大震災による津波で、福島に住む祖父と祖父母の家を失ったことです。このことから防災に興味を持ち、中高一貫校で「学校防災」をテーマにした研究・改革活動を実施したり、大学でセミナー開催や復興活動への参画、防災士の資格取得をしたりと防災活動を続けてきました。
「災害大国の日本で暮らす以上、私も私の大切な家族・友人も自然災害や防災と向き合う当事者。この先の災害による ”助かっていたのかもしれない犠牲者”を少しでも減らしたい。」という想いが、当時小学5年生の時から今日まで心に強くあります。
詳細&より深い想いを綴った記事はこちら→「私がここまで「防災」が好きなワケ」
(写真:大学2年次に開催した防災セミナー)
3.Mission&Value(存在意義と大切な価値観)
〜【Mission】〜
リスクと人が共生できる社会づくり
自然災害・サイバー攻撃・政治・経済・キャリア・文化…
リスクは現代社会では多様であり、可変。全てを予測して潰すことはできないからこそ、人はリスクと共生すべきと考えています。
雨に備えて傘を持ち歩くように、体調不良に備えて薬を備えるように、
「災害発生に備えておくことが”当たり前に”=防災が”非日常”ではなく”日常”になる。」そんな社会を作りたい。
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〜【Value】〜
① リスクを"自分ごと化"して知ること
② 自分・大切な人・社会を守るために自分ができることを知ること
③ ②ができるためのアクションしやすさがあること
自分が当事者の社会課題には、自分が取り組むべきだと思う。
「やらなきゃ」じゃなくて、「それいいね。あったらいいね。私にもできるかも。」から。義務じゃなくて、できるだけ楽しく・気軽に取り組みたい。ストーリー・デザイン・メッセージ…”共感”から巻き込み・巻き込まれる社会をめざしたい。
その方がきっと、1回切りではなく長続きする・必要と思っていない人にも届くと信じています。
4.3つのポイント
①【Concept:フェーズフリー】
「日常時」と「非常時」の壁をなくす。フェーズ(事態)に関わらず、いつも・もしもを支える存在
Ex) 防災公園(通常は公園・非常時には広域避難区域)
②【Style:ローリングストック】
防災食=美味しくない・入れ替え面倒・置き場がない…そんな悩みを一掃。循環型の貯蓄でストレスもムダもない備えを。
③【Target:1人暮らし】
自宅で過ごす時間が多く、ストックするスペース・習慣がないなど1人暮らしは備蓄がしにくい環境にある。本型なら、頼みやすい・備えやすい・食べやすい。
例えば、届け方。
1人暮らしや買い足しなど1~3セットまでまらポストにも入るゆうメールのサイズ(※1)で。家族単位やまとめ買いなど頼むなら段ボールで。
(※1:重さ:1kg以内。奥行:34cm以内・高さ:3cm以内、横:25cm以内 / 参考:日本郵政グループ公式サイト)
+α【備えたくなる仕組み】
日常でも非日常でもワクワクする仕掛けを。
・本型パッケージの背表紙イラスト:繋げると絵が浮かぶ/色やデザインが選べる
・食事内容:世界の料理やアニメ/漫画作品とコラボなどお楽しみも取り入れる
5.今後の展望
【to B】
ユーザー・組織データ(人事・個人・健康状態)をもとに、組織・人にパーソナライズされた“ろーすくbook”を社内・社員の自宅に。
【ギフトパッケージ】
1人暮らしの家族を持つ人などに、ギフトとして送ったり定期便でお届けしたり。
6.卒業プロジェクトを終えて
本構想の「ろーすくbook」の原型は、「ろーすく」というサブスクモデルでローリングストック型の非常食備蓄を促す、別の事業構想でした。
(詳しくはこちら→ろーすく)
しかし「防災を必要と感じていない人・1人暮らしなど環境要因で備えるハードルが高い人にとって、ワクワクするか?共感を呼べるか?」と考えた際に、これでは面白くないと思い、今回の実用性+ワクワクをベースに、防災が”非日常”ではなく”日常”になる社会づくりを実現するための本構想に至りました。
大学卒業後も、自然災害と向き合う当事者として、私は防災を”当たり前”にするための活動を続けます。本構想がどのような形で実現できるかはまだ不明瞭なものの、実現のために防災活動は継続していきます!
今後ともよろしくお願いいたします!
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