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夫婦で一年の育休をとることなりました
と伝えると、
絶賛育児中の友人からは「旦那さん一年も育休とってくれるの!それは優しい。いいな〜」とか、
職場の男性「去年二人目が生まれた時、俺には1週間が限界だったよ」
とか色々な反応がありました。
母になる私が育休を取ることは一旦さておき、やっぱり夫も一年育休をとるというのはまだまだ世間的には珍しいことなんだなあと感じています。
育休を取るにあたって、夫婦で話したり、私自身が葛藤したことが色々とあったので、
今絶賛育休をどれくらい取るか迷っている男性や、もちろん女性にも、
何か参考になればという思いでnoteに書いてみようと思います。
まず私たち夫婦のこと
私は、27歳で外資系の企業でエンジニアをしています。2020年に早稲田を卒業して、一社目はベンチャー企業に、そして2023年に転職して今の会社に来ました。夫とは2年前に結婚しました。
夫は、私の3つ年上で、国内の巨大IT企業で働いています。
私も夫も、子どもが欲しいという気持ちは以前からあって、去年念願の第一子を授かりました。今は妊娠8ヶ月、ちょうど後期に差し掛かったところです。
どうして夫婦で一年もとることになったか
一番の理由は、夫がそうしたいと言ってくれたから、です。
夫は、妊活中から育休をとると宣言してくれていたような気がします。
子どもが生まれてからの貴重な時間を大切に過ごしたい、
私が産後うつにならないように、
と考えてくれているようです。
夫も育休取得についてnoteに書いているので詳しくはこちらを読んでみてください。
男性の育休取得が推進されてきているとはいえ、まだまだ浸透はしていない今に、こうやって本当に育休を取る選択をしてくれた夫には本当に感謝しています。
一方で、私は自分が産むからといって育休を1年とることが当たり前だとは思っておらず、キャリアのこと、収入のこと、保育園入園のタイミングなどを十分に検討した結果として、1年取得することにしました。
最新統計2023年度の男性育休取得状況
2024年7月に発表された2023年度(令和5年度)育休取得率の数字が
現時点(2025年2月)で確認できる最新の数字です。
男性の育休取得率は30.1% と前年の17.1%と比較して13%近く伸びていてかなり伸びてきています。
そのうち男性の取得期間に関しては、2週間未満が37.7%、2週間以上2ヶ月未満が48.4%、6ヶ月以上は6.4%でした。
確実に男性の育休取得率も取得期間も伸びてきてはいて、良いことなのですが、まだまだ女性と比べると圧倒的に少ないし短いという現状があります。
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第200回労働政策審議会職業安定分科会雇用保険部会
【資料2】財政運営(育児休業給付②)について
資料は厚生労働省HPにある審議会の議事録より引用しました。
そもそも育休って何のためか
当たり前のことですが、生まれたてほやほやの赤ちゃんは誰かが世話をしてあげないと生きていけません。
でも、その世話をするのは極端なことを言えば誰でも良い、と思っています。
母親でもいいし、父親でもいいし、保育園に預けたっていいし、祖父母でもいい。乳児院で育つ子もいます。
(と言いつつ、もちろん両親で愛情をかけて育ててあげたいです)
でも現実問題、生まれて3ヶ月くらいまではミルクやトイレのお世話などがほぼ24時間体制で必要になると言います。
保育園も0歳から預けられるところはありますが、生後6ヶ月以降などの条件があるところがほとんどです。
祖父母を頼るとしても、乳児院のように24時間面倒を見てもらうわけにはいかないパターンがほとんどだと思います。
そうなると、保育園に入れるまでの期間の間に親が面倒を見る必要がある、そのために仕事を休める制度が育休です。
女性が育休を取るのは当たり前なのか
先ほど紹介した育休の取得率を見ると女性の育休取得率は80%を推移していて、取得者のうち90%以上が6ヶ月以上の育休を取得しています。
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また育休取得率の母数には、フリーランスの方なども含まれています。
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しかし育休の対象は、労働基準法で「雇用された労働者」となっているため、フリーランスや自営業の方は育児休業を取得することができません。
上記の定義を見ると、育休を取得していない女性の20%弱の中にそもそも育休を取得できなかった人が含まれているということになります。
つまり、ほとんどの育休の取得が可能な雇用関係下にある女性は育休を取得している状況が見えてきます。
ちなみに実際にフリーランスや経営者で産休・育休を取得できず(せず)、産後2ヶ月までに仕事復帰した女性が59%という調査結果もありました。
産後1カ月以内に仕事に復帰した人が44.8%
産後2カ月以内に復帰した人は59%
を対象に実施した(有効回答数:353)。
フリーランス女性の出産・保育に「セーフティネットを」の訴え
この女性の育休取得率の高さを見ても、(良いか悪いかは置いておいて)
だからと言って女性だけが育休を取るのは当たり前じゃないと私は思います。
誰かが子ども世話をしないといけない、そしてその役目を母親が担うパターンが多かったという時代の経緯もあると思います。
それに、女性自身が仕事より自分で育児を頑張りたいと思っているパターンも多いと思います。
少数派だとは思いますが、育児よりも仕事を頑張りたい!と思っている女性もいるというのを強調しておきたいです。
私の性格的に少し、その傾向がありました。
妊娠・出産しても仕事をしたい
私は、今の仕事・職場が好きです。
もちろんストレスを感じることもあるけれど、やりがいを持って働いています。
勉強もそれなりに頑張ってきたし、就職してからも独学で開発の勉強をしてエンジニアになったりしたし、これまでの努力が仕事に繋がってきているという思いがあります。
つわりで休職せざるを得なくなった2ヶ月
つわりの時期に、私は妊娠悪阻というつわりの重症バージョンになり2ヶ月間仕事を休職しました。
心拍確認ができてすぐの頃、土日につわりが一気に悪化して、週明けに産婦人科にフラフラで駆け込み点滴を受けながら診断書の写真を添えて職場にしばらく会社に行けませんと連絡をしました。
そんな感じで全く自分にも予想できなかった突然の休職。いつまで休めば良くなるか分からないし、仕事の引き継ぎも何もしていない。
上司が「心配しないで。仕事のことは私に任せて今は体を大事にして」と休ませてくれたのはありがたかったですが、早く仕事に戻らないとという焦りがずっとありました。
そして何より、仕事をしていない2ヶ月が本当に長くて辛かったです。
体調がしんどかったのはもちろんそうなのですが、社会とのつながりが何もない状態が私にはストレスでした。
夫に支えてもらいながらつわりを2ヶ月耐え、仕事に復帰した時、それまでよりも強くやっぱり仕事をするのが好きだなと思いました。
でも私は女性なので、労働基準法で少なくとも産後8週間は産休として休むことが義務付けられています。(産後の体の負担を考慮されたありがたい制度なのですが)
ちなみに産前6週間と、産後8週間以降の育休の取得は任意です。
仕事のことだけを考えるとずっと働いていたいというのが本音です。
やりたい仕事もまだまだあるし、働いた方がお金だって稼げるし、職場での今後のキャリアのことを考えても、そう。
でも私は子どもも欲しいと思っていたし、これから出産がある。
体もこれまでとは違うし、つわりみたいに自分の意思とは関係なく働けなくなることもあった。今は妊娠8ヶ月になり、大きくなってきたお腹を抱えて会社に行くのが体力的にしんどくなってきたなというのも本音です。鉄分補給の薬を飲んでいても貧血でフラフラするし、時差出勤にしても朝の電車は基本座れないし。
だから私は産前休暇も取ることにしたけれど、もし体力がありまくって体調の問題もなくピンピンしていられたスーパー妊婦だったなら、もう少しギリギリまで働いていたかったなと思う。
男性が育休を取ってようやくフェアかも
誤解を恐れずにいうと、
妊娠出産は女性にしかできないから女性が頑張る。代わりに、生まれた後の育児は男性が頑張ってくれて、ようやくフェアではありませんか?
(性格悪いと思われそうーーーーーでも、本音です)
だから保育園に預けられるようになるまで少なくとも誰かが育休を取らないといけない、そこの役割は男性が取ってくれてもいいはずだと思うんです。
もちろん夫が育休と取ると決めてくれたこと、しかも一年という長期取ってくれることは、めちゃくちゃ感謝しているし、当たり前だなんて一ミリも思っていません。
どちらかというと、これは社会というか、会社の人たちというか、そういうものに対して問いかけたい気持ちで書いているのですが、
やっぱり女性が育休を取るのは普通だし当たり前、男性が育休を取るのはすごいこと、みたいな空気ってあると思うんです。
それが私はすごく嫌なんです。
というか学生の頃とか、今の夫と出会う前の頃のモヤモヤした気持ちを成仏させたくて書いてる感じです。
私はありがたいことに、優しくて家族を大切にしてくれる夫に出会うことができて、若い頃の私の心配も杞憂で済んだのですが、
もしこれが何かの間違いで「俺育休取れないよ」とかいうパートナーと結婚していようものなら私は耐えられなかったと思います。
自分のことじゃないのだからスルーすれば良いとも思うのだけれど、
友人や職場の人で「育休は女性が取れば十分」とか、「むしろ女性って育休取りたいんでしょ」みたいな考えの人に会うたびに、モヤモヤしてしまいます。
もちろん仕事をするより育児に専念したくて、喜んで産休も育休も取りますというタイプの女性も多くいると思うし、そういう方の価値観を否定したいわけではないです。
育休は1人では足りない
もう一つ育休に関して思うことは、一人で育休ってしんどいよね?ということ。
産後すぐは産褥期と言って体の回復がままならない状態というのもあって、
里帰り出産をして実家のサポートを頼ったりする人も多い。
でも産後しばらくしてからも、夜泣きが始まったり、乳腺炎になったりするというし。
私の友人で去年出産して、旦那さんに1ヶ月育休を取ってもらって、今はワンオペで育児をしている子が「平日は夫に頼れないからしんどい。夫の休みの日が来るのを待ってとにかく耐えている」と言っていました。
産後うつになって命を絶ってしまう人や虐待をしてしまう人もいるくらい、乳幼児の育児はストレスがかかるもののはず。
そんな育児を一人でやるのは過酷すぎるし、大切な家族にそれを押し付けるなんで私にはできないと思いました。
もし奥さんが専業主婦の家庭であってもそれは同じことだと思います。
なので育休は夫婦二人で取りたいなと思っています。
二人で育休を取れば、大変なことも二人で助け合うことができるし、何より家族の時間をたくさん持てることは幸せだろうなと思っています。
育休は半年?一年?
出産予定は5月なので、翌年の4月に0歳児クラスで保育園に入って慣らし期間が終わる頃の5月に育休から復帰する予定です。5月生まれ予定で、保育園に入るという意味では有利でした。
タラレバを言ってもしょうがないですが、もし他の時期に生まれる予定だったら、生後半年以上経ったタイミングで秋入園とかを目指したんじゃないかなと思います。
でも正直生後半年の子どもの育児の大変さが私には未知数です。保育園に入れたからといって仕事復帰するのは大変かもしれないけど、夫婦で協力すればなんとかできると思っています。
実際に、私は今回も1年は取らずに早く復帰することも選択肢に入れて考えていた時がありました。
理由は主に私が仕事に早く復帰したかったからです。
育休中は育児休業給付金が出るとはいえ、働いている時と比べると収入は減るので貯金できなくなるなどのお金の不安も理由としてありました。
でも5月生まれの9月入園だと早すぎるし、年度途中のタイミングで保育園に入れるとも思えませんでした。それに夫の意向としても、1年せっかく家族で過ごせる時間を大切にしたいというのがありました。
お金の不安もありましたが、夫がお金のことは俺のことを頼っていいといってくれたのもあり、1年取るという結論に落ち着きました。
少し話はそれますが上司と育休復帰後の働き方について話している時に、早く復帰したいという気持ちを話していたら「saさんは育休よりも働きたいタイプなんだね。二人目とかは考えていないの?」と言われたのに少しモヤモヤしました。
この話はまた別の記事にまとめたいと思いますが、
子どもを欲しい気持ちと、仕事を頑張りたい気持ちはトレードオフじゃないのに、と思いました。(ちなみに二人目も欲しいです)
半育休という選択肢
また、育休はとるけど仕事もしたい人の選択肢としての「半育休」というのがあります。
労使の話し合いにより、子の養育をする必要がない期間に限り、一時的・臨時的にその事業主の下で就労することができます。
曜日固定などの定期的な就労をしてしまうと、育児休業をしているとみなされず、育休給付金などを受け取れなくなってしまいますが、
一時的・臨時的に会社と従業員間で相互に話し合いの上(会社の一方的な命令ではなく)であれば、就労できるというものです。
生後半年くらいまでは無理だと思いますが、月齢が上がってきて、もし子どもがあまり手のかからない子だったら、空いた隙間時間の1,2時間などで会社のタスクをすることができて、その分お給料ももらえて育休給付金の足しにできるなんていいじゃんと思っていました。
実際はそんなに育児は甘くないかもしれないし、隙間時間ができても家族とゆっくり過ごしたいという気持ちになるケースも十分に考えられましたが、そうなったらその時に、やっぱり半育休厳しそうですと会社に言えば良いかなと思っていました。
そもそも会社がNGだったので、結局半育休はすることはなくなりましたが、もし会社としてOKなのであれば、前向きに考えたかったです。
最後に
長く色々書きましたが、育休を取るとらないは各家庭の事情があると思うので、各家庭で納得のいく答えが出ているならそれで良いと思います。
でももし育休を取得するか、どれくらい取得するか迷っている人がいたら、女性だからとか男性だからとかではなく、お互いのことを思いやって結論を出してもらえたらいいんじゃないかなと思っています。
私も、これからの産休育休・出産も楽しめたらいいなと思っています。
出産も怖いけど、案ずるより産むが易しというし、きっと大丈夫。
最愛の夫とこれから生まれてくる子と過ごせる貴重な時間を大切に過ごしたいな。
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ベビーモニターとか、ベビーカーとか、ベビーベットなど、着々と準備を進めています。
ベビーモニターに関しては、買う時にめっちゃ調べたので、noteのまとめ記事も書きました。こちらもぜひみてください。笑
あとは、男性育休を取られた方のnoteで共感したものを引用させていただきます。