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はじめて自らチケットを取って、美術館で過ごした週末時間

こんにちは。すうちです。

今年は目標にかかげた「今までない体験を意識的にやろう」と心にとめて過ごしています。

少し前に坂本龍一さんの展覧会を紹介する番組を観て、何かにひかれる想いがありました。

私自身は、普段エンジニアとして働いているので、アートと縁がない?どちらかというと感性より論理的な思考が重視される環境にいます。

過去に有名画家の展覧会など家族と行ったことはありましたが、週末の時間を美術館でひとり過ごす…なんて贅沢な体験はしてないと気づき、急に思い立って行くことにしました。

今回は、そんなアート初心者が美術館で過ごした話です。

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初めて訪れた東京都現代美術館

東京都現代美術館(MOT)とは

美術館ってどこも大体そうなのかもしれませんが、外観はとてもおしゃれでキレイな建物でした。主に現代アートを所蔵する美術館のようです。

今まで美術館は上野の方しか行ったことがなく、恥ずかしながら全く知らなかったので最近できたのか?と思ってましたが、今年30周年なのだそうです。


アクセス

地下鉄の「清澄白河駅」から通常は徒歩10〜13分らしいです。

引用:Google Map

ただ、私はそもそもこの辺のエリアは普段ご縁がなく、初めて降りた駅だったので、辿り着くまで20分くらいかかりました…汗

当然Mapだよりに目的地を目指しましたが、駅を出ると周りは住宅街で案内の経路は細い道も多く、右・左と言われても右・左ななめ?と思える道もあって、本当にこっちでいいのか??と探りながら歩いたからと思います。


チケット

事前に日付指定のチケット購入がオススメのようです。当日券もあるようですが、私は予定がなかった週末に日付指定で購入しました(バーコード決済や各種クレジット決済、コンビニ店頭支払いも可能)。

ただ、当日は事前にチケットを持っていたにもかかわらず、週末午後だったせいかめちゃくちゃ混んでて、私の時は入場まで20分待ちでした。

その日の客層は、結構若いオシャレな方々(特に女性)が多い印象で、私の世代はちらほら!?で場違い感もありましたが、誰もそんな気にしてないだろう…と思い、順番を待って入りました(週末は午前中の早い時間が良いかもしれません)。

ちなみに、

Welcome Youth 2025
3月1日(土) ~3月30日(日)の期間、18歳以下(2006年4月2日以降生まれの方)は無料です。(年齢を確認できる証明書を提示)

https://www.mot-art-museum.jp/exhibitions/RS/

だそうです。


アート(展覧会)に触れた感想

坂本龍一 | 音を視る 時を聴く

詳細はウェブやnoteにも沢山投稿されているので割愛しますが、過去に坂本龍一さんが多くのアーティストとコラボされた展示のようです(一部未発表や新作も)。

全体的に映像と音が一つの作品になっていました。その中にいると自分の存在や頭がカラッポになって、そこに居るのだけれども空間の一部(曖昧)であるような感覚もありました。

撮影可能エリアは地下2Fの一部のみ
音と合わせて体感しないと、映像だけでは何だかよくわからない!?

正直、私には映像の意味はわからないものも多かったですが…音と合わさると脳が必死に何か意味づけをしている気がしました(それが正解でなくても、感じたことがあればそれでいいのかな…と勝手に解釈してます)。

個人的に印象に残ったのは、自然(特に雨や水)の音です。晩年の坂本さんは人工的な音楽よりも自然の音を好んだという話を聞いたことがありましたが「どうやって録ったんだろう?」と思うくらいリアルで、そして、子供の頃に触れた自然の音を思い出し心地良かったです。

また別の展示では、ニューヨークのスタジオやご自宅と思われる映像に流れる何気ない生活音が「ここに確かにご本人が居たのだな…」と思うと感慨深かったです。

他、テクノロジー(センサ)を駆使して空間に広がる電磁波を捉えて映像・音にする作品や、気象衛星の降水量のデータを使って天井から水滴を降らせ音を表現するなどの現代的なアイデアは、エンジニア魂を揺さぶられ感嘆しました。


そして終盤には、ピアノをかなでるご本人の後姿が……


こちらは言葉よりも、ぜひ生でいて頂きたいです。


MOTコレクション

同じチケットでこちらも観覧できました。

月並みですが、アートって何を持ってアートなのだろう?と考えたりしました。

こちらも色んなアーティストの展示がありましたが、同じ絵画でも人によってテーマも違えば表現も全然違うわけで。たとえば(的を得た言い方は難しいですが…)一見、単なる単色が重なった創作に見えても、それを離れた位置から観るとアートを感じられたり。素人が作るものと実際のアート作品は微妙な違いの集合が重なった結果と思うのですが、人間がアートを感じる感性は不思議だなと思いました。


asyncを聴く

「音を視る 時を聴く」に戻ると、今回「async」の曲をモチーフに作られた作品も多いと知り、会場の特設店で購入しました(サブスクの時代に今年になって結構CD買っている私…)。

世代的に「戦場のメリークリスマス」「ラストエンペラー」の映画音楽やCMで流れていた「energy flow」くらいの知識しかない私は、後期の作品は初めてでした。

聴く前は、環境音楽やピアノをベースにしたインストに近いイメージを持ってたのですが浅はかだったです。音楽が訴えてくる力が強すぎて気軽に聴くには少し重い印象でした(気持ち的には、正座とか座禅して向き合う姿勢が必要と思う程…)。

人生や時のうつろい…いきどおり、それと相反して一部は癒しにも感じられたり、今すぐ理解できなくてもまた聴き返したい、手元に残しておきたい1枚に思えました(1回目の衝撃が大きかったのですが、もう何回も聴いてます…)。


今回の結び

展示をひと通り見終わって建物を散歩したりレストランで食事もしました。ほぼ半日を美術館で過ごして普段アートに触れる機会がない私には、作品の展示以外にも建物自体がアートに思えて新鮮でした。

美術館の中庭?の様子 夕日も入って美しかったです

たまには、こういう時間の過ごし方も普段使わない脳が刺激されて良かったです。これからアートの展覧会などもアンテナを張って行こうと思います。


結びとして、冒頭の展覧会の番組の中で、生物学者の福岡伸一さんの言葉が印象的でした。

人は死んで終わってしまうのではなく、小さな微粒子となって新しい生命体に宿って、残された人の心の中に散らばっていく…

上記のニュアンスを語られていて、その意味では、生きた人の意志や証(残した言葉や作品)は、次の世代に受け継がれていくんだなと思いました。


何かアンテナが引っかかった方は、ぜひ展覧会をご覧になって下さい。3/30(日)までの開催です。

最後まで読んで頂き、ありがとうございました。


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すうち
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