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1日ががりの大イベント

私が生まれ育った街は「ド」がつくくらいの「田舎」
映画を観に行こうと思ったら電車を乗り継ぎ、1日仕事になる。

初めて観た映画は「東映まんがまつり」だったと思う。
数本の子ども向き映画が抱き合わせになっていた。

だからかなり長時間になったように思う。

どの映画が抱き合わせになっていたかは覚えていないが、その時の一番最後に上映された「龍の子太郎」だけは薄っすらと憶えている。


あらすじ
太古の昔、人々が信濃に住み始め、開拓に汗を流していた。

ここに、人々を束ねる若くてたくましい長(おさ)がいた。さて、長のもとに夜な夜な一人の女が通うようになるが、女の素性はわからなかった。ある夜、長は別れ際に糸の付いた針を女の服の裾に刺した。翌日、糸をたどればそれは山中の岩屋まで続いていた。女の正体は龍の化身だったのだ。正体を知られると女はそれっきり男のところには現れず、やがて長も死んでしまう。

ある日、産川(うぶがわ)から赤ん坊が流れてきたのをお婆さんが拾い上げ、小太郎と名前を付ける。小太郎が成長してしばらくすると、婆さんもまた病で亡くなってしまう。一人ぼっちになってしまった小太郎は、昔お婆さんが「お前は千曲(ちくま)の湖に住む龍の子どもに違いない」と言っていたことを思いだした。

そこで小太郎は、千曲の湖のたもとに行く。湖に向かって「おっかあ」と叫ぶと、湖面に一人の女が現れた。小太郎はこの湖を田んぼにして、百姓の役に立ちたいと申し出る。母親はこの湖が無いと生きてはいけないが、お前の望みを叶えるためにこの地を後にすると決心する。

そして母龍は体当たりで山を切り崩し、湖の水を流して土地を切り開いた。その後、母龍と小太郎はどこかへと姿を消してしまった。 

まんが日本昔ばなし

当時はチケットを買えば一日中観ていられる映画館。

今のシネコンみたいにきれいではない、ちょっと薄汚れた映画館。

長時間の映画にお尻が痛くなりお尻の痛みに耐えながら、一番最後に観た「龍の子太郎」


母と弟との懐かしい思い出である。

#映画館の思い出

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