栄養科だよりvol.62_2024年10月
当院の管理栄養士・栄養士が制作監修を行う「栄養科だより」
今月号は「フレイル」がテーマです。
朝晩の気温はぐっと下がり、昼間も過ごしやすい季節となりました。
意識しないと誰もがなってしまう可能性がある「フレイル」。心身ともに健やかに過ごすうえでのキーワードのひとつです。
運動の秋、食欲の秋のいま、取り組みやすいことから意識してみてはいかがでしょうか?
フレイルとは
フレイルとは、健康な状態と要介護の中間にある虚弱の状態を指します。
フレイルになる要因として、
①身体機能が低下すること(身体的フレイル)
②人との交流が少なくなること(社会的フレイル)
③気力の低下やうつ状態(心理的・認知的フレイル)
になること等があります。
まずはやってみよう!フレイルチェック
まずは下のチェックリストから現在の状態を確認しましょう。
いかがでしたか?年齢を重ねると筋肉量は減少してしまうので、仕方がないところもあるかもはしれません。
ただ、高齢期になると、筋肉量や食事摂取量の減少、食生活の偏りなどから
体重が減少し、痩せの状態になることがあります。高齢期の痩せは免疫力の低下や認知症リスクが上がることが指摘されています。
フレイル予防の3つのポイント
では、どうやってフレイル予防をすれば良いのでしょうか?一緒に確認してみましょう。
①栄養
食事は活力の源です。バランスのとれた食事を3食しっかりとりましょう。また、お口の健康(口腔ケア)にも気を配りましょう。
②身体活動
身体活動は筋肉の発達だけでなく食欲や心の健康にも影響します。ウォーキングやストレッチなど、無理しない範囲で今より10分多く体を動かしましょう。
③社会参加
フレイル予防は身体の健康だけではなく、心の健康も重要です。趣味やボランティア、就労などで外出し、社会と繋がる機会はフレイル予防に有効です。自分に合った活動を見つけましょう。
予防のための食事のとり方
フレイル予防の3つのポイントの中から「栄養」について、もう少し詳しく学んでみましょう。
食事のとり方のコツ
・料理が大変な場合は、市販の惣菜や缶詰、レトルト食品なども活用してみましょう。
・バランスの整った配食弁当であれば、主食・主菜・副菜を手軽に組み合わせることができます。
たんぱく質を含む食品をとるように意識しましょう
たんぱく質の摂取量が少なくなると筋肉量が減少し、加齢とともに筋たんぱくの合成が遅くなるため、高齢の方はより一層たんぱく質を含む食品をとることが大切です。
参考|厚生労働省「食べて元気にフレイル予防」(食事摂取基準を活用した高齢者のフレイル予防事業)
おすすめレシピ
鮭のちゃんちゃん焼き
いかがでしたか?次号は12月に発行予定です。お楽しみに!