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【通勤電車の詩 vol.94】その人は何をしていると思う?

長椅子の端に座ってスマホを見ながら、しきりに右手の指を上下に動かしている男性がいた。
明らかにスマホを見て何かをイメージしているような顔つきだ。
皆さんは何をしていると思われるだろうか。
ぼくがイメージしたのはそろばんだ。

ぼくが子供の頃は、どの家庭にも当たり前のようにあった。
それに友達の多くはそろばん教室に通っていた。
今の若い人たちは目にしたことも無いだろう。
電卓があれば、あんな面倒くさいものはもう必要ない。

ジェネレーションギャップってやつだな。
あと10年経ったら、そろばんの存在すら無くなっているかもしれない。
少しせつない話だ。

ちなみにその男性は両手の指も動かし出した。
それにイヤホンをしている。
おそらくキーボードで音楽を奏でる練習をしていたようだ。


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昭真(shoshin)
「通勤電車の詩」を読んでいただきありがとうございます。 サラリーマンの作家活動を応援していただけたらうれしいです。夢に一歩でも近づけるように頑張りたいです。よろしくお願いします。