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時間を贅沢に使えていたあの頃

高校生の時、毎日仲のいい友達といっしょに帰っていた。

その友達とは小学生の時から、同じ学校に通っていた。

家から高校までドア・ツー・ドアで30〜40分。

電車には乗るが、たったの二駅だった。

その友達とはクラスが違っていた。

だからお互い放課後にそれぞれの用事があることがある。

ぼくはなぜが先に帰ることをせず、その友達の用事が終わるまで待っていた。

ある日のこと、何の用事だったか全く覚えていないが、授業が終わってその友達をニ時間待ったことがあった。

二時間もあれば、家から学校まで二往復できる。

友達に感謝されることもない、ただただ他の生徒が部活をやっている様子を眺めながら時間を浪費しただけ・・・。

今思えば、何であんなバカなことをしていたんだろうか。

今のぼくなら、間違いなく先に帰っていただろう。

あの頃と現在で、時間の観念が違っていたんだろう。

あの頃は時間に追われることのない世界で生きていたんだ。

バカなこと?、いや時間を贅沢に使えていたんだ。

よくよく考えたら、羨ましい。

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昭真(shoshin)
「通勤電車の詩」を読んでいただきありがとうございます。 サラリーマンの作家活動を応援していただけたらうれしいです。夢に一歩でも近づけるように頑張りたいです。よろしくお願いします。