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カナダでの生活は非効率的?

私はこれまで、自分のことを効率的な人間だと思っていました。タイムマネジメント得意~生産性が命~!的な・・・
約15年間、子育てをしながら、フルタイムでの仕事を両立。それも、日本では有数の「超激務」と謳われる会社に勤めながら、一度も時短勤務を利用せずに働いてきました(育休はとってるけどね)。それでも何とかして4人の子を育て上げ、やりくりしてきた自負があります。

しかし、カナダに移住してからというもの、その「効率的」と信じていた自分の姿が揺らいでいます。周りの人々がのんびりとしたカナダの生活に馴染んでいる一方で、それをうらやましい、自分もそうなりたいと思いながらも、日々の生活をまわしていくためにそのリズムに追いつけない自分に戸惑っています。

いま、カレッジの学生としての生活、日本のベンチャー企業で新規事業に携わる仕事、そして4人の子どもたちの母としての役割という「三足の草鞋」で日々を過ごしています。この生活の中で、常に時間が足りないと痛感しています。学生として学ぶ時間、仕事のデッドラインに追われる時間、そして子どもたちのために母親として全力を注ぐ時間。それらすべてをのんびりした時間の流れのなかで、慣れない環境で、どうやりくりするか?という問題は、私の効率的だった自信を揺さぶり、心の中に重みを感じさせています。

英語での学校もろもろがしんどい

例えば、小学校への登録作業一つ取っても、日本とは勝手が違い、何をどう進めていいのか分からず途方に暮れることもしばしば。書類一つ提出するにも、オンラインシステムの使い方に戸惑い、やり方を調べているうちに数時間が過ぎてしまうこともあります。カナダではオンライン手続きが基本ですが、そのシステム自体も学校によって異なるようで、慣れるまでに時間がかかります。日本の学校のようにすべてが一括で(紙で・・・)処理されるのとは違い、手続き自体が個別に行われるので、カナダのシステムのほうが圧倒的に合理的で素晴らしいと思う反面、スムーズに進めるには時間と労力が必要です。

さらに、担任の先生との面談でも、簡単な会話ですら言葉に詰まってしまい、自分の伝えたいことが伝わらないもどかしさを感じました。英語は日常的な会話に慣れてきたとはいえ、先生との個人面談のような正式な場面ではやはり緊張してしまい、思うように話せないことが多いです。
先日の個人面談では、夫が一時帰国中で同席できなかったこともあり、子供たち一人ひとりのresumeや今年の目標、子供たちのよいところ・改善したいところなどをまとめた書類をつくりましたが、これも時間がかかりました。。。

買い物すら「ハードル高め」「時間かかる」

カナダの生活で時間がかかる(と同時に余裕のあるときは楽しんでもいる)のは、特に買い物です。買い物をしていると、知らない人からよく話しかけられることが多く、カナダ人のフレンドリーさを強く感じます。こちらが一人で商品を選んでいると、「その商品、使ったことある?まじで最高だし最後の一個だから買っちゃいなよ」とか「今日は天気が最高ね!晴れの日はいつも旦那とここにくるの!」と気軽に声をかけてくれるのです。日本では、知らない人と買い物中に会話をすることはあまりないので、最初は戸惑いましたが、今ではカナダらしい温かみを感じる瞬間でもあります。

また、車社会のカナダでは、スーパーでの買い物は大量になることが多いです。週に1度のまとめ買いが主流で、大きなカートに山のような食材を積んでレジに向かうのが普通の光景です。(だいたい毎回$300くらいは買います)カートが大きく、駐車場も広いので、最初はそのスケール感に圧倒されました。
日本のように、今日は疲れたからお惣菜買っちゃおう・・・とか、コンビニによって朝のパンだけ買っておこうかみたいな買い物の仕方はできません。
買い物は一仕事です。

お弁当づくりに感じる悩み

子どもたちのための毎日のお弁当作りも、日本とは違う面で悩みがあります。日本ではほぼすべての保育園、小中学校での給食が定番ですが、カナダでは給食はなく、子どもたちにランチとおやつを持たせるのが一般的です。
アレルギーだけでなくベジタリアンとか宗教でハラールしか無理とか多様すぎておそらく給食は不可能と思われます。
うちおにぎりやサンドイッチを持たせることが多いですが、ポテトチップス一袋を持ってくる子どもいますw。カナダの学校では、食事の内容にそこまで厳しくないのかと思いきや、先生によっては食事のバランスを重視する指導がされることもあり。。。次女のあーちゃんのクラスでは、食事バランスの提案がありました。あーちゃんも「リセスのおやつはフルーツにしてくれない?」と長谷川潤ちゃんみたいなこと言いだしてびっくり。
そのため、栄養バランスに気を使いながら時短で毎日のお弁当を作るのは、まだまだ修行が必要そうです・・・

異国の地で自分の限界に気付く瞬間と成長痛

今までの自分は、多少の無理や行き当たりばったりでも、何とかうまくやってこれました。しかし、新しい環境ではそう簡単にいかないことを痛感しています。これまでの日本での生活がどれだけ「慣れ」に支えられていたのか、今更ながらに気づかされています。
(よくも仕事で新人のメンバーとかに、偉そうに言ってたもんだと猛省)

この状況は、まるで「成長痛」。新しい場所で、今まで使ってこなかった力を使い始める過程で、精神的にも肉体的にも痛みを伴う感覚です。しかし、この成長痛は、次のステージに進むために必要な痛みなのかもしれません。。。

今日でカナダに来てからちょうど3カ月が経ちました。そして、再来週からは私自身のカレッジ通学も始まります。この新たなステージで、どのように成長していけるのか、期待と不安が入り混じりながらも、チャレンジを楽しんでいこうと思います。

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