ジャッキー・チェンの魅力って、ホントにアクション「だけ」にしかないのかな?青春映画としてはどうやろ?
今週ずっと「ドランクモンキー酔拳」の記事を書かせて頂いてますが
こちらの続きです、もし良かったら上の記事も読んでみて下さい。
ええ。アクション、好きですよ(むしろ大好物)
でもですね、アクションが好き=アクションしか認めない!!という考えは好きじゃないの
それにアクションの素晴らしさを語るのであれば、優秀な方々は巷にごまんといらっしゃる。
もっと違う角度からのジャッキー・チェンの魅力を語りたいんだよね(傲慢
まずざっくり「ドランクモンキー酔拳」のあらすじを書きますと
・父親、黄麒英も手に負えないほどのヤンチャぶりが目立つ黄飛鴻。ある日家を勘当され(お前の身柄を)知り合いに預けると聞かされる。預け先の知り合いとは、汚い恰好をした老人だった。未知の修行の数々でとんでもなく鍛えられる中、父親がライバルの道場主とトラブルを抱え暗殺者に命を狙われる。飛鴻は父の命を助ける事ができるのかーー
はい、めちゃめちゃざっくり書きましたw
結構お話だけ見ても楽しめちゃう感じなんですよ
やっぱりね、人間の成長物語として捉えると
冒頭で悪い事してた人が劇中の色々な出来事によって心身ともに変化していく様は魅力的に映る
蘇化子と飛鴻が初めて出会うシーンなんですけど、食堂の店員にボコボコにされる飛鴻を、たまたま居合わせた蘇化子が加勢する。
そこで蘇化子がとんでもなく強いのがわかっちゃうわけなんですけど
助けてもらったくせに、本当は一人でも勝てたんだ!と強がりを言う
まさしく青春
なんか若い頃って、自分が既に一人前!と思いたいし大人と同等な扱い受けたかったりしましたね。私は。
だからこの辺りのシーンが妙に刺さってくると思うんですけどね。自分を飛鴻に重ねちゃう。
今だからこそ大いに感じる青春の1ページ
そこから蘇化子とのコミカルな対決があるんですよ。
そこもおもろいねん。観てまうねん。(語彙力
そのまま最後まで観ちゃうけどねw
あと、非常に心に残っているシーンがあるんですけど
暗殺者、鉄心と初めて出会ったシーン。
修行の辛さに逃げ出してしまい、休憩していた場所は
鉄心が依頼者との連絡を取るために使っていた場所だった
特になんの説明もありませんが、映像を目で追うだけでそれがわかってしまう演出って凄くない?(まあそれは置いといて
ここで初めて飛鴻は鉄心と対決し、あまりの実力の差に心身ともに打ちのめされる。挫折を味わうんですよね。
ほんとね~観ていただきたい。殺されるかも知れないという恐怖を味わい、対決に負けた飛鴻に鉄心は言う
俺の股をくぐれ
その時のね、ジャッキー演じるとこの飛鴻の悔しいとか情けないとか恐怖の感情を持ち合わせた表情をしながら鉄心の股をくぐる様を。ちょっと観てほしいんですよ。ジャッキーにしかできない英雄の描き方を。
いや~このシーン非常に好きだな~
その後、飛鴻は蘇化子の元へと戻るんですけど蘇化子も飛鴻になにかがあった事を察知はしてて
超素っ気ない態度を取る(※飛鴻は修行を逃げ出す時に、蘇化子にひどい事をしている)
でも頭ごなしには叱らず、自分の懐を広げておいて今までの関係に戻りやすくしているのですよね~。
このぎこちないやり取りがあってから、蘇化子と飛鴻の関係がひとつ深い仲になったように思える。
師弟としてね
理屈や説明ではなく、自然にそうなったと(観ている方は)感じられる。子供でも理解できるこのね、お話の作り方ってすごいなと。
だからね
その後にくる蘇化子が飛鴻に秘伝を伝授すると打ち明け、先ずは酒を酌み交わすシーンが最高なんですよね~(語彙力
巷では劇中の喫煙シーンがどうだ、飲酒シーンがどうだという意見もありますが、
お話の流れに非常に関わってくる重要なシーンもありますよというのは伝えたい。
そして修行の後、あの股をくぐらされた鉄心と対決する事になるんですけど飛鴻は冒頭のチンピラ風情のようなヤンチャ者ではなくなっている。
人間として少し成長したんだね
このように、「ドランクモンキー酔拳」を青春映画として観てみてもすんごい面白いんですよ。
あの蘇化子と飛鴻の師弟関係って、ひとつの理想形ですよね。
ベタベタし過ぎず、教えるものがなくなったらふらっといなくなっちゃうんですよ師匠。(でもピンチになるとすぐ駆けつけてくれるw)
あんな師匠、欲しくなるもん。
読んで頂き、ありがとうございます(^^)