オンライン授業を考える
オンライン授業の必要が叫ばれています。オンライン授業に取り組まない教育委員会や学校、教師に対して批判の目も向けられています。
しかし一言で「オンライン授業」と言っても、色々あるので、使っている人のイメージと聞く側のイメージがずれているような気がして仕方がありません。
世間の多くの人たちがイメージしているのは、教室に教師だけがいて、子どもたちは各家庭でタブレットでテレビ会議でつないで授業を進めているイメージでオンライン授業を語っているのではないでしょうか。それを実行するための環境は難しいし、内容についても課題が多いのです。
そういったことについて一つ一つ考えてみましょう。
[1] 全員参加テレビ会議型
この方法は、実技型授業は難しいし、全ての家庭にネット環境があることが前提でなければなりません。さらには、全教室で一斉にテレビ会議をスタートさせたとき、学校のネット環境は耐えられずに、落ちたり、止まったりしてしまう可能性の方が大きいというのが現実のようです。(教育委員会から無理だと言われている地域もあります。決して教師がやる気がないわけではありません)
ちなみに、テレビ会議型は、分散登校とセットの方法もあります。(ハイブリッド型)
半分の子が家庭でオンライン、もう半分の子が教室で....、という方法です。この方法についても、上記の課題があることは同様です。
[2] オンデマンド型
学校が準備したシステム上に、学習課題をおき、子どもは自分のペースで学習課題に沿って学習を進めるというやり方です。質疑は、掲示板を利用します。
大学では、どの教員も利用できるシステムが準備されていますが、小中学校では、全国的には一部でしか準備されていないのではないでしょうか。多くの地域では、教師個々がGoogle等を使ってそのシステムを自作しなければなりません。
[3] ソフト利用自習型
子どもたち個々がタブレット上の学習ソフトを使って、ドリル学習を進める方法です。
まずはそのソフトが準備されていません。全教科、全単元となると、今から準備するのは不可能です。特定の教科の特定の単元で実行する、という事になると思います。
また、一人学習ですので、学力向上においてハンディがあることも考えられます。
多くの教師は、オンライン授業をやる必要はあると考えているし、そのやる気もあるのだけれどその環境ができていない....、
そんな現実の中に学校現場いるということです。
この一年間、政府・文科省は何をやってていたのかと言われても仕方がないのかもしれません。
(*ᴗˬᴗ)⁾⁾