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ごめん、感想じゃなくなっちゃった。


 学劇時代の後輩たちの公演を見に行きました。

 かるがも団地が後輩と明かすことは出身大学をばらすようなものですが、その気になれば「亀山真一」から大学文藝部のバックナンバーブログに辿り着けるので今更かなと。過去に投稿した『南大沢妄想物語』も完全に舞台が母校でしたし。

 それはさておき、千秋楽も過ぎたので思い切りネタバレすると『野良犬』はパワハラで仕事を辞めた彼からモラハラを受けて逃げてきた彼女を支えきれずに共倒れていく話でした。
 落ちるところまで落ちていく話って割と好きなんですが、最終的に「能天気に生きててごめんなさい」みたいな感情が芽生えてきます。

 みんなそんなに辛い人生歩んでるの? 親のすねで夢に向かってまっしぐらって恵まれ過ぎ? 28歳契約社員が金とコネを最大限活用したような商業デビューしちゃってごめんなさい……。

 彼の脚本演出は何本も見ていますが、見立て抽象の舞台を自由に使うところがとても演劇らしいなといつも思います。脳内ドラマを脚本に落とし込んでいる僕にはなかなかできない手法です。
 それにしても、何本も企画を成立させられることがそもそも羨ましい……。僕は在学中に3回企画を立てましたが、無事に終わった公演は1つをもありませんからね。
(一本目は先輩の企画と時期か被ったので譲り、二本目は本番直前に僕か緊急入院し、三本目は役者に逃げられてたたむことになりました)

 挙げ句には大学の同期三人で劇団立ち上げちゃうんですよ。最高じゃないですか。

 僕が勝手に思っているだけですが、僕らが所属していた学生劇団ってちょうど自分の学年と1つ2つ下くらいで雰囲気がだいぶ変わった気がします。
 同期までは「古き良き時代」感といいますか、先輩たちの中には単位を落としてまで演劇に熱中する方もいたし、だからこそ公演に参加するハードルが高かったと思います。が、後輩たちになると本番前だから授業を休めという圧もないし、もっと気軽に演劇を楽しめています。

 ……そのきっかけ、僕かもしれません。

 車椅子ユーザーが仕込み場にいても仕方ないと、中抜けする前例を作ったから他の子も授業に出やすくなったんじゃないでしょうか。
 僕が「高校演劇みたいなコンパクトな公演をやる」と言って立てた秋公演、同期が一人も捕まらず1つ2つ下の後輩と迷走した幻の公演を、客席で見ていた3つ下のかるがも世代が実験企画や学祭公演を始めたんですよね。

「僕は同期とこういう演劇がやりたかったんだよ!」

 終演後の後輩にそんなこと訴えても仕方ありません。
 演劇の美味しいところだけかじりたいという提案を一蹴され、それはまあ高校演劇部の後輩が意外にも乗ってきたので別にいいんですが、どうして同期との間にジェネレーションギャップが起こっているのかと思ったこともあります。
(何故って僕が休学して留年して一個下まで同期と勘違いしている奴だからなんですが)

 ずいぶんと話がそれましたが、いまだに同期の三人で、周りの人たちを巻き込んで演劇やってる彼らが楽しそうで何よりでした。
 今度は僕の小説も読んでくださいね。と、ここに書いても読まれるか分かりませんが書いておきます。

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