電車がトンネルから出る瞬間が好きだ
電車がトンネルから出る瞬間が好きだ。
暗闇が一瞬で明るい場所に変貌する。
なんと言うか、やっと抜け出してくれたというか、気が晴れると言うか・・・。
この気分はトンネルが長ければ長いほど強くなる。
やはり人は暗い場所より陽の当たる場所が好きなんだな。
夜が嫌いかと聞かれたら、それほど嫌いではない。
トンネルは元々陽が当たっているはずなのに、無理やり真っ暗にされてしまう。
夜は暗くなるとわかっている。
だからそれなりに夜の過ごし方をわきまえている。
だけど必ず夜が明けるということはわかっている。
予期せぬ突然の暗闇。
なす術なく、ひたすら早く抜け出たいと願うしかない。
だけど電車が走っている限り必ず抜け出せる。
人は元々暗闇に耐える術を知っている。
だけど突然に暗闇に放り出されてまで耐えられるほど強くない。
その時は忘れないでいよう。
走り続けていれば抜け出せる。
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