とある歳男さんを追いかけた私の2020-前編-
はじめまして。
誰かがやってることを一度は真似したくなってしまうタイプの人間、さっちょんです。
みんなが2020年を振り返ってるなら私もやっておきたい。
よくわかんないけど最近みんなnoteってやつを使ってるみたいだから私も使ってみたい。
そんな邪な気持ちで、初めてここに書いています。
さて、最近の私はバスケットボールの試合を観に行くのが好きで、日々の生活の中で考えていることも大半がバスケットボール絡みだったりします。
「バスケットボールという競技が好き」というよりは「特定のバスケットボール選手を応援するのが好き」という、いわゆる”個推し”タイプのファンなので、毎日がその選手のことで埋め尽くされていきがちです。
私の『”好き”と”推し”の違いとはなんぞや』論とか『”応援”とはなんぞや』論は、需要と時間があったらどこかでまとめるとして…
この世には魅力溢れる選手がたくさんいるし、私にも好きな選手・推し選手が何人もいます。
順番なんてつけられないくらいみんな素敵なので、全員に同じくらいの愛情を持って応援しているつもりなのですが…
振り返ってみると、この2020年は特に彼のことを追いかけた1年だったように思います。
現B1・大阪エヴェッサ所属の日本人プロバスケットボールプレーヤー
角野亮伍 選手
1996年6月14日生まれ、神奈川県厚木市出身。
静岡・藤枝明誠高校を卒業後に渡米し、NCAA D2のサザンニューハンプシャー大学(SNHU)でプレー。
2020年の春に大学生活を終え、10月に日本のBリーグでプロデビューした現在24歳の歳男プレーヤーです。
※オフィシャルなプロフィールはこちら
彼がどんな選手で、私が何をきっかけに彼を好きになって、なぜ応援するようになったのかという背景は、語りだすと長くなるのでばっさり割愛するとして(笑)
8〜9年前に彼の存在を知り、
4〜5年前からひっそりと応援するようになり、
去年の夏にやっと自分のカメラで彼がプレーする姿を撮ることができ、
そして今年、2020年
彼の学生ラストシーズンとプロデビューシーズンという2つの大きな節目を迎えました。
せっかくだからその節目について、知り合いでも関係者でもないのに追いかけ続けた私なりの目線で残しておこうかと思います。
SNHUでの学生ラストシーズン
アメリカと日本。
ほいほい現地に行ける距離ではないし、私は英語が得意なわけでも何でもないので、この数年は情報を集めるのがほんとに大変でした。
ただ、大学が試合映像をストリーミング配信してくれていたし、YouTubeにもハイライトをアップしてくれるのでそこは本当にありがたかったです。
ありがとうSNHU。ありがとうNE10。
これは今シーズン私のお気に入りの試合のハイライト(2020/1/22 AIC戦)
背番号24が角野選手です。
アメリカ(彼の通う大学がある地域)と日本との時差は約14時間。
現地で15時スタートの試合は朝の5時から画面の前に齧りつき、
19時スタートの試合は朝9時から仕事の隙間を縫ってこっそりスマホを抱え、
13時スタートの試合は深夜3時に「え、一回寝る?このまま起きとく?」と迷いながら、
毎試合必ず配信を見て、画面越しに応援しました。1試合も欠かさず。全部。
それまでのシーズンは、気になりながらもなんやかんやで寝坊しては見そびれたり、仕事優先で「後で見ておこう」と公式が出してくれるハイライト頼みにしたことも度々あったのですが、今年は違う。
全部をちゃんと見届けておきたかった。
なぜなら、もしかしたら彼の頑張る姿を見れるのはこれが最後になってしまうかもしれなかったから。
これは日本の学生さんにも言えることですが、「卒業」をきっかけにバスケから離れる決断をする選手は少なくありません。
彼がプレーヤーとして頑張る姿を公に見せてくれているからこそ、ファンである私はこうして堂々と応援できるわけで、バスケから離れる決断をしてしまったらもう私には何もできない。
だからこそ、学生ラストイヤーというのは私のようなファンにとっても大きな意味を持ちます。
きっとプロの道を歩むだろうな…と思うような選手でも、実際はどうなるかわからない。
もしかしたら学校で学ぶうちに、何かに目覚めて違う道へ進みたくなることもあるかもしれない。
そういう可能性も心に留めておきながら、プレーヤーでいてくれてる間はその姿をしっかり目に焼き付けておきたいと思ったんです。
彼のプレーが好きで、コート上で見せてくれる姿が好きだから、それを見せてもらえる限りは全力で受け止めたい。
そんなことを考えていた私、ふと思い立ちました。
「そうだ、今年はアメリカへ観に行こう。」
英語はろくに話せないし、アメリカなんて仕事で1〜2回偉い人について行ったことがある程度だったけど…
まぁ、うん、なんとかなると思いました。大人だしね。
不安が頭をよぎらなくはなかったけど、きちんと自分の目で見ておきたいという思いのほうが強かったです。
「推しに会いに行きたい」というファンの思いってすごいんですよ、ほんと。(他人事)
ここ数年はいつも年末に試合が組まれていたので、他のバスケ観戦(ワールドカップ等)で使ってほとんど残っていない有給に手をつけないで済むよう、2019年末〜2020年始にかけて行こうとシーズン始まる前に計画してて。
が、しかし!!!!!!!
いざスケジュールが発表されて確認してみると、今シーズンは12月21日が2019年ラストゲーム&1月5日が2020年ファーストゲームということで年末年始はぽっかり空白。
いやぁ、ゆっくり休めてよかったですね。(笑)
ということで、早々に出鼻をくじかれてしまったわけです。
はぁ、こればっかりは仕方ない、そういうスケジュールになっちゃったんだもんね。
…なんて、あきらめられなかった。
最初こそ「仕方ないよね」と飲み込もうとしたけど、今シーズンの試合を見ているうちに「やっぱり行きたい!!!!」という気持ちが消えなくなってしまいました。
だって、このシニアシーズンは見ててほんとにしんどかったんだもん。
チームメイトの怪我やいろんなチーム事情が重なって、本来とは違うポジションでプレーすることを求められていた彼。
当初思い描いていたシーズンとは程遠いものになっているであろうことは、画面越しに見ていても感じました。
ただ、それでも折れることなく、なんとか結果を残そうともがいている彼を見ていたら、居ても立っても居られなくて。
2月下旬にあるシニアナイト(レギュラーシーズン最後のホームゲーム)に行きたい。
学生最後のホームゲームをこの目で見届けたい。
そう決意した私は、すでに有給を使い切りつつあって詰んでる状態でしたが、「死ぬ気で仕事をこなして休みを錬成しよう(代休を取ろう)」と考えました。
働くことが何よりも嫌いな私、あの頃は「彼に会いに行きたい」という思いだけでほんとによく頑張ってたと思います。
多分この先もうあんなに頑張れることなんてない。
自分で自分を褒めてあげたい。
アメリカ行きを阻んだ「壁」
なんとか仕事も目処がついて、ギリギリになってしまったけどあとは諸々手配するだけ。
そんなタイミングで飛び込んできたのは、世間を騒がすあのニュースでした。
新型コロナのパンデミック。
計画していた2月は、まだ日本でもアメリカでも今ほどの感染爆発は起きておらず、海外渡航が大きく制限される段階ではなかったものの、少しずつ国内のイベントで無観客開催や延期というワードが出てきていました。
コロナ云々関係なくシニアシーズンは3月のマーチマッドネスで終わりを迎えるから、私が覚悟さえできていたら、行こうと思えば全然行けたのかもしれない。
でも、私にはその選択をすることができませんでした。
「ヨーロッパ圏で新型コロナに関連してアジア人差別がひどくなってきている」という話を目にしたら無理だった。
私自身がどうこうという問題ではなく、私が日本(アジア)から見に行くことで同じ日本人である彼に何か迷惑をかけてしまったらどうしよう…そんな不安が頭から離れなくなってしまったから。
私の「自分の目で試合を見たい」というエゴイスティックな考えで、大好きな選手の邪魔をしてしまうことだけは絶対にしたくなかった。
そうなってしまうくらいなら、何でも、いくらでも我慢できる。
そんな心配をするような地域ではなかったかもしれないけど、あの頃はアメリカで新型コロナがどうなっているかの情報もまばらにしか入ってこなくて。
現地の、彼を取り巻く日常の環境がどうなっているかわからない以上、海外に慣れていない私がアメリカ行きを強行するのは難しい状況でした。
今振り返ってみても、あのとき「アメリカには行かない」と下した決断は間違ってなかったと思っています。
ただ、やっぱりどこか後悔が残っているのも本音です。
もう二度と見れない、人生でたった一度しかないシニアナイト。
あーーーーーーーーーーーーーーー見たかったなぁ…
結局、彼の「学生ラストシーズン」をこの目で見ることは一度もできなかったけど、彼がレギュラーシーズン27試合+チャンピオンシップ1試合を大きな怪我なく戦い抜いてくれたおかげで、日本から画面越しではありましたが最後まで見届けることができました。
彼自身がこのシーズンをどう捉えていたかは私にはわかりません。
数字が表す限りでは、苦しく、悔しいシーズンだったかもしれません。
それでも私は、そんなシーズンの中で彼は着実に成長したと感じましたし、学生ラストの瞬間まで届かないなりにも応援することができてよかったと、心の底から思っています。
ご家族、パートナーさん、仲の良いお友達以外で、日本で時差と戦いながらここまで見てきたファンって私以外にいるのかな?(笑)
そんな自惚れを感じてしまうくらい、無我夢中で追いかけたシーズンでした。
りょーご、学生最後まで応援させてくれてありがとう。
好きでいさせてくれてありがとう。
アメリカでもがきながらも頑張るあなたを応援できて、私は本当に幸せなファンです。
これから先ももっともっと応援したい。
改めてそう感じた学生ラストシーズンでした。
そして、日本でのプロシーズンを追いかけた後編へと続く…
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