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その昔、どこにでもあった職人技(レジ編)

スーパーマーケットのレジ。
今はどこの店でもバーコードでピッとやるだけで、レジスターが金額を自動的に認識してくれる。

それでもお客さんが列を作って待っている場面を目にすることがある。

ぼくが子供の頃は、レジのおばさんがレジスターに金額を打ち込んでいた。
商品の一つ一つの金額を打ち込む。

それはそれは恐ろしいスピードだった。
誰にでもできるテクニックじゃない。
まさに職人だ。

彼女たちの指先の動きは、肉眼で追いかけられない。
ドラゴンボールの残像拳のようだ。

残像拳:移動と停止を超スピードで繰り返すことで敵の眼に残像を写し翻弄させる技

女性があのスピードでテンキーを打ち付けたら、腱鞘炎にならなかっただろうか。

それよりも何よりも、誤って打ち込むことはなかったのだろうか。

数字を1桁打ち間違えただけで、たいへんなことになる。

彼女たちはあの仕事を毎日やっていたのだろうか、やっていたんだろうなぁ。

数時間とは言え、たいへんな重労働だ。

仕事を始めた頃は、慣れるまで苦しかっただろう。

肩も腕も痛かっただろう。

よく頑張ってたなぁ。

でも彼女たちは明らかに人間の域を超えていた。

「通勤電車の詩」を読んでいただきありがとうございます。 サラリーマンの作家活動を応援していただけたらうれしいです。夢に一歩でも近づけるように頑張りたいです。よろしくお願いします。