神無月
10月。
寒い日がなかったわけじゃない。秋を感じるような涼しい日がほとんどなかっただけだ。今年は夏が長く居座っていたように思う。東京は25度を超える夏日が153日もあったそうだ。単純計算でもおよそ5ヶ月。いずれ春と秋は今よりももっと短くなってしまうかもしれない。
暑さが残っていても休日の朝の散歩は、少しずつ季節の変化を感じられるようになった。陽射しの角度が浅くなり、影が伸びてきた。半袖と短パンだった服装も、気づけば長袖に。早起きしても、少しの間は朝の光を待つようになった。そうして歩き出す時間も少し遅れ、いつもとは違う人や犬に出会うことが増えてきた。
世間ではオオタニサンの大活躍、闇バイトと強盗殺人事件、時間と金の無駄にしか感じない衆院解散選挙が話題だった。そういえば選挙中に某元大臣から家に電話がかかってきたことも。少し驚きつつ、その効率の悪さに思わず苦笑した。
ということで、10月の朝の写真。
10月といえば金木犀。秋の始まりでもあるその独特の甘い香りに気づくのはほんの一瞬だ。いつの間にか咲いて、いつの間にか散っている。
10月上旬のある日、公園で満開の大きな金木犀を見かけた。すぐ近くには大きなイチョウの木もあって、その足元には踏みつぶされた銀杏の実が絨毯のように広がっていた。せっかくのタイミングなのに、周囲にはさまざまな香りが入り混じっていた。公園はそれなりの広さがあるけど、どこに金木犀の木があるのかおおよその検討はついていた。そこで、この鼻と風向きを頼りに公園内を探索した。金木犀とは関係のない新たな発見があって面白かった。
職場のホワイトボードには、今年の残りの業務日数が大きく表示されており、気づけば40日を切っていた。
11月も気温は高めらしい。それでもゆっくりと秋を楽しみたいものだ。今は最新の電気圧力鍋が気になっている。料理は好きだから楽しめる可能性は高い。もし買うとしたら、どれがいいかを調べるのが休日のルーチンになりつつある。家電量販店のスタッフ並みに詳しくなりそうな勢いだ。数回使ってそのまま部屋の飾りになってしまうことだけは避けたい。だから購入には慎重である。
ところで、毎回抽選に応募しているGR3が当選しない。本当に欲しいというよりも、抽選というガチャな販売方法に対して、ただムキになっているだけかもしれない。
一応、今回も応募はしている。期待はしていない。
おしまい
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