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神様とライオン、ドラマに癒される日々。

暑かったり寒かったり慌ただしい季節が終わって、ようやく秋らしい風が吹くようになったこの頃。
連続ドラマが熱い。

珍しく新ドラマ特番もチェックして(推し様が出ているから)この秋はどの局も面白そうだなと思った。
とはいえ毎日ドラマを観る時間があるかと言うと、そうでもないのが現代人。TVer配信を頼りながらではあるものの、久しぶりに2作品同時にハマっている。



*水曜22時*全領域異常解決室

待ちかねておりました我が最愛の推し藤原竜也さん主演水曜ドラマ!!
フジテレビドラマへの出演はなんと15歳の『それが答えだ!』出演から初めて。
デビュー以来26年ぶりのフジテレビ作ということでワクワクしつつ、オカルトな内容と聞いて、どんな突飛な話が出てくるのだろうと、ついていけるかなと心配も少し。
しかし脚本はかの黒岩勉なのである。
日曜劇場や映画と大作の脚本を数多く手がけいずれもヒットさせている売れっ子脚本家。わたし自身もTVerで後から観て面白いと思う作品ばかりだった。そんな彼と愛する竜也さんの初タッグ……最高の化学反応が起こるのではないかと確信にも似た思いが込み上げていた。

1話から予想を、期待を遥かに超えもはや裏切られたような面白さだった。

警視庁音楽隊カラーガードの雨野小夢(広瀬アリス)は、ある日突然「全領域異常解決室」、通称「全決(ゼンケツ)」への出向を命じられる。神社の社務所のような外観の本部へ行くと、中には室長代理の興玉雅(藤原竜也)がいた。
興玉いわく、「全決」とは大和朝廷時代からある世界最古の捜査機関で、超常現象のような“不可解な事件”を捜査する内閣官房直轄の機関だという。小夢はそんな機関が実在することに驚き、自分がなぜこんな所に配属されたのか不思議に思う。

10/9放送 第一話より

主要登場人物の名前が思いっきり神様由来であるので神社からスタートするのは期待通り。公式が熱心に撮影現場の動画などを上げていたため内装のオシャレさ、画面映えする映像に目を奪われながらも、説得力あふれる画造りに大満足だ。
局長・宇喜之民生(小日向文世)に指示され、合同捜査に参加していくのだが小日向さんのいかにもな怪しさがまた何とも良い雰囲気。
興玉と視線を合わせて「行ってらっしゃい」「行ってきます」などとやりとりをされると、(そうゆう意味ではなく)深い関係を期待してしまう。いや組織の幹部同士なのだから、深いのだ。明らかに「あなたには(ゼンケツのメンバーになる)素質がある」などと秘密を仄めかしては微笑み合う二人を見て困惑する小夢と同じ気持ちになれるのも楽しい。


警部の荒波健吾(ユースケ・サンタマリア)、二宮のの子(成海璃子)、北野天馬(小宮璃央)たちに憎まれ口を叩きながらも協力をあおぎ捜査を進めるのだが、そこで興玉雅から自然と溢れる慇懃無礼な嫌味も見どころの一つだ。
何よりもせりふが早い。多い。しかし流暢に聞かせるのがさすが我が最愛の推し様である。

古事記や日本書紀と言った専門的な文献にかかわる知識を有する興玉。それが自身が経験している実感から(要するに神様)なのか揺さぶられるのだが、日本人であれば聞いたことのある陰陽師や、イザナギ、イザナミという、神話にまつわるワードもその文字数を感じさせないほど滑らかに耳に届く。

ああ、黒岩さんありがとうございます……。
43歳になられた藤原竜也さんだからこそ与えられた役柄なのだと思わずにいられない、落ち着いた自然な演技で彼の魅力が溢れている。
ヒルコ、シャドーマン、キツネツキ、ケサランパサランなど、心配していたオカルト要素も事件の奇怪さや興玉の可愛さを助長してくれていた。
雅という名前からは予想できなかったアクションのかっこよさ、ギャップにも心を奪われる。


ゼンケツの、いや、興玉の隠す秘密はどんなものなのかと日々想い巡らせているものの、毎話謎が深まって観るたびに夢中になっている。
6話には吉田鋼太郎さんも決まっているのでお二人のせりふ合戦がとても楽しみだ。

第4話予告。
物語が一気に進みそう、、、


*金曜22時*ライオンの隠れ家

期待していた以上でどハマり!
柳楽優弥さん主演のヒューマンドラマなら面白いだろうなぁと楽しみにしていたのだが、主役なのは彼だけではない。

市役所に勤務している小森洸人(柳楽優弥)は、自閉スペクトラム症の弟・美路人(坂東龍汰)と二人で凪のような平穏な日々を過ごしていた。両親を早くに亡くしてからは、常に弟のルーティーンに合わせ、同じ時間に起き、家を出て、市役所の仕事を終えて、デザイン会社で働く美路人を迎えに行く生活を送っていた、そんなある日――
兄弟の前に突然「ライオン」と名乗る男の子(佐藤大空)が現れる。

10/11放送 一話より


凪のような日常。
両親亡き後、弟を献身的に支え、仕事をこなすことだけで精一杯だと思っていたところへ訪れた、まだ小さな男の子。
初めは「ライオン」に拒否反応を示していた美路人(みちと)が幼い身体にあった痣を見たことでだんだん「そのプライド(群れのこと)は安全ですか?」と本当の家族のもとへ戻すことに反対する。
「無理だよ」と美路人にどこか八つ当たりするように語気を強める洸人だが、「ここにいれば安全」とまるで逃げてきたようなことを言う小さな男の子をほっとけず、ひとまず保護することを決めた。

もし自分の生活に、突然、虐待の疑いのある子どもが現れたらどうするだろう。
わたしはひとり暮らしなので責任を負いきれないと正直に思う。すぐ警察に連絡することを考えた洸人と同じくそれが最善だと。
けれど、美路人のように、目の前に現れた男の子の『安全』を第一に考えたら……なんて、わかっていてもなかなか行動できないと思う。
育児環境の整っていない相手に引き取られるより、本当の親のもとへ返すことが幸せなのか。
暴力に晒されている危険を無視してまで?

無邪気に跳ね回る『ライオン』の笑顔を見ていて、ずっと笑っていて欲しいと望みつつも、
何が正解なのか、胸が締め付けられた。

自閉スペクトラム症というハンディを抱えながらも絵を描くことで社会と関わる美路人。
彼を演じる坂東龍汰さんのお芝居とは思えない表情や動き、話し方に驚かされる。ハンディキャップを演じることに対して、よりも、自然と相手を惹きつけてしまう表現力に。


『ライオン』を演じる子役の佐藤大空くんの、くるくると変わる表情や視線の動きにもハッと胸を掴まれる。というか可愛すぎてもうずっと見ていたい。


なんてこった、柳楽優弥さん目当てで見始めたのにみんな大好きになってしまう幸せな誤算。

洸人の木漏れ日のようなまなざしを観るたびに、
番宣特番の時に坂東さんが仰っていた「柳楽さんの目を見ると優しすぎて泣いてしまう」という言葉を思い出す。
それぞれに傷を抱えながら寄り添い守り合う新しい家族の形。

SNSで公開される、みっくんとライオンの仲良しな裏側にも癒されっぱなしだ。


『ライオン』の母の可能性として登場する洸人たちの姉の存在もまた、洸人にとっての心のトリガーになっていた。ニュースで追われる彼女の生死がよりドラマを深く、複雑にしている。

こちらも第4話でまた一気に物語が進みそうな、
ライオンが熱を出してしまうのがとても心配…。



現実とオカルト、
神秘と可愛さのギャップに悶える水曜日。
ほのぼのだけどシリアス、
見守るような思いで癒される金曜日。

平日終盤の2日間がとっても楽しみな秋。
ゼンケツはロケ地も行ってみたいな〜と思ったり、
ライオンはぬいぐるみキーホルダーが欲しくてポチろうかずっと悩んだり……。

毎週新鮮に夢中になれるドラマがありがたいこの頃です。


ゼンケツの影響で回したUMAのぬいぐるみ
興玉さんの大好きなケサランパサラン出て嬉しい!




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